Yuming Chord
松任谷由実
2014.10.31.O.A
♪Onair Digest♪
10月も今日でおしまい!秋から冬へ、季節がまた少し進んでいきます。この時期にしみじみと味わいたい音色といえば...。
今日のコードは「晩秋のチェロ」です。


■今週のChordは“晩秋のチェロ”

m1 Wonderwall
OASIS

人間の声に一番近い楽器、と言われているチェロ。太くて深いその音色とその音域は、人間の耳に最も届きやすいとも言われます。さらに、チェロの形は女性のボディ・ラインを思わせる優美な曲線。「恋人を抱くように弾け」と言われたりもするそうです。
チェロの奥深い魅力を改めて感じさせてくれたのは、帝国劇場の舞台「Yuming sings...『あなたがいたから私がいた』」。前回の舞台に引き続き、チェリストの伊藤修平さんに参加してもらったんですね。舞台の合間に伊藤さんとチェロ談義に花が咲いて、チェロは秋に聴くのにぴったりだな、と思ったんです。
伊藤さんは音大在学中からチェリストとして活動を始め、演奏会や舞台、バンドなどを経て2009年に劇団スーパーエキセントリックシアターの音楽劇、「セロ弾きのゴーシュ」でゴーシュ役を、また無名塾の「マクベス」にもソロチェリストとして出演されています。
チェロはヴァイオリンと同時代、16〜17世紀頃のイタリアで誕生しました。当時は伴奏楽器として作られましたが、バッハの無伴奏チェロ組曲やハイドンのチェロ協奏曲など、名曲が残されていることから、次第に独奏楽器としても活躍するようになったといわれます。
チェロの一番わかりやすい特徴は、エンドピンがあること。エンドピンとはチェロのお尻の部分から伸びる鉄の棒で、床にさして楽器を固定します。その上、楽器全体の振動を直接床に伝えるので、音色を空間全体へ響かせることができるんですね。
パブロ・カザルスも有名なチェリスト。作曲家・指揮者でもありました。チェロの近代的な演奏を確立して表現の可能性を広げた彼は、20世紀最大のチェリストとも言われています。それまで単なる練習曲と考えられていたバッハの「無伴奏チェロ組曲」を再発見して広く紹介した人。平和活動家としても有名でした。



m2 You Couldn't Be Cuter
YOYO-MA & DIANA KRALL





m3 She's Leaving Home
The Beatles





m4 霧の中の影
松任谷 由実

イギリス系の音楽にチェロはよく使われている気がするんですよね。
ちょっと変わったところで思い出したチェリストといえば、エイトル・ヴィラ=ロボス。クラシックの技法にブラジル独自の音楽を取り込んだ作曲家です。父の死後、10歳でカフェでチェロ演奏をして生計をたてていたとか。チェロはメロディも弾けるし、伴奏もできる万能選手。ロマンチックな晩秋のチェロもいいけれど、自由奔放なチェロもありですよね。

舞台「Yuming sings...『あなたがいたから私がいた』」いよいよ今夜が千秋楽。晩秋の心に響く最後の舞台、しっかりつとめたいと思います!



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