語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年03月14日(日)

愛の鯖寿司継承

ボクの宿主は56歳。会社員の康二さんです。

息子くん「オレ、ばあちゃんに弟子入りしたいんだけど…」

高校生の息子くんは、ばあちゃんが作る鯖寿司が大好物。
でも最近、その味にバラつきを感じて、習っておきたいって思ったみたい。

確かに、あの鯖寿司は美味しいよね〜。
そこで康二さんも、ひと肌脱ぐことに。

鯖寿司は、鯖の鮮度が命。
休日を利用して、鯖の買い出しと、息子くんの送迎を担当。

親子三代で、鯖寿司づくりの継承です。

ばあちゃんのおうちでは…。

ばあちゃん「じいちゃんが鯖を三枚におろすから、よーく見ておくんだよ」

息子くん「へー、さばくのは、じいちゃんなんだぁ〜」

お! 新たな発見!

そして、塩でシメて、お酢でシメて、小骨を抜いて、皮もはぐ。

はぁ〜、覚えることがいっぱい。

息子くん「食べるのはあっと言う間なのに、作るのは時間がかかるんだね〜」

ばあちゃん「そりゃ、そうさ。料理ってのは、手間隙をかけた分、美味しくなるんだよ」

あは!
ばあちゃんの鯖寿司が美味しいわけ、わかった気がするね。

息子くん「手間隙って、愛情だよなぁ〜。
はふ。あー、やっぱ、ばあちゃんの鯖寿司、最高〜!」

ボクら乳酸菌の愛情も、続いていくよ。
一生懸命、おなかの調子を整えるからね。

じゃあ、また、日曜のお昼に。