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【放送時間】山崎怜奈の誰かに話したかったこと。内 Mon-Thu 14:30頃~

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読み活
2015.12.01

「2015年を本で総括!ダ・ヴィンチ編集長が選ぶ今年の“本”の重大ニュース!」

2015年もあと1ヶ月。今年はどんな本を読みましたか?今回は、本とコミックの情報誌「ダ・ヴィンチ」の関口靖彦編集長と一緒に、2015年を「本のニュース」で振り返ります。



【作品も、自身のキャラクターも愛された水木しげる】
「本当に残念なニュースですが、水木しげるさんのニュースは外せないですね。老若男女問わず、水木さんの作品を読んだことがないっていう日本人は殆どいないと思うんですよ。『ゲゲゲの鬼太郎』を中心に、水木さんがいなかったらこんなに日本に妖怪の文化って残ってないと。そういう意味では日本の歴史を変えたといってもいいんじゃいですかね。水木さんは、インタビューに伺ったこともあります。私も小さい頃から『ゲゲゲの鬼太郎』大好きだったので、初めてお会いするときは震える思いでした。その時に水木先生に『あなたは妖怪みたいな人ですね』って言ってもらえたのがほんとうに嬉しくて(笑)当時、私まだ髪が長くて、座ると尻に敷くくらいだったんですよ。ずっと妖怪ファンで水木しげるファンで来た人間としては一生忘れられない言葉ですね。妖怪を紹介したというだけではなくて、ドラマなどでご自身のキャラクターというのもとても人気が出ましたよね。ちなみに、水木さんのニュースを受けて、『怠け者になりなさい』という言葉がここのところ取り上げられていると思うんですけど、あの言葉は水木さんとしては、『多少怠けていても食えるくらいポジションを作れ』っていう意味なんですよね。それだけ誤解がないようにお願いします(笑)」

【多くの人が書店に行くきっかけを作った、ピース・又吉の芥川賞受賞】
「もう1つはピース・又吉さんの『火花』の大ヒットですよね。芥川賞を受賞されて、239万部っていう、もうなんだかわからない数字ですけど。『ダ・ヴィンチ』でも、又吉直樹さんの特集をさせていただいて、表紙も飾っていただいて。芥川賞を受賞される前の特集だったんですが、受賞された後に、その時の『ダ・ヴィンチ』を読みたいとたくさんのお問い合わせをいただいて、雑誌としては珍しく増刷をするということになりまして。いろんな書店さんで『火花』と並べて置いていただきました。今回の受賞では、これまで小説にあまり興味のなかった人たちが書店さんに行くきっかけになって、すごく書店さんが活気にあふれた年になったと思います。又吉さんにインタビューもさせていただきましたが、本当に読書量が多い方だな、と。そういう意味で、本当に作家さんだなと思いましたね。又吉さんがオススメする本のセレクトも、中村文則さんや西加奈子さんなど、流石だなと思いますね。」

【関口編集長のカバンに、いま入っている本】
「2冊入っているんですけど、1冊は『よつばと!』という漫画の13巻です。待ちに待った2年以上ぶりの新刊なんですが、『よつば』という女の子が天真爛漫に駆け回ったりイタズラしたりするのを見て和むっていう漫画で、老若男女問わず大人気なので、是非書店さんに行っていただければと思います。もう一つは誰にでも勧められるわけではないのですが、『デスメタル・アフリカ』という本で、アフリカの国々にいるデスメタルバンドを集めたっていう本です。アフリカといえば民族音楽のようなイメージですが、中ではトゲとかで武装した人たちがたくさんいるっていう感じです。私が昔からデスメタルバンドをやっているんですが、この著者もデスメタルをやっていた方で。ライブハウスで対バンしたりしていたんですよ。読む人を選びますが、オススメです。」

12月4日(金)発売の「ダ・ヴィンチ」1月号でも、「ブックオブザイヤー2015」と題して、ランキング型式で今年を本で総括しています。年末年始の読書の参考してみてはいかがですか?

【よつばと!13巻】

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【デスメタルアフリカ: 暗黒大陸の暗黒音楽】

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【ダ・ヴィンチニュース】 http://ddnavi.com/davinci/
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