Yuming Chord 特別番組~いしかわ・未来への道しるべ supported by MIRARTHホールディングス

Yuming Chord MC YUMI MATSUTOYA

座標 座標 今は見えない未来にたった一つの道しるべ」という歌詞を思いながら、ユーミンと一緒に石川に心を寄せる特別番組をお届けします。 今は見えない未来にたった一つの道しるべ」という歌詞を思いながら、ユーミンと一緒に石川に心を寄せる特別番組をお届けします。 石川県 石川県

TOKYO FM/JFNフルネットで放送している「Yuming Chord」のパーソナリティ松任谷由実さんは、2015年から石川県観光ブランドプロデューサーを務めており、今月延伸した北陸新幹線の小松駅と加賀温泉駅の発車メロディの作曲を担当しました。

ユーミンはデビュー当時より何度も石川へ足を運び、自身の人生にも深い繋がりがあります。そんな彼女が、2024年元日の能登半島地震で傷ついた石川県を訪れ、風景を見たり、地元の方にお話を聞きました。

2001年のアルバム「acacia」に収録されている楽曲、acacia [アカシア] は、ユーミンが能登半島を訪れた際に、野生のアカシアが群生している事に感動して作られました。「今は見えない未来に たった一つの道しるべ」という歌詞を思いながら、ユーミンと一緒に石川に心を寄せる特別番組をお届けします。

Yuming Chord 特別番組~いしかわ・未来への道しるべ 3月31日(日) 13:00-13:55 (放送終了)   MC: 松任谷由実 Yuming Chord 特別番組~いしかわ・未来への道しるべ 3月31日(日) 13:00-13:55 (放送終了)   MC: 松任谷由実

「Yuming Chord」では取り上げることのできなかった取材パートや、ブルーインパルスへのインタビューこぼれ話、その他石川県を訪れたユーミンの想いを盛り込んで、石川県や北陸の被災地を応援する特別番組を放送

松任谷由実
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聴取期間:3月31日(日) 放送始まり~4月7日(日) まで

ブルーインパルス
							加賀温泉郷・山中温泉 湯の町歩き ユーミンの想い
  • いつでも思い出せる、永遠の風景がある。懐かしい人のおもかげがある。ふとしたときに、帰りたくなる。「ふるさと」って、そんなところですよね。
    私にとっていしかわは、まさに「Forever,Friends,Furusato」です。3月16日、北陸新幹線の金沢-敦賀間の開業によって、富山・石川・福井の北陸3県が1時間圏内という近さで結ばれました。

    この3県は、今年の元日に起こった能登半島地震による被害に見舞われた地域です。
    あの日、私は東京で眠れぬ夜を過ごしながら、特に深いご縁がある石川に、ただ、想いを馳せるしかありませんでした。その後も、よく訪れていた地域の被害の様子を知れば知るほど、無力感に襲われて・・・、
    でも、この気持ちを忘れることなく、必ず、これを何らかのカタチにしよう!と決めました。

    あれから3か月がたとうとしている今、復興のきざしが見えてきた地区もあるけれど、絶望の淵に立ち尽くしている人々が、まだ、たくさんいらっしゃるのも事実。そんな中、北陸新幹線の延伸開業は予定通りで、物理的な距離は近くなる。だったら、私に何ができるのか、現地へ行って考えてみよう・・・、そう、思ったんです。

    そこで!まずは、希望の道しるべを描こうとしている人たちや、 前を向いて歩き出した人たちに会って、彼らの声を聴いてみることにしました。強くてやさしい人たちに勇気をもらうため、そして、いつか見たアカシアの花をもう一度心に咲かせるため・・・、私は、心のふるさと・石川へ出かけます。

ブルーインパルス ブルーインパルス

隊長と隊員の皆さん
  • 石川県へ降り立って最初に出かけたのは、北陸新幹線の金沢駅からひとつ目、延伸開業したばかりの小松駅から車で10分ほどのところにある、航空自衛隊小松基地です。
    日本海側唯一の戦闘機部隊がある小松基地では、「日本の空を守る」という任務の一方で、地元や航空ファン密着型のイベントを随時、開催しています。

