語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2022年03月20日(日)

きっと誰かが

ボクの宿主は小学6年生の欽二くんです。

今日は卒業式。
6年間通ったこの学校ともお別れです。

先生(女性)「卒業証書授与」

一番の想い出は何かって?
それはやっぱり気象クラブでの活動かな。
5年生から2年間、土日も休まず、お天気の観測を続けんだよね。

先生(女性)「続いて、各種表彰。皆勤賞 3組 田中一郎くん」

つつがなく進む卒業式。
すると…。

先生(女性)「続いて、佐久間欽二くん」

欽二くん「え? ボク?」

突然名前を呼ばれて驚いた欽二くん。
校長先生に促されるまま、壇上にあがると…。

校長先生「特別表彰 佐久間欽二殿
あなたは気象クラブの活動に真摯に取り組み、データ収拾に著しく貢献されました。
よってここにその功績を讃え表彰します。がんばったね」

あは! 驚いて固まってる。
自分が表彰されるなんて、思ってもみなかったよね。

でも、頑張っている人のことは、誰かが見ていてくれるもの。

ボクら乳酸菌だって、みんなのことをずーっと見守っているからね。
乳酸菌に卒業はないんだ!

欽二くん「ちゃんと見ていてくれて、ありがとうございます!」

じゃあ、また、日曜のお昼に!