Yuming Chord
松任谷由実
2018.09.21.O.A
♪Onair Digest♪
この番組でもお知らせしてきたアリーナツアーが、いよいよ明日からスタートします。
準備を重ねて、とうとう本番前日になりました。
直前の今、緊張しているのか、それともリラックスしているのか・・・・・・私自身の様子もふまえてお送りする今日のコードは「Tension」です。


■今週のChordは“Tension”

m1 Lift Me Up
Tom Jones

「Tension」とは、日本語に訳すと「緊張」。ツアー前日だからこんなコードにしてみたわけですが緊張のメカニズムをひもといてみると、何らかの危険や重大な場面に出会ったりストレスを感じると、「闘うか?それとも逃げるか?」といった判断のもと、身体が準備の態勢をつくります。

自律神経の働きにより交感神経が活性化。動悸が激しく、筋肉は硬く、呼吸が浅く速くなったりします。
エネルギーを外に向けて放出しやすい状態をつくるこうした動きが「緊張」する、ということ。つまり、自分の意志ではどうすることもできない、身体の動き、生理現象なんですね。
だからもちろん、ステージに立つという特別な状況でなくとも日常で緊張することもあるわけです。
日々の生活の中で、適度な緊張感もやっぱり大事。
人間関係も仕事も、緊張することで保たれること、うまくいくこともありますからね!


m2 At Tension
Daryl Hall & John Oats


いよいよ明日、9月22日から始まるアリーナツアー、「Ghana presents 松任谷由実 Time machine tour Traveling through 45years」。
盛岡タカヤアリーナで初日を迎えますが、久々に行われるアリーナ級のライブ、ということで、全体の仕上げは体育館を借りて大規模なリハーサルを数日にわたって重ねてきました。

さきほどもちらっと言いましたけど、緊張は悪いことばかりじゃありません。
実験によれば、能力や仕事の成果が出てパフォーマンスがあがるのは、ほどよいストレス状態、緊張が高すぎず、低過ぎずの状態だそうです。つまり、ポイントは緊張をコントロールすること。
緊張し過ぎているとき、それをゆるめるためには、まず、力を抜くこと、といわれています。

私のような仕事は、常に緊張して力が入っている、という状態におちいりがち。なので、「力を抜く」ためのメソッドを学んだこともあります。
自分が今、ガチガチに緊張しているな、と、まずは認識すること。そんなときに手っ取り早くできるのは、身体そのものをゆるめることです。
例えば・・・息を吸いながら両肩をゆっくりと耳のほうへ持ち上げて、数秒の間、肩をあげたままの体勢で力を入れ続けます。そのあと、息を吐きながら両肩をすとん、と落とします。緊張と弛緩の繰り返しで、余分な力が抜けていきます。

もっと手軽なのは吐く息を意識した深呼吸。
息を吸うときは必ず鼻から、吐くときは口と鼻、どちらでもかまいません。ゆっくりとカウントしながら息をすることだけに意識を集中させると、余計な力は自然と抜けて、心の緊張状態もほぐれていきます。
また、緊張しているときは身体の重心があがっているので、重心を下げよう、と意識してみてください。たとえば四股をふんだり、スクワットをしたりします。

場所があるなら、ヨガでいうところの「死骸のポーズ」。特に緊張を解くためには上半身を力の抜けた状態にするのがポイントで、あおむけに横たわって、軽く眼を閉じて、口は半開き。
手のひらは上向き、両腕はだらん、と身体の横においてわきは自然に開く。
両足も腰幅より少し開いた状態で、最初はそのまま限界まで力をいれて抜きます。その後、3分間、死骸になったつもりで脱力の状態を保ちます。

そのほか・・・歩き回る、緊張している自分を実況してみる、自分だけの安心できる「ルーティン」を決めてやる、というのもあり。熱いお茶を飲む、自分を抱きしめるように腕をつかむ、呪文をとなえる、などなど。
「これをすることで、緊張がとけた」という成功体験をつんで自信を深めます。

ということで、こうして話をしているうちに、ますます「ああ、明日からだ!」という実感がわいてきました。そういえば、遠足の前の日、子どものころは眠れなかったりもしました。
あのときと同じように、やっぱり、緊張はあります。でも、今はとっても幸せな気持ち。
明日から、全30公演を、いいテンションでつとめあげていきたいと思います。


m3 結婚ルーレット
松任谷 由実

今日は「Tension」というコードでお話してきました。
明日からライブがスタート!やっぱり緊張しています・・・・・・と、いうことでお送りしてきましたが、全国14会場30公演、ひとつひとつ、丁寧にお届けしていきます。

ツアータイトルは「Ghana presents 松任谷由実 Time machine tour Traveling through 45years」。
デビューから45年間の軌跡をたどるステージは、まるでタイムマシーン。ステージ上で重ねてきた数々の挑戦を集約して、今、この時代によみがえらせます。
3次元を超えた、4次元、5次元、それ以上の未知の世界へ、みなさまをご案内!どうぞ、ご期待くださいね。

ライブの日程、チケット発売の詳細ほか、最新情報は私のオフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。



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