語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2019年12月08日(日)

時間の概念

ボクの宿主は14歳。
中学2年生の葵(あおい)ちゃんです。

期末試験まで、あと3日。

涼くん:「おっす! 葵、どう? 勉強してる?」

通学路で、後ろから声をかけてきたのは、クラスメートの涼くんです。

葵ちゃん:「全然、やってない」

涼くん:「それマジ〜? そう言ってやってんじゃないの?」

葵ちゃん:「それが、机に向かうと、部屋が散らかってるのが気になって掃除をはじめちゃったり、お母さんが忙しくてさ、妹たちの夕飯を作ってるうちに、時間がなくなっちゃうんだよね」

グチをこぼす葵ちゃん。

すると…。

涼くん:「それ、セルフハンディキャッピングだな。」

葵ちゃん:「えっ?セルフ…、な、なに?」

涼くん:「セルフハンディキャッピング!
ダメだった時のダメージを少なくするために、無意識に自分で自分に負荷をかけちゃう行動だよ」

葵ちゃん:「え、無意識に? そうなの?」

涼くん:「そ。無意識だからたちが悪いんだけどさ〜。
まぁ、そう言ってても、1日の時間が伸びるわけじゃないし。
とりあえず、勉強しないとな。
俺たち、来年は受験だぞ」

あは! 涼くんの叱咤激励、ありがたいね〜。

葵ちゃん、時間は自分で作るもの。
忙しい人にこそ、時間はあるものなんだよ!

葵ちゃん:「テストまで、あと3日しか…、ううん、まだ3日もあるんだよね。」

そうそう、その調子!
ボクら乳酸菌も、忙しい人をおなかの中から激励しているよ。
忙しい12月も、がんばろう!!

じゃあ、また、日曜のお昼に!