Yuming Chord
松任谷由実
2018.07.13.O.A
♪Onair Digest♪
国民の祝日「海の日」は来週月曜の16日。と、いうことは、今日のお仕事が終わったら、3連休!
とはいえ、本格的な夏休みの前だし、今回はおうちでのんびりするという方も多いかもしれません。
ご近所散歩もいいですよね。例えばそばを通るたびにいい香りがして気になっていた噂のお店・・・・・・、あなたの住む町にもきっと、そんな、心ときめくベーカリーがあるはずです。
そこで、今日のコードは「Everyone Loves Bread!」


■今週のChordは“Everyone Loves Bread!”

m1 Breakfast At Tiffany's
Deep Blue Something

早速ですが、みなさんはどのくらいの頻度でパンを召し上がっていますか?
ちなみに、今年2月に総務省統計局が発表したデータによると、ご飯、パン、麺類の“主食三項目”それぞれの平均支出金額は、お米が減少傾向にあって、2010年時点ではとうとう「パン」が上回っています。
それ以降、購入価格を見る限り、お米よりパンのほうが多い、という状態が続いているそうです。
購入のスタイルや価格もいろいろあると思うので、これを見て一概に、「日本人の主食がパンに代わった!」ということは言えませんが、手軽で美味しいパンがよりどりみどりで、つい、手が伸びますよね。

私の行きつけエリア、二子玉川近辺には、ひと通りのベーカリーがそろってます。
玉川タカシマヤ「アンリ・シャンパルティエ」「アンリ・ルルー」「PAUL」「ウィークリースウィーツスポット」「エール・エル」「銀座木村屋」「サンジェルマン」「フォション」「ベルン」「ペック」「ヴィタメール」「OGGI」「HAMADA・YA」「PANYA ASHIYA YOKYO」「ビゴの店 オ・プティ・フリアンディーズ」ほか、多数!

ふだん、私がよく食べるパンと、お気に入りの食べ方ですが・・・私が好きなのは、すっぱくて固い黒いパン!
たとえばライブレッドで作るなら、チェダーチーズのスライス+鎌倉ハムですね。
鉄板!トリュフバター・・・今回、パリへ行ったのに買い忘れました。痛恨の極み!

実は、ツアー中のさし入れにいただくことも多いのがパン。しかも、メンバーには大好評で、すぐになくなってしまいます。どれも本当に美味しいものばかりなんですが、印象に残っているのが・・・
「シニフィアン・シニフィエ」のパン。
東京の世田谷にあるお店で、シェフが厳選した“からだによいもの”だけを使った、“医食同源”のパンをめざしているといいます。水素水や亜麻仁などを使った、からだによくて、しかも美味しいパンばかりだとか。
浅草の「ペリカン」は1942年創業の老舗ベーカリー。食パンとロールパンのみ、という徹底ぶりだそうで、角食パンは要予約です。


m2 Spread Butter On My Bread
Nulbarich

人類最初のパンが誕生したのは、紀元前6000年から4000年ごろ、メソポタミア地域でのこと。
小麦を栽培していた地域の人々が、それを石器で粉にして水を加え、こねてかためて、灰の中に入れて焼いてみたのが始まりで、無発酵の平たいおせんべいのようなものでした。

私たちが現在食べているパンの祖先になる発酵パンは、実をいうと偶然の産物。この生地を放っておいたところ、空気中の野性酵母がついて発酵し、生地が膨張。それを焼いてみたら香りがよくておいしいこと!これは神様からの贈り物だ!と、人々は喜びます。
その当時、紀元前4000年ごろの古代エジプトでは、すでにビールも誕生していたため、ビール発酵種を小麦粉にまぜて、ガレットと呼ばれる平焼きのパンを焼くようになり、これが世界最古の発酵パンになったといわれています。その後、発酵パンはギリシャへ渡り、文明の栄えたローマ帝国で大きな進歩をとげ、キリスト教とともに、パンやワインがヨーロッパ全土へ広まっていったといわれています。

