Yuming Chord
松任谷由実
2016.03.25.O.A
♪Onair Digest♪
年度末、三月最後の金曜日・・・、何かとあわただしいですよね。
別れの春を惜しむ送別会、新たな出会いを喜ぶ歓迎会。
そんな旅立ちの春にお送りする今日のコードは「パスポート」です。


■今週のChordは“パスポート”

m1 Runaway
Janet Jackson

何はなくとも、パスポート。パスポートがなければ、旅に出ようと思っても出国できないし、もちろん、世界のどの国にも入国することができません!パスポートは世界中どこに居ても、自分が何者であるかを具体的に証明できる手段でもあります。
ちなみに、パスポートという言葉の由来を調べてみると、“通過”を意味する「pass」と、ヨーロッパの都市の城壁の門を意味する「Porte」をあわせたもので、中世の時代に必要とされていた、城壁通過を許可する文書がその起源といわれています。
その当時の紙1枚から、現在の手帳形式へ国際的な基準が定められたのは、1926年のこと。今から、たった90年前のことになります。
私の初パスポート取得は高校1年の頃。仕事で海外に出ることも多いので更新を続けて・・・何冊になるでしょうか?
パスポートの出入国スタンプを押すページがいっぱいになった時期もあります。
大陸横断の旅は国境をまたぐのでスタンプがいっぱい、たとえば1986年末から87年のパリ・ダカールラリー観戦の旅など・・・。パスポートの出入国スタンプ、査証欄のページ、実は1回に限って、ページを40ページ増やしてもらえるそうです。
ところで、“パスポート自由度ランキング”というのがあるのをご存知でしょうか?
ビザなしで入国できる国が沢山あればあるほど自由度の高いパスポート、そのパスポートを発行する国がいかに信頼されているか・・・、という指針にもなりますが、日本は2016年1月の時点で173カ国に入国可能、第5位という上位にランキングされています。ちなみに1位は177カ国入国可能なドイツのパスポート。
何はともあれ、パスポートは「私が私であること」を証明するためのものであり、同時に、安心して世界を旅するための心強いお守りです!
パスポートにはちゃんと、日本国外務大臣による「この日本国の旅人の安全と保護をよろしく!」という内容の要請文も記載されています。
やっぱり、何はなくともパスポート、ですね。


m2 All Around The World
Lisa Stansfield

日本語での正式名称が「旅券」となったのは1878年、明治11年のこと。
実際の旅券第1号は、今から150年前の1866年、慶應2年に、江戸幕府が隅田川浪五郎という人に発給したものだといわれます。
この浪五郎という人の職業は、なんと手品師!
「日本帝国一座」という曲芸団を率いて、パリ万博を目指してひとまずアメリカへ渡ったそうです。当時は写真を添付するかわりに、年齢、身長とともに「鼻が高い」「細長い顔」といった人相を記していたとか。
日本のパスポート第一号が芸人さんに出されていたとは驚きです!

パスポートを見せて入国審査を受けるとき、かつては緊張したりしましたよね。国によっては怖かったり、反対に気さくすぎたり。
写真やそのほかの記載にツッコミを入れられたり、渡航目的や職業を聞かれて話が盛り上がった・・・などなど。
ところで、日本初のパスポートが発券されてから150年後の現在ですが、昨年の11月25日以降、機械読み取り式でないパスポートは原則として使えないことになっています。10年式パスポートを持っている人は要注意です。
そんなわけで私も最近、チェンジしました。
そんなパスポートをバッグにしのばせる瞬間から、心は空を駆け巡ります。たとえそれが仕事が目的の旅だとしても、やっぱり胸が高鳴ってしまうもの。でも、旅に求めるものはそのときに置かれている状況や年齢によっても変わってきます。


m3 Holiday In Acapulco
松任谷 由実

「パスポート」といえば、美術館とか遊園地の年間フリーパスみたいなものや、何かをするための“資格”という意味で使われることもありますよね。
パスポートとは人との出会いが運んでくるのかも。それは、じっとしていても、もらえるものじゃないですよね。夢をかなえたいなら、思い切って外の世界へ出かけていきましょう!





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