    今回、私は、北陸新幹線の延伸開業のお祝いと、被災地激励のためのフライトを控えた、ブルーインパルスの隊員の方々にお会いするために、小松基地をたずねました。
    航空自衛隊の存在を多くの人々に知ってもらうための広報部隊、ブルーインパルス。「展示飛行」と呼ばれるアクロバット飛行を披露する専門チームで、 正式には、宮城県・松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」といいます。

    彼らが乗る航空機は、小型で丸みを帯びたその姿から「ドルフィン」という愛称がついていて、隊員は「ドルフィン ライダーズ」と呼ばれているそうなんですが・・・、青と白でカラーリングされた機体が空を自由に泳ぐ姿を見上げながら、 彼らはどんな想いで「ドルフィン」に乗っているんだろう・・・、と、興味津々でインタビューにのぞみました。

アクロバット飛行の基礎知識と彼らのモチベーション

  • ユーミン
  • ブルーインパルスのアクロバット飛行を拝見した後、小松基地の中にある応接室へ移動してきました。ここで改めて隊長と隊員の皆さんにブルーインパルスのフライトにかける思い、訓練の様子などを伺います。では、改めて皆さんそれぞれの自己紹介お願いします。
  • 名久井さん
  • 飛行隊長の名久井と言います。
  • 松永さん
  • 2番機を操縦します松永と言います。
  • 藏元さん
  • 3番機を操縦しております藏元と申します。
  • 手島さん
  • 4番機の操縦をしております手島と申します。
  • ユーミン
  • それぞれタックネームというのがあるそうで、名久井さんはナックル。
  • 名久井さん
  • はい。ナックルです。
  • ユーミン
  • でね、ここに誰がなんだっていう札があって、(だれの札かを)当てるんですけど、すぐ当たったのは松永さん!
  • 松永さん
  • はい。
  • ユーミン
  • タックネームがスポック!
  • 松永さん
  • スポックです。はい。
    まあ、スポックというのは、スタートレックのあのキャラクターであるんですけど、見ての通り耳が大きいのでスポックになりました。
  • ユーミン
  • そして、藏元さん。
  • 藏元さん
  • はい。私は蔵元というのが、日本酒とかの藏元っていう苗字を書きますので、お酒にまつわる何かかっこいい名前はないのか、ちょっとワインも好きだったので、それでコルクという名前をいただきました。
  • ユーミン
  • いただくわけですね! そして手島さん。
  • 手島さん
  • はい。手島です。
    タックネームはイッキと申します。由来はですね、壱岐島という長崎県壱岐島っていうところがありまして、壱岐島に旅行した際にTシャツを買って、それを着てフライトをするとうまくいくってジンクス…、まあ勝負 T シャツだったんですけど、名前が決まる時にそのTシャツを着ていることでいじられて、壱岐からいきいきいき…イッキっていう感じで、いただいたという名前であります。
  • ユーミン
  • それぞれタックネームを伺っている限り、本当に仲良しなチームなんですけれど、あの信頼関係が大事でしょうね。
  • 名久井さん
  • やっぱり信頼関係がないとブルーインパルスは近い隊形でフライトするっていうのは本当に危険が伴いますので、私含め隊員全員が信頼しあって飛行をしてます。
  • ユーミン
  • アクロバット飛行はどのぐらいの速度で飛ぶんですか?
  • 名久井さん
  • 速度はだいたい時速800kmから850kmの速度で飛んでおります。
  • ユーミン
  • こうシンクロナイズドスイミングみたいに?
  • 名久井さん
  • そうですね。一番近い隊形ですと最短距離が 90cm。
  • ユーミン
  • しぇえええええ。ち、近すぎますね。
  • 名久井さん
  • 近いです。
  • ユーミン
  • 危険ですね。それは訓練始めてどのぐらいで接近できるようになるんですか?
  • 松永さん
  • もともと戦闘機からブルーインパルスに来るんですけど、大体、私が去年の7月にブルーインパルスに来まして、今回のイベントがデビューって言ったところで、約8ヶ月ぐらいの錬成をしてやっとデビューできたっていう形になります。
  • ユーミン
  • 見ている方は気が楽…気が楽っていうか、手に汗も握るけれど、みなさんほどじゃ当然ないわけなんですけど…。一番人気がある課目はなんだと思いますか。思いますかっていうのか、その、そういう反応とか、のちの声とか…。
  • 藏元さん
