「落語を愛してやまない、サンキュータツオです。」

前回の放送で好評を博したエンタメ活の「落語」
リスナーのみなさんの声をもとに「アポロン★落語部」が立ち上がりました♪

今回はサンキュータツオさんに顧問・副部長に就任していただき、
「アポロン★落語部」第1回部活が開催されることが発表されました！

そんなアクティブな発表もありつつ、今回はサンキュータツオさんに
おすすめの演目を中心にお話を伺いました！



Q. 落語の演目ってそもそもどういうものがあるんですか？
「まあほんとに古典といってね、江戸時代に誰かわからない人が作った話から
明治時代、そして、昭和、平成とその時代に生きた落語家さんが作ったことが
わかってる話まで有名なものからあんまりかける人いない。
「ネタをかける」と言うんですけど、やる人がいないお話まで幅広くあるもんですね。
なので笑わせる話もあれば泣かせる話もあるし。割としっとり聞かせる話もあるよというね、怖い話だってあるぐらいですから。」


Q.どんな演目から聞き始めれば良いですか？
「落語のイズムが出てるというのは、くだらねえなぁというね、　「あくび指南」という噺。
例えば、今いろんな資格試験とかいっぱいあるじゃないですか。
多分、江戸時代とかもそうだったのです。
自分を磨くために剣術習ってみたり、三味線習ったり、長唄習ったりとか、そのシュミ活にすごくハマった人達のなかで、「あくび指南」というのがあるぞ。とあくびを教えてくれるところがあるらしいぞと、「なにそれ？」「あくびに良いとか悪いとかあるの？」「いやでも、あの師匠のあくびは良いあくびなんだよ」って言ってて…じゃ、ちょっと習いに行って見ようかみたいに言って、あくび指南所に行ってあくびの稽古つけてもらった。そういうくだらない話。中身ゼロの話があるんです。あなたは今、良いあくびでしたよ。
みたいなそういうあくびに評価をつけてくれる人がいる。あくびイイネボタンを押してくれる先生がいる。春に「想像してみてください。春、のどかなところでちょっと桜の花びらも落ちかけて、ちょっとポカポカした陽気の中など寝転がってごらんなさい。良いあくび、どんなあくび出ますか？あー、良いあくびですね。」みたいなそういうお話。だから何？ていう・・。これ落語イズムですね。「だから何？」という。」



Q.とにかく笑いたいときにおすすめの演目は？
「『粗忽長屋』これも落語イズムがものすごい詰まった話です。粗忽って最近なかなか聞かないと思う。なんか慌てん坊であるとか，ちょっとぞんざいな人というか、早とちりとか、そういうのを全部含めて粗忽っていうんですけど。粗忽者。
誰がやってもある程度笑える噺だし、色んな方がやっているんで、例えば、CDとかでも聞き比べる面白さもありますし、いろんなギャグも入れられるんで。スゴイ面白い噺だと思います。
これは本当に不変の面白いものって、不変なんだな。単なるお笑いとかじゃなくてこういう人間関係がそのまま出てる不思議なすれ違いが目になっている噺というのはずっと聞いてても面白んだなぁという。だって僕、ほぼネタバレしていますけど、これわかっていても面白いですもん。」


Q.ちょっとホロリとしたいなぁという時にオススメの演目は？

「人情噺というモノです。いっぱいあるんですけど、『芝浜』かなぁ。
これね、年末の話なんですけど、ある日、あんまり働かずにお酒が好きな旦那さんとそれを支える奥さん、夫婦のお話。全然仕事行けないんだけど、まぁたまにいった日に、芝の浜で、お財布を拾う。
で、結構な大金が入ってるんだけどそれを持って帰ってきて、また酒飲み始めてっていうところで奥さんが一計を案じて、その旦那さんのために、夫婦が良くなるためにどうしたら良いのか考える夫婦の心を動かされるお話しなんですけどね。独身の僕でも楽しめる、結婚している方、尚更だと思うんですけど、
これが三遊亭圓朝 作、実は、三題噺といわれている、お客さんからお題をもらって、　　即席で作った噺が現代にも残っているという。芝浜は三題噺なんですよ。即興というか１日ぐらいで作ったといわれていますので。」


サンキュータツオさんにご紹介いただいた演目は…

・あくび指南

・粗忽長屋

・芝浜

以上の３つの演目です！
初めて落語を聴く、生で観に行くといったかたはこれらの演目があるものから
チェックしてみるのも良いかもしれません♪
シュミ活として「落語」を取り見れてみてはいかがでしょうか？


『アポロン★落語部』第１回部活のお知らせ
６月１５日（月） 夜８時から
場所は渋谷・ユーロスペースです。
http://www.eurospace.co.jp/

詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
⇒アポロン★落語部 第1回部活