語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2014年09月07日(日)

バイト終わりに

ボクの宿ぬしは、20歳の女性です。
大学生の、彼女。
この夏休みから始めた居酒屋のアルバイトも、徐々に慣れてきたけれど、この日は…。

客1(男):「すいませーん!オーダーいいですか?」
客2(女):「あの、これ、頼んだのと違うんですけど。」
客3(男):「すいません、ウーロン茶ひとつ!」
なぜか、とても忙しくて…。あるよね、こういう日。
お客さんが出たら、メニューを整えて、テーブルを拭いて、空いたお皿をキッチンへ…。
すると…。

キッチンスタッフ(男):「薫ちゃん、配膳遅い!どんどん回さないと!」
宿主:「はい!すいません!」
ああ…キッチンの先輩に、怒られちゃった…。
ねえ、元気出して! 頑張ろ!

そうして、あっと言う間に、上がる時間。
帰り支度をしていると…。
キッチンスタッフ(男):「おつかれ。これ、持っていきなよ。」
宿主:「え?」
先輩スタッフの手には、プラスチックのパック。
キッチンスタッフ(男):「ごめん。まかないの詰め合わせだけど。」

あ!見て!フタの上に、メモ書きが…。
“今日もおつかれ!キッチンスタッフ一同”
ねえ、先輩たち、厳しくもあるけれど…。
ちゃんと見ていてくれるね。

宿主:「ありがとうございます! お疲れさまでした!」

ボクらも、おなかのなかから、キミの健康を見守っていくよ。
じゃあ、また、日曜のお昼に。