  • 特に人気なのが描き物って言われる、空に絵を我々全員で描く課目が特に人気があって、まさにこの時期だと桜という、空に桜の花を描く課目がもう自分たちで言うのもなんですけど、とても綺麗です。
  • ユーミン
  • 日本人ですしねー。
  • 名久井さん
  • 日本人の心に合わせた、非常に世界でも絶賛されている課目でありますね。
  • ユーミン
  • 厳しい訓練に耐えて空を飛ぶためのモチベーションは何だと思いますか。
  • 名久井さん
  • 私はお客さんからの応援と言いますか、「今日のフライト良かったよ。」って言ってもらえる、その声援をいただくことが、モチベーションになっています。
  • ユーミン
  • (ブルーインパルスに)乗ってらっしゃる時には直接は聞こえませんものね。声が。
  • 名久井さん
  • 乗っているときは聞こえないんですけども、お手紙でいただいたり、フライトの後にSNSとか、あとは直接お客さんが近くにいる時は言ってもらえたりするので、そういった声を聞くと、次のフライトへの糧になるかなと思います。
  • ユーミン
  • スポック(松永)さんのモチベーションは?
  • 松永さん
  • 私は、父親が元々防衛大学校ってところに入りたかったんですけど、(父親は)そこに落ちてしまって、私は父親を超えるために防衛大学に入って、そこで戦闘機パイロットを目指してっていう形で、今ブルーインパルスにいます。
  • ユーミン
  • かっこよすぎますぅ。 それでは、コルク(藏元)さんのモチベーションは?
  • 藏元さん
  • 本当にありがたいことに、ブルーインパルス、我々の1つのモットーとして、夢・感動・希望・笑顔、この4つをおこがましいんですけど、私たちは皆さんに与えますっていうことを、よくナレーションとかでも言わしていただいてるんですけど、本当に私たちが飛んだ時にこう、皆さんが苦しい時も上を見上げて、多少なりとも笑顔になってくださるのが、もうそれが本当にすごい嬉しくて、すごいモチベーションになってます。
  • ユーミン
  • イッキ(手島)さん、お願いします
  • 手島さん
  • やっぱり、いろんな世代、小さい子からお年寄りまで、同じ目線で、純粋な気持ちで、(ブルーインパルスを)見上げてもらうっていうのが、本当にいいなって未だに思うんですよね。やっていて特にそこが、今の原動力なのかなっていう風に感じます。
  • ユーミン
  • 私は今日テスト飛行を拝見したので、今回の飛行への思いをそれぞれに伺いたいです。
  • 名久井さん
  • 我々ブルーインパルスの母基地である松島基地も東日本大震災で大きな被害を被った基地であります。
    その際に全国各地のたくさんの方から支援を得ることができて、今の松島基地、そしてブルーインパルスが活動できてるっていう背景がありますので、そういったところ踏まえると今回北陸で飛ぶことができるというのは本当に幸せなことだなと思っております。
    飛ぶにあたってはおこがましいですが、被災された方に少しでも上を向いていただいて、笑顔になってもらえたらなという気持ちで、今日も全力で飛ばしていただきましたので、本番も見ていただければなと思います。
  • 藏元さん
  • 今回の新幹線の開業で飛ぶというところで、ちょうど私は東日本大震災の年に入隊をした経歴があるんですけど、その時ちょうどブルーインパルスが九州新幹線の開業のために母基地である松島基地を離れて、九州の福岡の方に行っていたところで地震が起こってしまって、結局イベントとかも全部なくなってしまって…。今回のイベントで、13年前にブルーインパルスが果たせなかったその新幹線の開業というイベントを、自分自身が一員として飛べるっていうことがまず1つ誇らしいなって(思います。)
    隊長が言っていた通り、北陸の今回被災された方に少しでも笑顔をお届けできたらなーっていうことで、この2つの強い気持ちで今回飛ばしてもらってます。
  • 手島さん
  • 能登フライトに関してはすごい、やっぱいろんな思いがあるんですけど、特に自分たちにできることが何なのかなっていうのを日々考える中で、僕達はやっぱり唯一そのブルーインパルスに乗らせていただいてるっていうある意味特殊ではあるんですけど、私たちは当たり前じゃないなって思いながら、ただその夢を与えられるモノに乗らせていただいてるんで、能登で飛んで、多くの人見ていただいて、私たちができる限りの勇気とか元気とか希望とか夢っていうのを持ってもらえたらなと思って望んでおります。
  • ユーミン
  • 陸での彼らも、とにかくまぶしかった・・・!
    精鋭部隊が鍛錬を重ね、技を磨いてめざす志・・・、その高さに感服したところで、翌日の展示飛行にかける想いと、彼らにとってのステージともいえる「空」に抱く想いを伺ってみました。

