語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2020年09月13日(日)

パパの根性と愛情

ボクの宿主は小学5年生、朝から緊張している葵ちゃんです。

今日は『夏休みの自由研究発表会』。
パパ・ママも見にくる、一大イベントです。

パパさん:「大丈夫、大丈夫! 緊張なんて根性で吹き飛ばせ!」

葵ちゃん:「そんなのムリに決まってるじゃん!
もう、パパは学校に来なくていいからね! 行ってきます!」

葵ちゃんは、いつも根性論のパパさんにウンザリです。

さぁ、いよいよ発表会。
やっぱり緊張するよね〜、葵ちゃん!

葵ちゃん:「私の自由研究のテーマは、珍しい駅名です。」

お! 滑り出しはいい感じ!

ところが、しばらく経つと…。
突然、葵ちゃんの頭が真っ白に!
さぁ、どうする? 葵ちゃん!

すると…。

パパさん:「葵! ホラ! こっち見ろこっち!」

なんと、教室の後ろに、大きなスケッチブックを持ったパパさんが!

葵ちゃん:「え、パパ〜。いつのまに!」

あは! パパさんは、もしものために、駅名を書いたカンペを用意していたみたいだよ。

葵ちゃん、パパのお陰でピンチ脱出だね!

葵ちゃん:「パパ、来なくていいなんて言って、ごめんね…。
パパの根性って、愛情なんだね」

ボクら乳酸菌も、パパさんみたいにアシストするよ!
備えあれば憂いなし、なんだ!

じゃあ、また日曜のお昼に!