Yuming Chord
松任谷由実
2014.04.18.O.A
♪Onair Digest♪
泣きはらした日の朝、笑顔を取り戻すための一枚がある。ひとり旅に出かける私を守ってくれる頼もしい一枚がある。インスピレーションが欲しくて、ふと、広げてみたくなる一枚がある。しなやかな美しさで魂に寄り添い、想いを静かにくみとってくれる、親しい友達のようなもの。
女の人生に最も必要なのは、そんな一枚のスカーフかもしれない。


■今週のChordは“スカーフ”

m1 Say You Love Me
Patti Austin

Patti Austin、1976年の作品。春の陽気を連れてきてくれそうな1曲です。ちなみに、ベースはWill Lee、ドラムはSteve Gadd、ギターがEric Gale、パーカッションにRalph Macdonaldと、錚々たるミュージシャンです。
春らんまんの季節にお送りする「Yuming Chord」。昼間はかなり暖かくなって、汗ばむこともありますが、夜は急に冷え込んだりもするこの時期。とはいえ、せっかくの春だから、お洒落もしたい・・・。そんな時に使えるのが「スカーフ」です。
実は、つい最近私の手元にやってきたのが、神戸のとあるお店で見つけた貴重なヴィンテージのスカーフ。これまでにも、ヴィンテージのスカーフというのは自分で気に入ったものがあれば、その都度、手に入れてきましたが、中でも一番貴重な一枚といえば、エルメスの有名な「カレ」と呼ばれる正方形の大判スカーフ。職人たちが1年半以上かけてシーズンごとに制作しているそうです。一枚一枚に、物語がこめられているんですよね。
スカーフの起源には諸説あるようです。古代ローマ時代、汗や汚れを拭くため首にかけていたタオル的役割の布が始まりとする説、北欧の人たちが防寒用に首にまいたものという説などがあります。
「スカーフ」という言葉が使われるようになったのは、16世紀イギリス・エリザベス一世の時代で、貴婦人の間で日焼け防止と飾りをかねていたそうです。同じくフランスでは、ルイ14世が自分に仕えるためにやってきたクロアチアの兵士たちが、階級を見分けるために首に布を巻いている姿を気に入って、同じものを最高級の布で作らせて真似をしたのが貴族たちを中心に流行したとか。それがスカーフへ発展していったといわれています。


m2 Spring To Come
John Buttler Trio

オーストラリア出身のジャムバンド、ニューアルバム『Flesh & Blood』からの楽曲です。
スカーフ使いは一歩間違えると、バブル時代をひきずっている感じに見えたり、老けて見られる場合もあったりして、案外難しいかもしれません。
実用的にではなくて、お洒落のために1枚という時、スカーフ遣いの達人といえば...例えばオードリー・ヘップバーン、彼女は首元でリボンのように結んだり、頭から首にかけて巻いたり、首が細くて長い彼女ならではの使い方でした。フランス女性もスカーフ遣いがとっても上手。ブリジッド・バルドーやジェーン・バーキンなどなどのファッションアイコンたちもスカーフをとてもうまく使っていますね。
職業柄、スカーフを巻いているといえば・・・フライトアテンダントのみなさん。あれは乗客の目を楽しませるためのお洒落かと思いきや、実用性を考えた理由があるようです。緊急時、怪我をした人のために止血する包帯の代わりにしたり、機内で暴れている人の身体を縛るために使ったという実話もあるそうです。


m3 風の中の栗毛
松任谷(荒井) 由実

スカーフやストールを必ず巻いている、といわれて思い出す職業がもうひとつ。占い師さんって、首元を隠している人、多くないですか?実は、首の後ろの部分、いわゆる「ぼんのくぼ」と呼ばれる、うなじの下の凹んだ部分は、邪気が入りやすいところとされているそうです。そのため、占い師さんをはじめ、スピリチュアル系のお仕事をする人は、首をガードするために巻物をしていることが多いんです。なるほど!防寒、日焼けはもちろん、悪い気をとりこまないようにするためにも、首に巻きもの、というのは季節を問わず必要かもしれません。私も職業柄、首元を冷やさないように気をつけてます。そういう意味でも、軽くて肌触りのいいスカーフは春夏の必須アイテムですね。


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