語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2020年05月24日(日)

ママはお見通し

ボクの宿主は、幼稚園の年長さん。
5歳のみゆきちゃんです。

一番のお友だちは、ぬいぐるみのワンちゃん。
赤ちゃんの頃から一緒だから、お洋服がもうボロボロ。
ちょっと、かわいそうなんだよね。

ママに新しいお洋服、おねだりしたいけど…。
ママ、買ってくれるかな?

ママ(36歳):「あれ? 気づかなかったけど、ワンちゃんのお洋服、レースのところがほつれてるね」

そうそう、そうなの。ママ、気づいてくれたみたい。
ねぇ、お買い物に行こう!

ところが…。

あれれ、ママ…。
みゆきちゃんのタンスをゴソゴソして、どうしたの?

ママ:「ねぇ〜、みゆきの着られなくなったお洋服をワンちゃんのワンピースにリメイクしよっかぁ。みゆきもお手伝いしてくれると嬉しいなぁ〜」

そう言うと…。

あっという間に…。

ママ:「じゃーん。出来上がり!」

あは! ママって、魔法使いみたいだね。

ママ:「はい! そしてこれは、みゆきのね。」

え! 余った生地で、みゆきちゃんには、リボンを作ってくれたんだぁ!
ワンちゃんとおそろい、嬉しいね〜。

ママには、みゆきちゃんの気持ちがお見通しみたい。

ボクら乳酸菌も、赤ちゃんの時からみんなのおなかの中にいるからね。
おなかの調子は、お見通しだよ。

じゃあ、また、日曜のお昼に。