ボクの宿ぬしは、29歳の男性です。
彼、ブライダル・カメラマン。
表には出ないけれど、ボクらと同じ、大切なお仕事。
今日も、幸せいっぱいの式場で、最高の写真を撮らなくちゃね!
式が進むと、新郎新婦のお色直し。
このブレイクのスキに、花嫁のお父さんにフォーカス!すると…
ああ!
さっきまで笑っていたのに、メガネをとって、目頭を抑えて……。
そして、式はクライマックス。
プロジェクターに映し出される、小さな頃の写真をバックに、花嫁が、ご両親へ、お手紙を…。
花嫁:「大好きな、お父さんとお母さんへ。こんな風に手紙を読むのは、初めて…、いや、小学校の参観日に作文読んで以来かな。あのときの作文、覚えてる?初めての、ピアノの発表会の話。緊張で震えていた私の手を、お父さんとお母さんがギュッと握って、「楽しんできなさい」って…それで、発表会は大成功。あのときの温もり、いま、この手紙を持つ手にも残っています…」
いよいよ、娘さんを送り出す時間…。
でも…ねえ、見て! お父さん、優しく微笑んで…。
花嫁に、涙は見せたくないんだね。
写真には写らないけれど…。
…あんな涙と出会えるから、このお仕事、大好きなんだよね。
ボクらも、健康という幸せのために、日々、おなかのなかを見守っていくよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。