Yuming Chord
松任谷由実
2015.07.17.O.A
♪Onair Digest♪
私、5月から6月にかけて、16泊18日という長い海外の旅へ出かけていました。行き先はパリ、季節は初夏!恵まれた天候の中で過ごした、幸せな日々・・・。
思い出すだけで、なんだかうっとりとしてしまいますが、今週も、旅のおみやげ話をお送りします。
今日のコードは「Souvenir」。


■今週のChordは“Souvenir”

m1 愛の休日
ミッシェル・ポルナレフ

「Souvenir」というのは、英和辞典をひくと“みやげ物”という意味のほかに、“記念品” “形見”という意味もあります。おもに消えモノではなく、「のちに残るモノ」。この単語の語源は、実はフランス語の「思い出す」という動詞なんですね。
フランス語でsou(スー)は「下に、下から」を意味する接頭語で、venir(ヴニール)は英語でcome、つまり来る。下からやって来る・・・
で「思い出す」ということになるんだそうです。日本では、他人へのお土産のことをさして使うことが多いですけど、本来は旅の記憶を思い起こさせるために自分へ買うもの、という意味なんですね。
そんなわけで、今日はフランスの旅から連れ帰ってきた私の「Souvenir」、まずは、私が旅先で見つけるとつい、買ってしまうものから。
軽くコレクションしていると言ってもいいかもしれない「スノーグローブ」です。
透明の容器の中に建物や街並み、人形といった小型の模型と白い粒を入れて、水を入れて密閉した置物、わかりますか?動かすと白い粒が舞い上がって、雪が降っているように見えるあれ、です。ドームの形のものが多いのでスノードーム、と呼ぶ人もいますけど、海外ではスノーグローブ、とかウォーターグローブ、と呼ばれています。
今回購入したのが、ジヴェルニーの「モネの家」。調べてみたら、実は発祥は19世紀初頭のフランスという噂がありました。1989年のパリ万博でエッフェル塔を入れたスノーグローブが大人気となり、世界各地へ広まった、とも言われています。
まさに、フランスといえば思い出す「Souvenir」、エッフェル塔そのものも、そのひとつ。“鉄の刺繍”とか“鉄の貴婦人”とも呼ばれるエッフェル塔は、パリ万博の際に革命100周年記念として建設されたもの。
どこから見ても美しく見えるよう設計されているそうですが、最も有名なのはシャイヨ宮、シャン・ドゥ・マルス公園側から見る風景だといわれています。今回は、通称“ダイアモンド・フラッシュ”とか“シャンパン・フラッシュ”と呼ばれる、スペシャルなライトアップを堪能しました。
22時、23時、24時・・・5分ほど、エッフェル塔がきらきら輝きます。この風景は、現場で体験するべき美しさ!
パリでは本当に自分へのお買い物三昧。ちょっと高級なものとしては、先日この番組でもお話した香水、スーツ・・・。
それから、旅先で楽しめるのが地元のデパートやマーケット。私は左岸のサンジェルマン・デ・プレの西、7区にあるデパート、ル・ボン・マルシェに行きました。世界最古ともいわれる、歴史あるオシャレなデパートです。中でも楽しいのが、別館。世界中から食料品が集まっていて、見飽きません!


m1 あなたのとりこ
シルヴィ・バルタン

今回はパリだけでなく、スイスとイタリアの国境に接するローヌ・アルプ、リヨンを中心として発展した地方、さらに、南仏コート・ダジュールにも足を伸ばしました。そんなわけで、食べ物や飲み物も、地方色豊かで思い出に残っています。
たとえば・・・南仏エリアの特徴は、オリーブオイル、トマト、にんにく、ハーブ。バターやクリームを使ったフレンチとは違ってサッパリとした味わいが私好みなんですよね。
南仏には、教会や美術館がたくさんあります。
特に私が心を奪われたのは、ニースから車で一時間ほどのところにある町、ヴァンスにあるチャペル・ロザリオ。アンリ・マティスが手がけた教会です。南仏の青い空の下で映える白い礼拝堂・・・、色彩の魔術師といわれたマティスが、すみずみにまで配慮しただけあって、私は思わず言葉を失いました・・・。
今回の旅は、テレビと雑誌お仕事で出かけたんですが、実は洋服は自前!海辺での撮影に使うアクセサリーも、自分で調達しました。潮の香りがしそうな、貝がら細工のアクセサリー。いかにもビーチリゾートのおみやげもの屋さん、という店で見つけました。かさばらないので、アクセサリー類はよくおみやげにしますね。

m3 静かなまぼろし
松任谷 由実

今日は「Souvenir」というコードでお話してきました。もりだくさんのフランス旅から帰国して、気づけばすでにひと月ほどが経とうとしているんですね。でも、まだまだ記憶は鮮明です。
思い出はあったほうがいいのか、それともせつなくなってしまうから、ないほうがいいのか・・・。時々、そんなことを思うんですが、今回の旅の思い出は、一生モノ、って気がします。
前にも話しましたけど、日焼けもお土産のひとつ。ミニスカートやショートパンツを、いやらしくなく履けるのがいい!
金色のラメ入りボディローションなんかを塗ってみたりして、自己満足ながら、日焼けした足を愛でております・・・。そしてもちろん、友達やスタッフにも、ちょいちょいお土産を買ってきました。
お土産は、“あれを買おう・・・”と最初からなんとなく決めるんじゃなくて、そこで出会った瞬間、相手の顔が浮かんだりしますよね。
この番組でお話してきたフランスの旅の模様は、「フィガロ・ジャポン」8月号から3号にわたって連載されます。8月号は今月20日発売!ぜひ、チェックしてみてくださいね。

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