語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2022年02月20日(日)

奥様は介護職

ボクの宿主は53歳の伸助さんです。

直美さん「行ってきまーす!」

元気な声は、奥さんの直美さん。
子育てが一段落して、最近、働き始めたんだよね。

直美さん「あ、忘れてた! 今度の日曜、食事行くのキャンセルでいい? 仕事になっちゃって」

伸助さん「あ、そうなんだ。大丈夫? ずいぶん、忙しそうだけど…」

直美さんが仕事に選んだのは、介護職。
勤務が不規則で、重労働。
伸助さんは、心配なんだよね。

直美さん「大丈夫、大丈夫!
やりがいあるし、困ってるのは、手のアカギレぐらいかな〜。」

ほんと、血がにじんでいて痛そうだね〜。
やっぱり心配な伸助さん。

伸助さん「ねー、どうして介護職だったの?
仕事なら他にもいっぱいあるのにさ?」

ずっと不思議に思っていたことを聞いてみると…。

直美さん「だって、お義母さんがもしもの時に役立つでしょ!」

伸助さん「え? お袋?」

あは! 直美さんはリウマチを患っている伸助さんのお母さんのために、介護職を選んだんだぁ〜。
これは、想像もしていなかったね、伸助さん!

直美さん「あ、遅刻しちゃう! じゃぁ、今度こそ、行ってくるね!」

あぁ…、慌ただしく出かけちゃった。
言いたかったよね〜、今、伸助さんが思っていること。

伸助さん「オレは世界一、幸せ者だなぁ〜。ホントに、ありがとな」

ボクら乳酸菌は、いつも元気よく働いているよ。
みんなの健康維持に、役立つためにね!

じゃあ、また、日曜のお昼に!