隊員のみなさんにとっての「空」

  • ユーミン
  • 私は空の曲が結構多いんですけれど、皆さんにとって空ってどういう場所ですか?
  • 手島さん
  • やっぱ空は憧れですね。これはおそらく死ぬまでそうなのかなっていう風に感じます。今人間が行ける領域ではないと思ってるんですけど、小さい頃ずっと夢見ててあんな空飛べるわけないって思ってたんですけど、未だに空に対して憧れとか夢っていうのを持ち続けることができてるので、一生憧れの存在なのかなと私思います。
  • 藏元さん
  • やっぱりそれで言うと、空はあるドラマの有名なセリフでもあるんですけど、「繋がっている」っていうので、日本全国全世界国境なく、空はどこでも繋がってるので、空を繋がってるんだなーって思って見上げることによって、辛い時でも何か力をもらえるというか、やっぱり空ってそういうものなのかなーって私は思いますね。
  • 松永さん
  • 皆さんがすごいいいこと言ったので、路線を変えてですけど、いろんな顔があるなって思って、今日みたいにすごい天気のいい日もあれば、めちゃくちゃ天気が悪い時もあって、そういう時でも、ブルーインパルスもそうですけど、戦闘機パイロットとかも飛ばなきゃいけない、そんな中でどうやって飛ぶかっていうのを常に考えて飛ばなければいけないので、すごく飛ぶっていう非現実的でかつ難しいことだなって今でも思います。
  • ユーミン
  • では、隊長ナックル!素晴らしくまとめてくださいってプレッシャーかけちゃいます。お願いします。
  • 名久井さん
  • 私にとって空は自分らしくあられる場所かな?っていう風に思ってます。やっぱり、ここにいるメンバーはみんなそうだと思うんですけど、パイロットになるっていう夢をかなえて、その夢を実際に操縦という行動として動かせる、そういったフィールドなので、自分を表現できる唯一の場合というところで、私は自分らしくあれる場所、それが空なんじゃないかなと思っております。

小松駅開業イベント

  • 「ひこうき雲」は、松任谷正隆プロデューサーと2人で登壇した小松駅開業イベントで、航空自衛隊・中部航空音楽隊が吹奏楽バージョンで演奏してくれたんですが・・・、勇壮なマーチになっていて、とっても感動しました~。

    今回のブルーインパルスによる激励のための展示飛行を見た能登の人たちも、「久しぶりに空を見上げました・・・」って、おっしゃっていましたよね。自分たちの夢を叶えることで誰かを励まし、前を向く力を与えるブルーインパルスのメンバー。そんな彼らと話しているうちに、私も、ひとつの夢を叶えたんだな、ってことに、気づきました。

ユーミンの言葉~セレモニー吹奏楽マーチ~ブルーインパルステスト飛行の模様

  • あのね、実は2年前に新幹線延伸のお話から小松駅、加賀温泉駅の発車メロディをご依頼を(県から)いただいたのね。私は10年近く、石川県の観光ブランドプロデューサーっていうのをさせていただいてるんですよ。

    なかなか具体的に動く機会っていうのはなかったけれど、ちょくちょく会議とかに来ている中、2年前にそういうお話の時に、出来たらブルーインパルスに飛んでいただいて、その作ったメロディ、小松の場合は空と近い街っていうイメージがずっとあったからマーチにするので自衛隊の吹奏楽で、それをイベントの時に演奏してもらえないですか?って言ったら、実現したんですよ!

