Yuming Chord
松任谷由実
2015.10.30.O.A
♪Onair Digest♪
街はすっかりハロウィン一色。ここ数年のもりあがりは尋常じゃないですよね。
今ごろ、ハロウィンパーティーの準備に大忙し!という方もいるかもしれません。
そうじゃなくても、何かとイベントごとが多いこの時期、気づけばこればかり食べているかも・・・今日のコードは「サンドイッチ」です。


■今週のChordは“サンドイッチ”

m1 しあわせのサンドウィッチ
大貫 妙子

11月3日は、西日本で店舗展開をしている神戸サンド屋が制定した「サンドイッチの日」。
かのサンドイッチ伯爵の誕生日が11月3日ということもあって、この日にしたそうです。
「3」で「1」がはさまれているから、3月13日をサンドイッチの日にする説もあるようですが、ともあれ、スポーツや行楽シーズン、パーティーには欠かせないサンドイッチ。私もいろいろなタイプのサンドイッチを作りますよ。
ライ麦のパンにロースハムとスライスチェダーチーズが定番。そのほか好きな組み合わせはツナとスライスたまねぎ、粒マスタード。
BLTは、ご存知“Bacon”“Lettuce”“Tomato”を使ったアメリカを代表する一品。英国生まれのサンドイッチがアメリカに伝わったのが1920年代で、30年代から50年代にかけてダイナーで広まっていったとか。
ベーグルにクリームチーズとサーモン。ベーグルは19世紀のはじめに東ヨーロッパからアメリカに移住したユダヤ人によってもたらされて、「ニューヨーク・デリ」を代表する味に。
意外と手間がかかるサンドイッチですが、ジャムやスプレッドをはさむだけでもOK。食べに出かけたり、買いに行くこともありますね。
地元・上野毛にある「UNCLE SAM'S SANDWICH」は大好きなお店のひとつ。
1978年創業、ボリューム満点のアメリカンスタイルサンドウィッチ専門店。サムおじさんは居ませんが、60種類以上のメニューがあります。
かつてよく行ったのは代官山のヒルサイドテラスの「TOM'S SANDWICH」。こちらもアメリカンスタイルのサンドイッチ専門店。BLTが看板メニュー。当時、画期的でしたね!
名古屋の「コンパル」も私の行きつけ。名物・エビフライサンドは絶品です!


m2 Sandwich And A Soda
Tamia

サンドイッチ、という名前の由来は、かの有名なサンドイッチ伯爵のエピソード・・・
「ギャンブルに夢中だった伯爵は、賭け事に没頭するあまり食事に立つのを億劫がって、2枚のトーストしたパンの間にはさんだ牛肉をテーブルにもってこさせて食べた」というのが、定説になっていますよね。
でも実は、フード・ジャーナリストのビー・ウィルソンが書いた『サンドイッチの歴史』によれば、彼はかなり多忙な政治家だったので、賭け事ではなく、執務の合間に食べていた・・・という説が正しいとか。サンドイッチ氏、本当は働き者だったんですね。誤解してました。
でも、そもそもパンに具をはさんで食べる行為はもっと以前から、世界中の人々がやっていたこと。なぜ彼の名前がついたか、というのはサンドイッチがこの食べ物を人に作らせて、「出来上がった状態で食べたから」と、言われています。
上流階級から庶民まで、それぞれの方法で作っていた「パンに具をはさんだ」食べ物を、社会的に認知させたのが、サンドイッチ伯爵だった、というわけですね。そして、まわりの人々が「サンドイッチと同じものを私にも」と注文して広まっていったようです。
英国発のサンドイッチといえばアフタヌーン・ティーでおなじみの「ティー・サンドイッチ」。特徴は、上流階級の女性向けだったことから、薄いパンでできた一口サイズのシンプルで上品なサンドイッチです。最も“らしい”のはキュウリのサンドイッチ。
パリのサンドイッチで有名なのは「クロック・ムッシュ」。 薄く切ったグリュイエールチーズとハムをパン・ド・ミにはさんだホットサンド。
“クロック”はカリカリ噛む、“ムッシュ”は紳士。“カリッと紳士”パン!食べるときに音がするので、当時は男性が食べていたとか。
そもそも日本も「あんこ」や「豚カツ」や「やきそば」をはさんだり、独自のサンドイッチを開発していますよね。
もはや、サンドイッチは世界中のソウルフードといえるかもしれないですね。


m3 まぶしい草野球
松任谷 由実

フードジャーナリストのビー・ウィルソンは、『サンドイッチの歴史』の中でこう、述べています。
「サンドイッチは私たちをフォークと食卓と決まった食事時間から開放した」。
確かに、サンドイッチは自由な食べ物。ながら食べも移動中でも、外で食べてもいい。サンドイッチをバスケットに入れて、ピクニック。そんな大げさじゃなくても、簡単なサンドイッチを持って外へ出たくなりますね。




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