Yuming Chord
松任谷由実
2015.11.27.O.A
♪Onair Digest♪
忘年会やクリスマスパーティー、そして年越しの宴。
来たるべき12月は、おもてなしの季節でもあります。
外で楽しむのもいいけれど、心からくつろぐなら、やっぱりおうちが一番!
というわけで、今日のコードは「食器」です。


■今週のChordは“食器”

m1 Life Is Cool
Sweetbox

ほとんど毎日料理をする私にとって、食器は飾っておくものでも眺めるものでもなく、やっぱり「使うもの」。そうなると、選ぶ基準も変わってきますよね。
特に30代から40代にかけては食器にはまって、ツアー先や旅先で、まさに“爆買い”してました。その頃、食器について手ほどきしてくださる方がいらしたんですね。つくづく思うんですけれど、食器って、大切に使われてきた、守られてきた・・・、その存在そのものが“愛”を体現しているんですよね。
たとえば、母から娘へ受け継がれるディナーセットを、欧米では「食卓のジュエリー」と呼ぶんだそうです。
和食器の場合、「やきもの」と呼んだほうがしっくりくるかもしれませんが、私たちの手にしっかりなじむし、心に寄り添う食器だな、と思います。
特に好きな日本の「やきもの」といえば、「織部焼」。
「織部焼」は今から400年ほど前に美濃の国(現在の岐阜県)で焼かれたもの。その名前は戦国時代の武将で茶人、古田織部に由来するといわれています。当時、茶の湯の世界のトレンドリーダーだった織部が茶席で好み、注目を集めました。
とにかくデザインも模様も自由で大胆で華やかです。
今は食器棚に入る分だけ、と決めて、お気に入りをその日の気分とメニューで使うようにしています。
触れるたびに愛着がわいてくる、食器は私のおともだちです!


m2 Another Cup Of Coffee
Mike & The Mechanica

洋食器も、もちろん大好き。特に好きなのは、ティーセットです。お茶の時間をイメージすることが、幸せなんですよね。
ブランドをあげていくと・・・
「ヘレンド」
1826年、ハンガリーの西の端、オーストリアとの国境近くに誕生。
当時のハンガリーはハプスブルク家の統治下にあり、ヘレンドもウィーンの宮廷サロンでその技術に磨きをかけてきました。
繊細な手描きの技法により生み出される優美な器たちは、皇帝フランツ・ヨゼフやエリザベート妃ほか、多くの王侯貴族に愛されたとか。
世界初のロンドン万博でヴィクトリア女王が一目ぼれしたのは、蝶と牡丹の花を施したシノワズリ趣味のヴィクトリアなどが有名です。
私が好きなのは「インドの華」伊万里焼の柿右衛門写しのシリーズ。
どうして「インド」かというと、当時東洋の物産はすべてインドに拠点を持つ東インド会社の船が運んでいたため日本の柿右衛門にも「インド」と名前がついたのです。“ヘレンドグリーン”と呼ばれる清楚な緑色が人気。
「リチャード・ジノリ」
1735年、鉱物学に詳しかったカルロ・ジノリ侯爵が、ドイツのマイセンの窯に匹敵するものをイタリアにも作りたいと思い、自ら土や発色の研究をしてドッチァに創設しました。
1896年、ミラノのリチャード製陶社と合併して現在のリチャードジノリとなり、以来、イタリア最大の陶磁器メーカーに。
ジノリ最古の代表作は「ベッキオホワイト」、トスカーナのある貴族の為の「イタリアンフルーツ」なども有名です。
繊細な絵柄は、鑑賞するのも楽しい!大切な洋食器は食器洗い機に放り込むわけにもいかず、使い終わったらしっかり手で洗って、きっちり水気をふきとる!
そんなお手入れが、愛を育むんですね。


m3 一緒に暮らそう
松任谷 由実

毎年デザインされるコレクターズアイテムともいえるのが“イヤープレート”。ロイヤルコペンハーゲンのイヤープレートが有名ですよね。
1908年に初年度版が作られてから、一枚も欠かすことなく毎年制作されています。
クリスマスの時期、主人がご馳走を盛ったプレートを使用人に贈る習慣があって、そのプレートを壁にかけて飾ったのがイヤープレートの始まりだとか。ちなみに、ロイヤル コペンハーゲンのイヤープレートを制作する型は、その年に生産が終わるとすべて壊されてしまいます。
つまり、翌年以降、同じプレートは作ることができないんですね。
今年で109枚目となる2016年版は“ICE SKATING IN COPENHAGEN”というタイトル。デンマークの冬の風物詩、アイススケート場になる広場の様子が描かれているそうです。
今年1年、がんばった自分へのごほうびに記念のプレートを買うのもあり、ですよね。それを見るたびに、2015年に起きた出来事を思い出しそうです。


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