Yuming Chord
松任谷由実
2017.07.21.O.A
♪Onair Digest♪
今日のゲストは、先週に引き続き、Suchmosのボーカル・YONCEさんと、ドラムス・OKさんです。
今週はお2人の音楽的ルーツを探っていきました。
お送りする本日のコードは、「STANCE」です。


■今週のChordは“STANCE”

m1 Redemption Song
Bob Marley & The Wailers




●継承されていくもの
ユーミン:まず、YONCEさんから最初に“ビビッ!”ときた音楽は何ですか?

YONCE:物心ついた時に家でかかっていた曲というのが、ユーミンさんもそうだったし、あとはサザンとか、姉がリアルタイムでハマっていたのがMISIAさんです。
その三者が基本的には僕の家ではかかっていて、のちにニルバーナのCDを親戚のおじさんにもらってから、“バンド一筋!”みたいな人生が中学生から始まりました。

ユーミン:例えば、カート・コバーンの人生というか・・・状況みたいなものは子供はそんなに分からないじゃないですか?
音楽だけ聴いて、そういう臨場感を感じるわけ?

YONCE:歌唱とサウンドから、この人は何かにとことんショックを受けてしまったり、怒ってたり、やりきれない気持ちとかっていうのが中学生の自分にグサグサきて、自分たちの、ハイティーンの気持ちを代弁してくれてるような気がして。
それもあって、今に至っても一番リスペクトしているバンドだなと思いますね。

ユーミン:自分が楽器を持ったり、人前で歌うっていう立場になろうという具体的なきっかけはありますか?

YONCE:漫画で、「BECK」という、中学生のバンドマンが大人になっていくみたいな漫画があるんですけど。
それを読んでて、“俺は人生を賭けてこれやればいいんじゃん!バンドマンという職業が一番かっこいい!”みたいになっちゃって、その時ですね。

ユーミン:でも、いろんな才能がありそうだから違うジャンルを目指す可能性があったわけだよね?
その漫画が大きかったのかな。

YONCE:その時点で他の考えを捨ててしまったなと思うんですけど。
今、逆にやってみたいと思うのはサッカーバーとかパブみたいな、サッカーを観れるお店をやってみたいなと思います。

ユーミン:先週話した、みんなでワイワイというのがベースになりそうですね。意外な答えだったんですけど、次の瞬間にすごい腑に落ちちゃって。
そんなYONCEさんが、今思えば、これが自分のルーツ!この音楽に出会わなければ今の自分の「STANCE」はまた違ったものになっていたといえる1曲は何ですか?

YONCE:ボブ・マーリー & ザ・ウェイラーズの「リデンプション・ソング」という曲が、歌詞の部分で、ボブ・マーリーっていう人は、世界中に向かってポジティブなメッセージを広め続けていた人だと思うし。
事実、血を流すやり方で物事を解決しようとしてる人たちを止めたりもしてたという実績のある、俺はロックミュージシャンと呼んでいいと思うんですけど。
僕は彼の生き方とか、メッセージを継承するひとりになりたいなと、強く思うんですよね。
この曲があって、そういう考え方を自分の中に入れる事が出来たと思います。


m2 Come Together
The Beatles




●個性の爆発
ユーミン:YONCEさんの音楽的ルーツ、OKさんは聴いていていかがでしたか?

OK:毎日2人で聴いてるので言葉はいらないんですけど、YONCEが言ったようなボブのスタンスっていうのは、今の時代若者が大事にしないといけないことなのかなと思っていて。
過去を知って、今の俺らがどう捉えて、音楽や生活してる中のいろんな物事をどう発信していくのかっていうのを2人で考えたり話し合ったりしてるので、大好きです(笑)。

ユーミン:私の場合は、最初ブリティッシュロックに影響を受けて、プロコル・ハルムというバンドにね。
5年くらい前に共演する事ができたんだけど、そこまで活動してくれてたのが嬉しいというのと、最近キャロル・キングについてコメントを書く用事があって。
頭の中で考えていたのはブリティッシュロックなんだけど、実際にパフォーマンスすることになったら、ピアノ1本で自分の歌を人に伝えられるんだっていうことを教えてくれたのはキャロル・キングだったし。
曲の構造、エバーグリーンな曲っていうのは、どういう風にできているかっていうのを教えてもらったなと思って。
コンポーザーとしての自覚も強いので、バート・バカラックとか、キャロル・キングとか、ポール・マッカートニーとか、5人くらいの尊敬しているコンポーザーはいますね。
OKさんのご両親は日本のポップスをよく聴いてらしたということで、影響を受けましたか?

OK:真夏の暑い日に外で遊んで帰ってきたら、ユーミンさんの「中央フリーウェイ」とか、そういう曲が流れていたり。
DREAMS COME TRUEさんとかが流れていたりとか、そういう家庭だったんですけど。その時の曲は今でも覚えていますね。

ユーミン:歌詞とかも、今になってパンと思い浮かぶものがあったりするのかな。
私の経験だとドラマーは、けっこうリリカルですね。

YONCE:そうですね。

ユーミン:コードとかメロディの情報がない分といったら・・・否定的な意味じゃなくて。
歌詞をすごく聴く立場かなと思うんですよ。ドラマーが変わると、サウンドの風景が変わるんですよね。

OK:僕はそういうところを大事にしたくて、例えば僕がユーミンさんの曲を聴いてると、70's、80'sとかに感じる、ある種の宇宙感みたいなものを感じていて。その世界観、異様な空気感を演出できるドラマーがいるバンドって、やっぱり特別なサウンドを作ってるっていう・・・気付くきっかけになったタイミングがあって。
そういうのを大事にできるドラマーになれたらいいなと思ってはいるんですけど。

ユーミン:そんなOKさんが、この音楽に出会わなければ今の自分の“音楽的STANCE”は築けなかった、そう思う1曲は何ですか?

OK:僕はThe Beatlesの「Come Together」という、大名曲をチョイスさせていただいたんですけど。

ユーミン:これも意外だったんですけど、でも、聴くと意外じゃないのがThe Beatlesなんですよね。

OK:僕が話すのもアレなんですけど(笑)。The Beatlesに、バンドっていうものがすべて詰まっているなと、ある日気付いて。
各々が各々の、音楽的な像をしっかり持っている4人が集まっているというのと、リンゴ・スターは、ユーミンさんの音楽に感じるような宇宙感だったり、いろいろな抽象的なものを音色やフレーズによって再現できる。
そういう空気感を作り出せるドラマーだったり、他の3人も、たぶんすごく仲が良くて、仲が良いからこそ日々共有していたものから生まれる化学反応で、The Beatlesが出来上がってるみたいなところに、そういうものをSuchmosも大事にしたいと思いますね。

ユーミン:全員の個性が同じくらいに爆発してるっていうのが、すごいことだと思いますね。

OK:アナログな価値観での、音楽的な結びつきみたいなものをすごく感じる1曲ですね。


m3 OVERSTAND
Suchmos

現在「宇宙図書館」コンサートツアー真っ最中の私。SuchmosのCDを持って旅しています。
来週は名古屋から三重、岐阜へ・・・、あと2ヶ月ほど、ツアーは続きます。
一日、一日を大切に、心をこめてステージに立ちたいと思っています!
今後のツアースケジュールやチケット発売の詳細は、私のオフィシャルサイトオフィシャルTwiteerFacebokをチェックして下さいね。



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