Yuming Chord
松任谷由実
2015.10.23.O.A
ﾕｰﾐﾝが作曲を手がけた､松田聖子さんの新曲｢永遠のもっと果てまで｣にちなんで､今日のｺｰﾄﾞは｢永遠のｱｲﾄﾞﾙ｣です｡
■今週のChordは“永遠のｱｲﾄﾞﾙ”
永遠のもっと果てまで
松田 聖子
今月28日に発売される松田聖子さんの新曲｢永遠のもっと果てまで｣｡聖子さんのﾃﾞﾋﾞｭｰ35周年記念曲となっています｡
作詞は､こちらも作詞家生活45周年を迎えた松本隆さん､そして作曲が私！
今回の､人呼んで“黄金ﾀｯｸﾞ”は1984年の｢時間の国のｱﾘｽ｣以来31年ぶりのこと｡
先日､松本さん､聖子さん､私の3人が揃ったんですが､私と聖子さんはなんと､25年ぶりの再会！そして涙の抱擁！
ちなみに､この｢永遠のもっと果てまで｣は､10月31日公開の映画｢PAN〜ﾈﾊﾞｰﾗﾝﾄﾞ､夢のはじまり〜｣の日本語吹き替え版主題歌にもなっています｡聖子さんにとっても初の洋画主題歌､ということで､たくさんの方に聴いていただけたらいいな､と私も思っています｡
松田聖子､という人はまさに､誰もが認める｢永遠のｱｲﾄﾞﾙ｣｡
彼女のために私が初めて作った曲は1982年1月にﾘﾘｰｽされた｢赤いｽｲｰﾄﾋﾟｰ｣でした｡
1980年にﾃﾞﾋﾞｭｰした松田聖子さんは､私が曲を提供する前からﾋｯﾄ曲を連発｡80年代の幕開けを華々しく飾ったｱｲﾄﾞﾙとして大活躍中でした｡
私が作詞･作曲を手がけた｢ｱｲﾄﾞﾙ｣たちは､ｱｸﾞﾈｽ･ﾁｬﾝ､太田裕美､南沙織､原田知世､観月ありさ､薬師丸ひろ子などなど｡
振り返ってみても､松田聖子さんっていう人はやっぱり特別｡
結婚も出産も離婚も経験しつつ､ｱｲﾄﾞﾙのたたずまいを､いまだｷｰﾌﾟし続ける稀有な存在だなと思うし､今こそｴｰﾙを送りたいと思います｡
惑星になりたい
松田 聖子
ｱｲﾄﾞﾙを探せ
ｼﾙｳﾞｨ･ﾊﾞﾙﾀﾝ
ｱｲﾄﾞﾙとは､一般的に｢偶像､理想､崇拝される人｡転じて､人気者｡｣と定義されています｡日本の音楽界における｢ｱｲﾄﾞﾙ｣は､ちょっと独特｡
ｺﾗﾑﾆｽﾄ･編集者の中森明夫さんいわく､“大勢のﾌｧﾝに愛されていることを信じ､ﾌｧﾝもそれを疑うことがない･･･､｢ｱｲﾄﾞﾙとは信じ合うことのｹﾞｰﾑ｣だ”との名言があります｡
世界中から愛されている､物語上の永遠のｱｲﾄﾞﾙがいます｡ﾌﾗﾝｽの作家､ｻﾝ＝ﾃｸﾞｼﾞｭﾍﾞﾘの名作『星の王子さま』に出てくる王子さま｡
彼のその後を描いた映画『ﾘﾄﾙﾌﾟﾘﾝｽ 星の王子さまと私』が､いよいよ日本でも公開されます｡
王子さまが発するひとつひとつの言葉は､聴くものの心に､染み入ります｡
｢砂漠がきれいなのは､どこかに井戸を隠しているからだよ｣｢大切なものは､目に見えないんだよ｣などなど｡
私は､この映画で､最初に王子様に出会った頃の気持ちを取り戻したような気がしています｡
そして､映画『ﾘﾄﾙ･ﾌﾟﾘﾝｽ 星の王子様と私』の日本語吹き替え版主題歌｢気づかず過ぎた初恋｣を書き下ろしました｡
気づかず過ぎた初恋
松任谷 由実
ｸﾘｽ松村さんは､『｢誰にも書けない｣ｱｲﾄﾞﾙ論』という著書で､こう記しています｡
ｱｲﾄﾞﾙを応援する醍醐味とは“ﾌｧﾝも一緒になって､ｲﾓねえちゃんを育てていくこと”｡“ｲﾓねえちゃん”はともかく､かつてｱｲﾄﾞﾙは､まさにそんな感じだったのかもしれません｡原石を発掘して磨く楽しみ､みたいなね｡
永遠のｱｲﾄﾞﾙ､というのはみんなの夢｡ﾐｯｷｰﾏｳｽやｷﾃｨちゃんがいい例です｡いくつになってもときめきをくれる｢永遠のｱｲﾄﾞﾙ｣がいれば､人生はもっと楽しいですね！
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