Yuming Chord
松任谷由実
2017.07.07.O.A
♪Onair Digest♪
7月最初の金曜日、今日は7日の七夕です。
織姫と彦星が一年に一度会うのを許される日ですが、そもそも2人がなぜ離れ離れになったのか。
実は、2人は結婚したとたん遊んでばかりで仕事をおろそかにしたので、怒った神様が一年に一度しか会えなくしてしまったそうなんです。
知ってました?
恋におぼれるお姫様も、知恵と勇気で戦うお姫様も、きっと、あなたの中に住んでいるはず。
そんなわけで、今日のコードは「Princess」です。


■今週のChordは“Princess”

m1 Ouragan
Stephanie

日本では2014年に公開された映画「アナ雪」こと『アナと雪の女王』。
一大ブームを巻き起こして以来、何度目かのプリンセスブームが世界的規模で到来したそうです。
そして、その興行収入を抜く勢いで最近話題の「姫モノ」といえば、ディズニーアニメの実写版『美女と野獣』ですよね。
みなさん、ごらんになりましたか?

ヒロインは本ばかり読んで未知の世界を夢見るベル。実写版ではエマ・ワトソンが演じていますが、ベルが魔女の呪いによって野獣の姿に変えられた王子と出会い、心を通わせていく物語。
人と違うことを受け入れて、自分を信じて生きようとするベルと、人と違う外見に縛られて、本当の自分を見失い、孤独を抱えている野獣。2人の心の動きが繊細に描かれていて、じわじわと心に染みてくる映画です。

ベル役を演じたエマ・ワトソンがはまり役!
この役作りのために、乗馬の練習やダンス & 歌のレッスンをみっちり。
『ラ・ラ・ランド』とのスケジュール調整がうまくいかずそちらの出演を断念したそうです。
『ハリー・ポッター』シリーズ仕込みの知的で洗練されたヨーロッパ風の雰囲気、ファンタスティックなムードがベル役にぴったりでしたよね。
ベルと野獣がひかれていくプロセスは、プリンセスものによくある「ひとめぼれ」でなく、 ゆっくりと想いが深まっていく感じがリアルで、大人の女性こそ共感してしまうかも。

ディズニーアニメのプリンセスものはこれまでも、世界中の少女と元・少女たちを虜にしてきました。
私もかつて、夢中になった気がしますね。
始まりは1937年の『白雪姫』、その後1950年に『シンデレラ』、1959年『眠れる森の美女』へ・・・。
彼女たちは、いわゆる「王子様を待つお姫様たち」。
いつか白馬に乗った王子様が私を迎えに来てくれるかも、そんな女性特有の願望はこれらの物語によって刷り込まれたものです。

その後、1989年『リトル・マーメイド』のアリエルあたりから、自ら冒険に挑戦して、あらゆる障害を乗り越えて恋や夢をつかむタイプのプリンセスへと移行していきます。
この作品以降なんとなく、“夢をみてひたすら待つプリンセス”は、自分の強い意志で“行動するプリンセス”へとタイプがシフトされていきます。
ちなみに先程触れた『アナと雪の女王』では、運命に翻弄されるプリンセス姉妹が、それぞれの特性を認め合い、ともに生きてゆく・・・というお話でした。
ここまでくるともはや、プリンセスが生きていく上で王子様は特に必要ナシ!
そんな状況になってきました・・・、女性がパワフルな今という時代を象徴してるかも。

ディズニー以外でのプリンセス映画といえば・・・・・・
オードリー・ヘプバーン主演の『ローマの休日』(1953)や『マイ・フェア・レディ』(1964)。
プリンセス役がぴったりの気品あふれるオードリー。

『ロミオ+ジュリエット』(1996年)もプリンス & プリンセスものといえるかも。
ディカプリオ、この頃は 飛ぶ鳥を落とす勢いでしたよね。

1998年にはケイト・ブランシェットが主演をつとめた『エリザベス』が公開されました。25歳でイングランド女王に即位したエリザベス1世。宗教弾圧にライバル暗殺など、手段を選ばず英国に君臨して、“国と結婚した”と言われた彼女壮絶人生を描いています。

2006年のソフィア・コッポラ監督『マリー・アントワネット』もプリンセスワールド全開。
美術や衣装を見ているだけで楽しめました。

多くの女性がもつプリンセス願望。映画や物語がそれを満たしてくれるわけですが、実生活ではなかなか。
現代の女性はみんな、王子様ナシでがんばってますよね!
と、いうよりも、ひとりプリンセス気分を味わう楽しみを知っている、という感じ。
たとえば、ハイジュエリーを身につけてみたり、夜会巻きで出かけてみたり・・・。 

