語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年02月21日(日)

愛の備忘録

ボクの宿主は38歳の弘美さんです。

弘美さん「おばあちゃ〜ん、お邪魔しますね〜」

先月、天国に旅立ったおばあちゃんの家。

誰もいない家。

空気がひんやりして、やっぱり寂しいね〜。

いとこ「さぁ、片付けようか」

今日は、いとこと一緒にお片付けです。

こまごましたものがいっぱいの居間。

弘美さん「おばあちゃん、このこたつで、よくうたた寝してたよね〜」

思わず、こたつに入ると、
ん? こたつ台とふとんの間から、チラシがのぞいてる!

弘美さん「あれ? 裏になんか書いてある。」

いとこ「えっ、なんて? なんて書いてあるの?」

慌てて読むふたり。
すると、そこには、見覚えのあるおばあちゃんの字で、貧しかった頃、子供たちに美味しいものを食べさせてあげたくて、ハモのあらですき焼きを作ったことや、手作りのふきの佃煮が大好きだった孫の名前など、忘れたくない大切なことがギッシリと…。

そして、最後の最後には…。

弘美さん「“孫7人、ひ孫4人に恵まれ、囲まれ、幸せな人生”…だって」

旅立っても、なお愛を伝えてくれるおばあちゃん。
あぁ、なんて素敵な贈り物。
弘美さん、泣けてきちゃうね。

ボクら乳酸菌も、愛情たっぷり。
健康という贈り物を届けるからね!

じゃあ、また、日曜のお昼に。