Yuming Chord
松任谷由実
2015.03.27.O.A
♪Onair Digest♪
春は履き慣れたシューズをはいて、どこまでも出かけてみたくなります。
遠くても近くても、新しい世界を見てみたい、触れてみたい、味わってみたい・・・そんな欲求をすべて満たすなら、ここ!今日のコードは「Market」です。


■今週のChordは“Market”

m1 Oxford Street
Everything But The Girl

元気がないときこそ、市場へ行こう!そう思いませんか?生きる力がふつふつと湧いてくるマーケット・・・、私も、旅へ出たら必ずのぞきますね。
最近、出かけたのは金沢の近江町市場です。久しぶりに立ち寄ってみたら、北陸新幹線開業の影響もあっていつも以上のにぎわいでした。享保6年、1721年・加賀藩の御膳所に定められたのが始まりで、以降、金沢市民の台所として発展した歴史ある市場で、新鮮なお魚、地元の野菜、乾物や惣菜などなど・・・170軒あまりの商店が軒を連ねています。
「京の台所」といえば京都の『錦小路市場』。江戸幕府から魚問屋の称号が与えられて、今年でちょうど400年を迎えるそうです。
沖縄・那覇市にある第一牧志公設市場も大好きな場所です。戦後のヤミ市から続いているというだけあって、なんだかちょっとノスタルジック。沖縄の食材を1階で買って、2階の食堂で調理してもらって食べるのが楽しい!
色鮮やかな魚、青い「イラブチャー」、赤い「ミーバイ」や、沖縄県の県魚グルクン(たかさご)、アバサー(ハリセンボン)など、テビチ(豚の足)やバラ肉、チラガー(豚の顔の皮)などなど・・・。


m2 Scarborough Fair
Sergio Mendes & Brasil'66

海外の市場も色々と出かけてきました。
まずは世界最大の骨董市といわれるロンドンの「ポートベロー・マーケット」。毎週土曜日に1500店ともいわれる出店が並んでいます。骨董市、とはいっても生鮮食品や雑貨も含めて、地元の人も通う定期市。さすがロンドン!の品揃。
フランスの蚤の市といえばパリ最大の「クリニャンクール」。骨董品はもちろん、美術品、生活雑貨、家具、古着に古本、そしてがらくたまで、およそ3000軒の露天商が集まっています。毎週土・日・月曜に開催中しているようです。
L.A.のフェアファックス通りの門にあるファーマーズ・マーケットも行きました。アメリカといえば巨大スーパーが定番ですが、食べ物、ひいては食材にも気を遣う人が増えてきて、生産者がわかるファーマーズ・マーケットが人気みたいですね。
ジ・アルティメイトナッツ(アメリカの老舗ナッツメーカー「スクアレル・ブランド」社が発表したグルメナッツライン。イタリアントリュフアーモンド、クリームブリュレ、アーモンドなどが有名)
そして、買い物を楽しむというより、雰囲気を味わうなら、モロッコ・マラケシュのスーク。本当に迷路のようです。ロシアの市場も興味深かったです。70年代前半にはじめて行ったときは、本当に何もなかったですね。85年のペレストロイカ以降、89年に行ったときは、地元の人たちが値段交渉したり、物々交換しながらお買い物してました。
ペルー、アフリカ、ブラジルなどの市場で印象に残っているもの。市場に行けば、その土地の人々のリアルな暮らしぶりがわかります。そして、「今、ここ」で懸命に生きる人たちの息遣いが感じとれる。私もがんばって生きていかなくちゃ!って気分になれますね。

m3 スラバヤ通りの妹へ
松任谷 由実

ちょっと長めの滞在だったら、市場が近くにあると便利ですよね。キッチンがついていれば食材を買ってきて料理をしても楽しいです。私は、切花を買ってきてホテルの部屋に活けたりもします。やっぱりどこか緊張している旅先で、ほっと気持ちがゆるみますよね。
最近、都内でもファーマーズ・マーケットが週末になると思いがけない場所にあらわれたりします。作っている人が売っている、というのは何より信頼できます。会話もはずんで、ちょっとした旅気分を味わえますよね。
自分にパワーがないと、市場の雑踏にたちうちできない・・・、頭でそう考える前に、いっそ、あの喧騒に身をまかせてみる。気づけば、エネルギーがチャージされているかもしれないですね。



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