    しかもね、どういう喜び方をしたらいいか難しい状況ですけれど、でも、タイミングが、この3月にそれが実現する、みんなにエールを送ることができるっていう、貢献ができたことがすごく嬉しくて、皆さんのように私も音楽をずっとやってきて、ある時から具体的な夢を1つ1つ叶えて続けて来てるんですね。
    また新たな扉がここで開いたなで思って、とにかく生きることですよ。続けること。戦闘機乗りを止める日が来ても、生きて自分のビジョンを追い求めていただきたいなって今日は強く思いました。
    今後もね、俯いてしまいそうになる私たちに勇気を持って歩み出す力をください。今日はありがとうございました。

    ブルーインパルスチームが空に描き出す、未来への道しるべ。
    それは、研ぎ澄まされたフィジカルと、最新のテクノロジーがタッグを組んで生み出す、空のアート!
    彼らのひたむきな仕事ぶりに、私も刺激をうけました。

加賀温泉郷・山中温泉 湯の町歩き 加賀温泉郷・山中温泉 湯の町歩き

  • 北陸新幹線・小松駅を出て向かったのは、お隣、加賀温泉駅。
    私を迎えてくださったのは、女将代理の仕事をしながら、加賀温泉郷をもりたてるプロジェクト「レディー・カガ」の活動を続ける、甘池英子さんです。

レディー・カガ

  • ユーミン
  • レディー・カガはどういう活動を主にされてるんですか?
  • 甘池さん
  • レディー・カガは山代、山中、片山津、3つの温泉が加賀市にはあるんですけど、(そこで)働いているおもてなしを主にしている女性達で、女将さんだけではなくって飲食店の方であったり、お土産屋さんの方であったり、普段お客様と接しているおもてなしをしている、おもてなしの心を持った女性の象徴みたいな形で、名前がレディーガガではなく加賀で、皆さんに注目をしていただいたっていうことで、加賀の魅力を発信しようと。それでいろいろなイベントに呼ばれたり、加賀温泉でのお出迎えを中心にお客様と接するような形で活動が始まりました。
  • ユーミン
  • ただね、加賀温泉駅の開業前にして地震が起こったっていう…。
  • 甘池さん
  • 当日、元日だったんですけども、私はお客様に抹茶を立てて、お出迎えしていたんですけども、突然の地震がありまして、普段自分たちが経験したことのないような揺れ、あと時間も長くて、すごく怖い思いをしました。当日はもう対応に追われて、後で能登の方の震源地で大変なことになっていたってことが、どんどんどんどん情報として入ってきまして、もう自分たちも怖かったんですけど、もっともっと大変な目に、怖い目にあわれたんだということで、本当に心が痛みました。
  • ユーミン
  • 二次避難場所として旅館、お部屋を提供されたり、炊き出しもされたいということで。
  • 甘池さん
  • 加賀の温泉地が・・・地震の後ということで、キャンセルも多くて、お部屋が空いておりましたので、被災者の方が大変な生活をしているって事で、どうぞ加賀温泉の旅館使ってくださいってことで、手を上げた旅館がたくさんありました。まず温泉にも入れますし、生活が安定するまでお越しください、と。ただお弁当ですとか、そういうものがやっぱり多かったってことで、温かいものを召し上がっていただきたいと思いました。それで、近くのいろいろなボランティアの方も含めて自分達も何かできないかなと思って炊き出しをお手伝いさせていただきました。
    自分が今、映画のレディ加賀の中でタップダンスをやっているシーンがあるんですけど、そのシーンを加賀の女性たち40人ぐらい集まって、実際の映画の中で使われている曲で同じ踊りをやろうってことで集まって練習していたんですね。
    そこの練習場所の宿には250人ぐらいの被災者の方がいらっしゃったのですが、まだ練習の段階だったんですけども、皆さんの前で初めて披露させていただきました。
  • ユーミン
  • それは、喜ばれたでしょうね。
  • 甘池さん
  • そうですね、すごく、前向きになれたとか元気でたとか、温かい言葉頂いて、その言葉がもう本当に嬉しくて、ダンスなんか今やっていいんだろうか?って自分たちも思いましたが、そういうお声とかを頂いたので、これは皆さんが元気になるんだなと思って。
  • ユーミン
  • 加賀温泉郷の未来のために、甘池さんやレディー・カガの皆さんが今後やっていこうと考えてらっしゃることはありますか?
  • 甘池さん
  • 今、北陸割も始まって、本業の方が忙しくなるんですけど、まずはお越しいただいたお客様に喜んでいただけるようなおもてなしをさせていただいて、レディー・カガですね、人材はいるんですけど、若い人たちにもっといっぱい入ってもらって、私たちができなかったことをまた更になんか色々と考えて、それが未来につながるのかなという風に思いますので、タップダンスの方ももっとまだ初心者なんですけど、磨きをかけて…。
  • ユーミン
  • その心意気が大事ですよ!
  • 甘池さん
  • そうですね。本当にソロで踊れるぐらいにまでやりたいなという風には、思っております。
  • ユーミン
  • 金沢、小松、加賀温泉・・・と、北陸新幹線が県内全線開業となった、石川県。
    その玄関口となる金沢の町で見かけた、浅野川沿いの桜並木の風景を描いたのが、「花紀行」という曲です。
    あの桜の木々も、もうすぐ、静かに花を咲かせるはず。
    春を待ちわびる気持ちも、未来への道しるべですよね。

