語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年03月21日(日)

つながる心

ボクの宿主は48歳。
ポカポカ陽気に誘われて海までやってきたイチコさんです。

水平線を眺めながら思い出すのは、十数年前、オーストラリアでお世話になったホストマザーのこと。

帰国後も、毎年、クリスマスプレゼントを交換するほど、仲良しに。

でも、2年前、見慣れない文字のクリスマスカードが届いて、娘さんから亡くなったことを知らされたんだよね。

イチコ「ママの作ったマカロン、美味しかったなぁ〜。
あのレシピ、聞いておけばよかった」

いろんな思いが込み上げてくるね。

イチコ「あ、そーだ、娘さんならママのレシピ、知ってるかも」

メールを送ってみたイチコさん。

その日の夜…。

届いたのは、なんと! ママの手書きのマカロン・レシピ!

イチコ「わぁ〜、ママの文字。懐かしいなぁ〜」

わざわざ写真データで送ってくれた娘さんの心遣い、嬉しいね。
ママのハートは、娘さんにしっかりと受け継がれているんだ。

このことがあってから、ふたりは、クリスマスカードを送り合う仲に。

大好きな人の思い出を共有できる人がいるって、幸せなことだね。

イチコ「ママがつないでくれたご縁、大切にするからね。」

ボクら乳酸菌も、ご縁を大切にしているよ。
今日も、明日も、明後日も。

じゃあ、また、日曜のお昼に。