松任谷由実|Yuming Chord|TOKYOFM|JFN

Yuming Chord
松任谷由実
2017.11.24.O.A

♪Onair Digest♪

あっという間に11月最後の金曜日｡
いよいよ来週の月曜､27日からは､帝国劇場の舞台『朝陽の中で微笑んで』が幕をあけます｡
時空を超えた､ちょっとﾐｽﾃﾘｱｽな純愛物語･･･､準備は万端､私も初日が楽しみになってきました｡
なんといっても､ちょっとﾐｽﾃﾘｱｽな“怪優”のみなさんとの共演は､刺激的！
そこで､今日のｺｰﾄﾞは｢ﾐｽﾃﾘｱｽ｣です｡

■今週のChordは“ﾐｽﾃﾘｱｽ”

Don't Give Up
Peter Gabriel & Kate Bush
｢ﾐｽﾃﾘｱｽ｣というｺｰﾄﾞを思いついたのは､来週ｽﾀｰﾄする私の舞台に出演してくださる､ふたりの怪優､いえ､俳優のおふたりのたたずまいから･･･｡
六平直政さん､斉藤洋介さん､このお2人はまさに､ﾐｽﾃﾘｱｽ代表の俳優さんです！

女性目線から男性を見た場合に限って､かもしれませんけど､30代後半から40代の俳優さんにも､最近､ﾐｽﾃﾘｱｽな方､多くないですか？
私生活がﾍﾞｰﾙに包まれていて､ｱﾝﾆｭｲな色気があって･･････､みたいな｡
たとえば浅野忠信さん､ｵﾀﾞｷﾞﾘ･ｼﾞｮｰさん､綾野剛さんなどなど｡

中でも私が｢筋金入りのﾐｽﾃﾘｱｽ男子｣だと思うのが､長谷川博巳さん！
数年前に放映されていた“長谷川博己のﾙｰﾏﾆｱﾄﾞﾗｷｭﾗを学ぶ旅”､という番組で､長谷川さんがいつか演じてみたい役が吸血鬼･ﾄﾞﾗｷｭﾗで､いつかﾄﾞﾗｷｭﾗを演じるために､ﾓﾃﾞﾙとなった人物をﾘｻｰﾁしてました｡
似合いすぎる黒のﾌﾛｯｸｺｰﾄ姿があまりに印象深くて･･･｡

俳優さんの場合､役にひっぱられてしまいますが､海外でいえば､『羊たちの沈黙』のﾚｽﾀｰ博士でおなじみのｱﾝｿﾆｰ･ﾎﾌﾟｷﾝｽとか､役によって七変化するｼﾞｬｯｸ･ﾆｺﾙｿﾝあたりが大御所｡
ｼﾞｮﾆｰ･ﾃﾞｯﾌﾟやｷｱﾇ･ﾘｰｳﾞｽも謎めいています｡
ﾐｽﾃﾘｱｽな人は､ちょっと気になる｡そして､そこから恋が始まる･･･そんな方も多いと思います｡
恋の始まりは､ﾐｽﾃﾘｱｽな人が見せる､意外な人間味！ｷﾞｬｯﾌﾟ萌え､ってことでもありますよね｡

The Greatest feat.Kendrick Lamar
Sia
なんといっても､今やSNS全盛の時代｡着ている服や出かけた場所､食べたものなどなど､なんでもｱｯﾌﾟ｡
ﾐｽﾃﾘｱｽとは程遠い･･･という気もします｡
そんな中でも､ﾐｽﾃﾘｱｽなﾑｰﾄﾞを保っている方いますよね！
ここからは､女性目線からみてﾐｽﾃﾘｱｽな女性編です｡

