語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2014年04月13日(日)

小さなヒーロー

ボクの宿ぬしは、34歳の女性です。
この春から、仕事を再開する、彼女。
3歳になる息子の友也くんを、初めて保育園に預けるんだよね。

宿主:「よし、行こっか。」
ボクら乳酸菌も摂るし、元気いっぱいの、友也くん。
春風に吹かれながら、大好きなヒーローの真似をして、ゴッキゲン。
でも、保育園に着いて、いざ、保育士さんに引き渡すと…。

友也くん:「うえ〜〜〜ん!!!」
ああ!さっきまでの元気が、一変!
でも、ママ、すぐに出ないと、遅刻しちゃう!
ねえ!ここは思い切って…。

宿主:「友也…、じゃあね!」
振り返らないで、階段を駆け下りて…。
本当は、ママも泣きたいんだよね。
と…。

保育士:「友也くんのお母さーん!」
あ!見て!ベランダから、先生と友也くん。
…ん?あ!あれ…ヒーローのポーズ!

宿主:「友也…」
泣き顔だけど、キマッてる。
宿主:「ママも強くなるね、友也。」
うん。…でも、がんばり過ぎないでね、ママ。

ボクらも、二人のために、おなかのなかから、エールを送るよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。