名品を身につけると、ちょっとプリンセス気分。
英国王室御用達のものなど…エリザベス2世愛用、ロウナー・ロンドンのバッグ「トラヴィアータ」や、モナコ公妃グレース・ケリー愛用のエルメス「ケリーバッグ」など。プリンセス気分を味わうなら帽子やティアラ、手袋、クラッチバッグ。
形から入るのもいいですが、中身もちゃんと、ともなわなくちゃいけませんよね!
プリンセスたるもの、いかなるときも微笑みを絶やさず、いざというときは知恵と勇気を惜しみなく発揮する。
私たちはPrincessとして生まれてこなかったけれど、心がけておきたい女のたしなみは同じ、ですよね。


m2 Beauty And The Beast
john legend & Ariana Grande

皇室のある日本にはたくさんのプリンセスがいらっしゃいますが、今、最も注目を集めているのはやっぱり、秋篠宮眞子さま、ですよね。
ご婚約の話がニュースになりましたが、お相手はなんと「湘南江の島 海の王子」に選ばれていた、大学時代の同級生の方。やっぱり正統派のプリンセスは「王子様」を待ち続けていたのかも・・・なんて、思ったりしちゃいますよね。

海外で今最も注目を集めているプリンセスといえば、キャサリン妃。
正式にはウィリアム王子・ケンブリッジ公爵夫人ですが、知的なしっかり者で気さくな人柄、しかもとってもおしゃれです。
皇太子が先日訪問していたデンマークの王室は開かれた王室のひとつ。
現デンマーク王太子の妻、メアリー妃はオーストラリア生まれで、シドニーオリンピックの際に皇太子とナイトバーで知り合い、交際をスタート。
地元の広告会社などを経て、デンマークのマイクロソフト社へ移動して、デンマーク王室に嫁ぎました。
私がなぜか心ひかれるのは100年ほど続いたハワイ王国のプリンセスたち。
たとえばカラカウア王の妹、リリウオカラニ女王は、西洋化の波に抵抗し、ハワイアンの誇りを取り戻そうとした人。名曲「アロハ・オエ」の作詞・作曲をしたり、ハワイアンジュエリーを広めたり。
また、そんな彼女が王位継承者として指名した姪がカイウラニ。彼女はその美貌や、ヨーロッパ留学で身に着けた優雅さで人気を集めました。
カイウラニが幼少時代をすごした庭園の跡地に建てられたことから、ホテルの名前に使われています。
トライバルな王国のプリンセスたち。強い生命力を感じますね。

日本の神話にでてくる姫君たちもなかなか個性的です。
ヤマタノオロチからスサノオノミコトに守ってもらってのちに結婚したクシナダヒメなど・・・そもそもアマテラスオオミカミもアメノウズメノミコトも絶大な力をもつお姫さまたち。
アメノウズメノミコトは芸能の神様ですしね、そういえばかぐや姫も不思議なお姫さまでした。

日本のお姫さまたちも、なよなよとしているイメージはあまりなくて、凛として立つ!そんな強さやしなやかさを感じますね。
その系譜を受け継ぐ私たち。白馬に乗った王子様を待っていても、らちはあかないかも。


m3 サンドキャッスル
松任谷 由実

現在ツアー中の私ですが、ステージで「Princess」ルックをしたことって、ないかもしれません・・・・・・。
「Princess」というより、私の場合「Queen」って感じ?
女性はいずれかのタイプに分類されるかもしれません。

とはいえ、ディズニーランドに行ったりすると、自分の中のかくれ「Princess」がひょっこりと顔を出したりするんですよね。やっぱり心の奥深くで、「私を守って!助けに来て!」みたいな願望が、小さい頃の絵本とかアニメで刷り込まれているのかな。
王子様、現実にはなかなか見たことないですけど、宝塚劇場あたりにいそうです!

「Princess」はともかく、私のステージで、ひとときの夢を味わってください!
「宇宙図書館」コンサートツアー、来週は岡山から広・・・・・・ひとつひとつ、丁寧に、心をこめてお送りしていきたいと思います! 

今後のツアースケジュールやチケット発売の詳細は、私のオフィシャルサイトオフィシャルTwiteerFacebokをチェックして下さいね。


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