語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年01月10日(日)

お母さんはお見通し!

ボクの宿主は25歳。
去年の3月に、男の子を出産したヒロコさんです。

緊急事態宣言中は、ずっと赤ちゃんと二人、家の中。

「産後は安静に」って言うけれど…。
赤ちゃんのお世話に、家事。
全部、ひとり。
ゆっくりなんて、していられなかったよね。

あれから数ヶ月。今日は、久しぶりに里帰りです。

お母さん「あんたの大好きな肉じゃがと炊き込みご飯、たくさん作ったから、いっぱい食べなさい」

わぁ〜。お母さんの手料理、美味しいね〜。
ところが…。

あれれ。赤ちゃんが泣き出した!
おむつかな? おっぱいかな?
慌てて、立ち上がるヒロコさん。

すると…。

お母さん「あーちょっと! 赤ちゃんにとって泣くことはいい運動なんだから、泣かせることも大事よ。食べ終わってからにしなさい」

えぇ、でも…。

お母さん「ダメダメ。あんた、平気なふりしてるけど、そうやって、まともにご飯食べてなかったんでしょ?
お母さんがリラックスして食事をとることで、いいおっぱいがでるんだから、食事の時間は大切にしなさい」

あは! お母さんって、なんでもお見通し。
離れていた間も、ヒロコさんのこと、ずっと想っていてくれたんだね。

ボクら乳酸菌も、いつもみんなのことを想っているよ。
母と娘の絆に負けないくらいにね!

じゃあ、また日曜のお昼に!