内灘駅

  • 「acacia」という曲は、デビュー当時からお世話になっていた方に連れてきもらった、内灘の町に咲くアカシアの群生の風景を思い出しながら、つくった1曲です。30年ほど前、私の脳裏に焼き付いた、日差しを浴びて銀色に輝くニセアカシアが咲く風景。それは、時を経て私の中で鮮やかによみがえって、ひとつの曲になりました。

    そして、それからさらに25年の時を経て、こうしてみなさんに知ってもらうことになった曲、「acacia」・・・。
    なにか、めぐりあわせというものを感じてしまいますが、なぜ、内灘にアカシアの群生があるのか、花が咲いている時期の町はどんな様子なのか・・・、内灘駅の駅長さんに、お話を伺ってみました。

  • ユーミン
  • 北陸鉄道浅野川線の終点内灘駅のホームには駅長さんがいらしてくださいました。
  • 水内駅長
  • 北陸鉄道浅野川線内灘駅駅長の水内と申します。本日はよろしくお願いします。
  • ユーミン
  • よろしくお願いいたします。水内駅長はいつ就任されたんですか?
  • 水内駅長
  • 3月8日の週にでございます。
  • ユーミン
  • ほやほやです!
    イントロから 1 コーラス、私の曲がそのまま歌付きで車内放送に使われるっていうのは、珍しいことなんじゃないですか。
  • 水内駅長
  • 本当に珍しいことでございますね。
    憧れのユーミンさんの曲を毎日聴けるなんて、本当に私、ここの駅長になって良かったと思っております。
  • ユーミン
  • 嬉しい!そう言っていただけると、私も電車に乗りながら、揺られながら聞いて、うわあ、ぴったりだなあって、このために作ったみたいな気がしました。
    この浅野川線を使うのは地元の方ですよね?
  • 水内駅長
  • そうですね。沿線の通勤、通学の皆さんにご利用いただいております。
    金沢駅の有名な鼓門がございまして、その地下の北陸鉄道金沢駅の方からこの終点の内灘まで12駅、6.8km 結んでおります。
  • ユーミン
  • 能登地震。正月にびっくりにされたと思いますけれども、まず浅野川線のことを心配されたでしょうね。
  • 水内駅長
  • そうですね。この辺もすごい激震でありまして、ものすごい被害も甚大だということで、すぐに電車停めまして、3 日間運休しました。
    4日目からは通常の運行ということで、震災後、お客さんももう戻ってきております。
  • ユーミン
  • そうですか。 私は内灘には野生のアカシアを見た思い出が、いまだに強く残っていて、いつかまた見たいって思っていたんですけれど、この歌を作った時には電車の存在知らなかったんですね。
    でも、歌を作ってる時に「心は揺られているの」っていう歌詞に出てるようにまるで小さな電車に乗って、その木々の間を旅してるみたいな気持ちだったんです。
    駅長さんはもちろんアカシアの存在をご存知ですよね?
  • 水内駅長
  • はい。もともとこの内灘町というのは、鳥取砂丘の次の規模の内灘砂丘というところに発展いたしまして、まあ砂丘と言えば砂で、すごいんですよね。
    ひとたび強風が吹きますと、ものすごい砂が舞い込んできまして、そこの地域の皆さんが甚大な被害を被ったと聞いています。
    それでですね、砂塵も強くて乾燥に強く、適しているということで、先人がアカシアを植えて、それを防砂林ということで、群生していって、今、皆さんが安心して暮らせるというような感じで、植えられたと聞いております。
  • ユーミン
  • 内灘の町を守ってるんですね。
    私、もう元からの野生かと思いましたけれど、ただ初めて見た時にはそうやって群生するように育ってたんですよね。
  • 水内駅長
  • そうですね。
  • ユーミン
  • アカシアの花が咲くころには、町の風景どんな風になりますか?
  • 水内駅長
  • ちょうど5月頃ですよね。
    あの白い花が一面に咲きまして、ミツバチが飛び交って、大変甘い香りがして、その砂丘の遊歩道はすごい綺麗な感じになっております。
  • ユーミン
  • ぜひ、アカシアの香り、綺麗な花を体験して欲しいと思っています。 最後に内灘にいらっしゃる方へ、改めてメッセージをお願いします。
  • 水内駅長
  • はい。ユーミンさんのこのアカシアの曲の中には「今は見えない未来にたった一つの道しるべ」というフレーズがあります。
    能登の地震で被災された方々への元気づけのメッセージかなという風に思っております。内灘町にも、大変甚大な被害にあわれた方で、今も避難生活を続けていらっしゃる方もいます。
    この曲で元気をいただければと思っております。
  • ユーミン
  • この浅野川線からの車窓の風景や、内灘の町を歩いた様子をInstagramにアップしたところ、「地元に来てくれてありがとう!」といったコメントが寄せられました。
    でもね、私のほうこそ、みなさんに受け入れてもらえたこと、うれしかったです。
    ふるさと・石川の心はこの場所に変わらずあるし、私の心の中にも確かに「ある」!・・・そう思えて、なんだかとっても、心強く感じました。

