語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2021年09月19日(日)

夢中になろう

ボクの宿主は、50歳の朱美(あけみ)さんです。

家での仕事がはかどらなくて、気分転換にご近所を散策中。

朱美さん「昔は5、6時間、平気で集中できたのに…。
集中力の低下ってトシのせいかなぁ〜???」

そんなことを考えながら、初めて通る住宅街。

朱美さん「あれ? 墨汁の香り…。」

あたりをキョロキョロ見まわすと…。

朱美さん「へー、こんなところに書道教室があったんだぁ〜」

趣のある日本家屋。
垣根から見える教室の中は…。

朱美さん「うわぁ〜、子供からお年寄りまで、みんな夢中だなぁ〜」

シーンと静まり返った空間。
墨をする音、筆をはらう音まで聞こえてきそう。

「書道が好き」
そんな気持ちも伝わってくるね〜、朱美さん!

朱美さん「そっかぁ〜。
私が仕事に集中できないのは、トシのせいじゃなくて、夢中になっていないからなんだ…」

あは!
“集中”は、するもの。
“夢中”は、気づいたらなっているもの。

その原動力は、“好き”っていう気持ちだよね。

朱美さん「よし! もう一度初心に戻って、仕事に向き合ってみようかな」

そうそう。ベテランこそ、“初心忘るべからず”だよ。

ボクら乳酸菌は、いつもおなかを整えることに夢中なんだ!

じゃあ、また、日曜のお昼に!