日本では、中国から弥生時代におまんじゅうのような「蒸しパン」が伝わっていましたが、焼き上げたパンは1543年、種子島に漂着したポルトガル船が、鉄砲とともにパン食を伝えました。
一般に広まったのは明治維新後のこと。1869年に日本最古のパン屋として、木村屋総本店の前身「文英堂」が開店し、あんパンを考案して話題になったのがきっかけといわれています。

日本独自のパンといえば、あんパンのほかには、ジャムパン、クリームパン、メロンパン、カレーパンや焼きそばパンなど、お惣菜系も次々誕生しました。
海外へ旅をするようになって世界各国のパンを食べて、カルチャーショックも受けました。
世界各地のパン、印象に残っているのは日本でもなじみ深いのがフランスのパン、最もポピュラーなパンが「バゲット」で、フランス語で「棒」という意味。「中間」という意味をもつのがバゲットより短くてずんぐりした「バタール」。
「田舎」を意味する「カンパーニュ」は天然酵母を使ったパンで、田舎からおばあちゃんが売りに来ていたことに由来します。南ドイツからフランスに渡ったライ麦パンは「パン・オ・セーグル」。
「パン・オ・ルヴァン」は乳酸菌を使った酸味の強めのパン。
「クロワッサン」はリッチ系と呼ばれる、バターやマーガリンをパイ生地のように何層も折り込んで焼き上げる三日月型パン。

イタリアでは、「火で焼いたもの」と言う意味の「フォカッチャ」。ピザの原型とも言われています。細長い硬めのパン「グリッシーニ」、スリッパを意味する「チャバッタ」など。

イギリスでは、ふっくらとした山形の屋根をもつ「イギリスパン」。コロンブスがアメリカ大陸を発見した時代に、持ち運びやすく、多くの人と分け合うことができるように開発されたと言われています。
「イングリッシュ・マフィン」「スコーン」「ソーダブレッド」など。

そしてつい最近、ドイツ旅行へ行ってきたんですが、ドイツのパンは私好み。主流はライ麦を使ってサワー種で発酵させた酸味のあるどっしりとしたパンです。寒さが厳しく、小麦が育ちにくかったことに由来するとか。
「ロッゲンブロート」がその代表。ライ麦特有の香りとコクのある酸味、しっとりとしたクラム(中身)が特徴。ライ麦90%以上のもの。
ライ麦と小麦、ライ麦が多いと「ロッゲンミッシュブロート」小麦が多いと「ヴァイツェンミッシュブロート」と呼び分けます。
「ブレッツェル」もドイツパンのシンボル。かりっとしていて塩味のものが主流。もちもちのやわらかいものや甘いものもある。ビールのおとも。ドイツのホテルの朝食で必ず出るのが「カイザーゼンメル」。
王冠の形から、カイザーの名前がついた。押し型がついた密度高めのパン。

フランスパンのひとつ、「カンパーニュ」が「田舎」という意味をもつ、と紹介しましたけど、その語源はカンパニー、「仲間」。つまり、「パンを分け合う人々」のことを意味するといいます。
パンは、家族をはじめ、大切な人と分け合って食べられるもの。
日本で言うところの“同じ釜の飯を食う”というような語源なんですね!深い!


m3 あの頃のまま
松任谷 由実

同じパンを分け合う仲間たちと、今年の夏は夏フェスに参戦!
国営ひたちなか海浜公園で今年8月に開催される野外ロックフェスティバル、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」。8月5日の「GRASS STAGE」に出演します。ただいま、鋭意リハーサル中!

さらに、秋からは、デビューから45年間の軌跡をたどるアリーナツアーがスタートします。
「Ghana presents 松任谷由実 Time machine tour Traveling through 45years」、全国14会場29公演、伝説のステージがよみがえる未体験のツアーになる予定。どうぞお楽しみに。

そのほか、私の最新情報はオフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。



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