語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2012年01月08日(日)

成人式

ボクの宿ぬしは、20歳の男性です。
今日は、故郷に帰っての成人式。
でも、彼にはちょっと気になっていることが…。
高校で、ケンカ別れした友達。
彼はピッチャー。友だちはキャッチャー。
ふたりは、野球部のバッテリー。

でも、高校最後の試合、サインにずっと首を振って、あげく、キャッチャーがパスボール。
あれ以来、お互い、話しもしないまま…。

成人式の会場。
おお〜、懐かしい顔、顔、顔! 久しぶり〜!
あ、あの彼!
…あ、え〜っと、何て言おう…。
と、その時…。

「あのさ、いま、ピッチャーいなくなっちゃったんだよね。」

へ? 突然、どういうこと?

「うん、だからその…、草野球のピッチャーだけど、やってくれない?」

ああ! 返事は…言うまでもありません!
やったぁ〜! 2年振りにバッテリー復活!
やっぱりふたりは、こうでなくっちゃ!

ボクらも、キミにいちばん近い相棒。
これからも、おなかのなか、しっかり守っていくからね!
しまっていこ〜!!
じゃあ、また、日曜のお昼に。