ユーミンの想い ユーミンの想い

取材を終えてユーミンが想いを語ります。

  • 内灘の町を後にしながら、私の胸の中には、はじめて見たあのときと同じように、銀色に輝くアカシアの花びらが、静かに広がっていきました。 ふるさとの記憶を留めたアカシアの木々たちが、今年も、たくさんの花を咲かせてくれたら・・・、
    きっと、その美しい風景は、ふるさとで生きて行こうと決意したみなさんにとって、ひとつの道しるべになりますよね。
    そのすべてが、私のこれからの活動のモチベーション!
    そして、私の心のふるさと・石川の人たちに笑顔が戻る未来を願うことも、私にとっての新たな道しるべです。

    そこで、石川のみなさんのためにできることのひとつとして、チャリティーシングルをリリースすることにしました。
    石川県河北郡の町、内灘で生まれた曲「acacia」と、ロシア出身の世界的テクノDJ、ニーナ・クラヴィッツとのコラボレーションから生まれた、「春よ、来い (Nina Kraviz Remix)」の2曲を収録した、チャリティーシングルです。

    そのほか、詳しい情報は毎週金曜、午前11時から放送中のレギュラー番組、『Yuming Chord』の中でご紹介していきますし、松任谷由実公式サイト、各種SNSなどでも随時発表していきますので、ご確認ください。

    能登地震の後、石川県の観光ブランドプロデューサーをつとめる私のもとへ、県民のみなさんへむけてメッセージを届けてほしい、という依頼がありました。私は、失った言葉を取り戻すように、心のふるさと・石川県のことを思い浮かべて、そこから見えてきた文字、生まれた言葉をつづりました。

    能登半島はアルファベットの"F"の文字。
    Forever, Friends, Furusato,

    目に見える姿形はたとえ失われたとしても、 心に刻まれたふるさとや大切なひとを、何ものも奪うことは出来ない。

    今はどんなに苦しくても、あなたを育てたその場所は、やさしく美しい風土であるのを忘れないで。

    私も 決して忘れないから。

    ・・・ひとつずつ、道しるべを見つけながら、一緒に、歩いていきましょうね。

2015年から石川県観光ブランドプロデューサーを務め、
2024年3月に延伸した北陸新幹線の小松駅と加賀温泉駅の発車メロディの作曲を担当
新幹線新駅を核とした南加賀エリアの認知度向上を目的に、松任谷さんが小松駅・加賀温泉駅の発車メロディの制作にかけた思いや南加賀エリアの観光地の魅力を紹介しています。
新幹線 小松駅・加賀温泉駅の発車メロディは、松任谷由実さんが作曲、松任谷正隆さんが編曲したオリジナル曲です。
横線
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