語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年08月22日(日)

ひとり暮らしと風鈴

ボクの宿主は20歳の夏帆さんです。

夏帆さん「ただいまぁ〜。うわぁ、暑っつ💦」

閉め切っていた家は、蒸し風呂状態。
一人暮らしの辛いとこ。

そうそう、夏帆さん、
田舎のおばあちゃんから荷物が届いてるよ。

夏帆さん「へー、なんだろ?」

夏帆さん「え? 風鈴? このタイミングで? 夏も後半戦だよね?」

あは! 夏帆さん、知ってる?
風鈴には、はやり病から身を守るという言い伝えがあるんだよ。
お盆に帰省できなかった夏帆さんのことを心配して、送ってくれたんじゃないかな。

夏帆さん「へー、風鈴って音を楽しむだけじゃないんだ〜」

でも、ここは都会の集合住宅。
風鈴をベランダに吊したら、うるさくて苦情がきちゃうかも。

どうする、夏帆さん?

夏帆さん「あ! あそこなら、いいんじゃないかな〜」

そう言って夏帆さんが向かったのは、玄関。
ハンガーラックに風鈴を吊るすと…。

玄関の扉を開けた時に、涼やかな音色。
あの蒸し暑さを和らげてくれそう。
はやり病と暑さ解消、一石二鳥だね!

夏帆さん「はぁ〜、おばあちゃん、ありがと」

ボクら乳酸菌も、健康長寿を願ってるよ。
ボクらが守るのは、おなかの中。

じゃあ、また、日曜のお昼に!