いわゆる往年の女優たち､というのはﾐｽﾃﾘｱｽな存在でしたよね｡
たとえば原節子さんとか､岸田今日子さんとか｡演技派の方々は､その都度､役柄にはまってしまうので､“この人､ほんとはどんな人？”と､気になります｡
さらに若手になると､斉藤由貴さんや中谷美紀さん､りょうさん､私が今､はまっているのが木村多江さん！
ﾐｽﾃﾘｱｽじゃないですか？
海外の女優さんだと､やっぱり､往年のｻﾞ･女優たちがﾐｽﾃﾘｱｽ｡
｢ｶﾞﾙﾎﾞの前にｶﾞﾙﾎﾞなし､ｶﾞﾙﾎﾞの後にｶﾞﾙﾎﾞなし｣とも言われていましたし､本人も｢存在感を売り物にする女優という仕事に就いた以上､ｽｸﾘｰﾝの中以外の自分を外にさらけ出してはいけない｣という信念を貫きました｡

ﾐｽﾃﾘｱｽな自分を演出するのは､自分を印象づけるための秘策でもあります｡
そこで､ご紹介したいのが｢ﾂｧｲｶﾞﾙﾆｯｸ効果｣というもの｡
｢人は完成された課題よりも未完成の課題のほうがより強く記憶に残りやすい｣という現象のことで､簡単にいえば､｢人は完成されたものより､未完成のものに興味をひかれる｣ということ｡

最も身近な例だと､｢続きはCMのあとで！｣とかっていう､あの常套句ですね｡
で､恋愛心理でいえば､相手の予想を裏切ってみたり､誘われても会わなかったり･･･､相手の思い通りにならない状態にして､常に相手の中の自分を｢未完成品｣にする､ということが､相手を飽きさせず､自分に夢中にさせるｺﾂだそうです｡当たり前といえば当たり前のｺﾂですが､加減がちょっと難しそう｡
でも､どうしてもふりむいてもらいたい人が居る方､ﾂｧｲｶﾞﾙﾆｯｸ効果にもとづく“ﾐｽﾃﾘｱｽな女”作戦､ﾄﾗｲしてみてください｡

ちなみに私自身は､自分をｻｰﾋﾞｽ精神旺盛な､ｵｰﾌﾟﾝな人間だと思っているので､まったくﾐｽﾃﾘｱｽなﾀｲﾌﾟではない､と思っているんですが･･････みなさんからはどう見えているでしょうか｡
中学･高校は女子校に通っていたんですが､そのころはきっと､｢あの子､ちょっと違うかも｣と､多少はﾐｽﾃﾘｱｽに思われていたかも｡
最近になって､年若いﾐｭｰｼﾞｼｬﾝの方たちなんかと交流することが増えると､ｲﾒｰｼﾞしていたYuming像と私という実物がかけ離れているらしく､Yumingﾐｽﾃﾘｱｽ伝説は､ｶﾞﾗｶﾞﾗと崩れ去っているようです｡
そのｷﾞｬｯﾌﾟを､楽しんでいただければそれでいいんですけどね！
で､あらためてもう一度､自分を改めてふりかえってみると･･････やっぱりよくわからない､というのが本音｡
結局､自分自身が一番ﾐｽﾃﾘｱｽだったりもしますよね？

Mysterous Flower
松任谷由実
今日は｢ﾐｽﾃﾘｱｽ｣というｺｰﾄﾞで､お届けしてきました｡
このｺｰﾄﾞでいこう！と決まったのは､来週､月曜27日からｽﾀｰﾄする舞台､『Yuming×帝劇 Vol.3 朝陽の中で微笑んで』があるから､なんです｡共演する俳優さんの中に､日本を代表する｢怪優｣･･･六平直政さん､斉藤洋介さんがいらっしゃるところがことの発端｡
｢怪優｣､なんて失礼かもしれないですけど､｢怪優｣と呼ぶにふさわしいのは､実力のある演技派のみ！
なので､無礼をお許しくださいね｡

そして､そんな怪優たちを相手に主演をつとめてくださるのが､寺脇康文さん､宮澤佐江さんのおふたりです｡
近未来が舞台となる純愛物語､そして､物語のご案内役として､私もｽﾃｰｼﾞで歌いますのでどうぞお楽しみに｡

いよいよ､来週の月曜が初日ですから､まるまるお稽古できるのもあと2日､なんですね･･･｡
みなさんにお会いできるその日を､楽しみにしています！

そのほか私の近況は､私のｵﾌｨｼｬﾙｻｲﾄやTwitter､Facebokをﾁｪｯｸしてみて下さいね｡

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