Yuming Chord
松任谷由実
2018.11.30.O.A
♪Onair Digest♪
11月最後の金曜日、秋から冬へ季節がゆっくりと進んでいきますね。
ここ東京は、お天気のいい日は比較的暖かかったので、ちょっとだけ寒いくらいが心地よかったりもします。
この季節は、色づいてゆく紅葉を眺めながらのウォーキングも気持ちがいいし、街はクリスマスのイルミネーションがとってもキレイ。
週末の広場に出れば、冬のショッピングを楽しむ人たちでにぎわっています。
そこで、今日のコードは、「Autumn Square」。


■今週のChordは“Autumn Square”

m1 ローマの休日
マティア・バザール

この時期に、最も美しくて華やかで、幸福な気配に満たされている場所のひとつが「広場」。
・・・と、言いたいところなんですが、本当の意味での「広場」というのは、日本にはあまりないそうです。「広場」文化発祥の地、といえばやっぱりヨーロッパ。

さかのぼると、古代ギリシャの政治広場「アゴラ」にいきつきます。アゴラ、とは「人の集まる所」、市場や集会所がある公共の広場のこと。アテネ市民にとって、アクロポリスが信仰の中心地で、そのふもとにあるアゴラは生活の中心地でした。ヨーロッパの「広場」とは、人々が政治的議論や哲学論をたたかわせたり、軍事的な催しや裁判や処刑が行われたり、宗教的なよりどころになったり、市場がたったり、交通の要としての役割を果たしたり、エンターテインメントの場としても使われてきました。
英語では「square」、スペイン語では「plaza」、イタリア語では「piazza」、ドイツ語は「Platz」。
どれも、私たちにはおなじみの言葉だったりもしますよね。

そんなわけで、私の印象に残っている海外での「広場」を思い出してみると・・・まずは、イギリスのトラファルガー広場。
1805年、トラファルガーの海戦での勝利を記念して作られた広場ですが、ここはかつて、エドワード1世の時代には王家の厩だった場所だそうです。
中央に噴水があって、広場の北側にはナショナル・ギャラリーが、東側にはセントマーティンズ教会があるという典型的な広場です。

ロシアの広場は荘厳!赤の広場が有名ですよね。
モスクワの都心部にあって、クレムリンの北東に位置しています。「赤」というのは、社会主義を意味しているわけでもなく、また、広場の地面が赤いからでもありません。ロシアの古語、スラブ語の「美しい」がご語源だそうです。
1812年に皇帝ナポレオンが率いるフランス軍が侵攻したものの、あまりの寒さのため、最終的の引き返したというのは有名な話。ロシア革命をはじめ、政治的舞台にもなってきましたが、政治体制が変わった現在は、コンサートをやったりもしています。

スペインの広場はクリスマス時期に行ったので、しんしんと寒かったです!
たいていの町の広場にはクリスマスツリーが飾られていますし、クリスマスマーケットが開いていたりしますよね。
世界一美しいといわれているのはヴェネツィアのサン・マルコ広場といわれますが、今年出かけたドイツ、ベルリンにはポツダム広場がありました。
第二次世界大戦中に爆撃を受けて完全に破壊され、冷戦時は封鎖されて無人化していた広場は、生まれ変わってベルリンっ子が集まる市内の中心地です。

ヨーロッパ以外の広場も、それぞれが魅力的です。
N.Y.ならタイムズスクエア、マジソンスクエアパークなど・・・モロッコ・マラケシュのジャマ エル フナ広場は大道芸人や屋台のにぎわいが独特ですね。


m2 Warwick Avenue
Duffy

日本の場合の「広場」は、自治体が作ったものの多くが「交通広場」、道路と鉄道の接続や、バスやタクシーの乗り入れのための場所になっています。
調べてみると、西洋的な広場は明治時代になるまでなかったようで、「広場的」な機能を、広小路や橋のたもと、川沿いの場所、または神社の境内や参道も広場的役割を果たしていたともいわれています。
例えば浅草の雷門からの仲見世や、巣鴨のとげぬき地蔵尊、ってことになるんでしょうか?

「広場」とか「舗道」「路地」や「街角」には物語があります。歌詞を書くときの舞台にも十分、使えます。例えば「20minutes」はデートの待ち合わせをする女性心理を描いた1曲。
広場の定番アイテムのひとつが噴水。広場ではないですけど、日比谷公園の噴水のある広場を舞台にして書いた曲もありますね。
広場になくてはならないもの、といえば銅像やモニュメント。


m3 ピカデリー・サーカス
松任谷 由実

広場といえば、ただいま「Marunouchi Bright Christmas 2018」では、私の楽曲とコラボレーションしたクリスマスツリーが飾られています。
丸ビル1階のマルキューブにある光と音のツリーイルミネーション!
北欧の心温まるクリスマスをイメージしたツリーを、ぜひ、見にいらしてくださいね。

そして、現在、「松任谷由実 Time machine tour」真っ最中の私。
全国の地方都市にある駅前広場に降り立つと、懐かしい気分になったりします。
それぞれの街になじみのお店や好きな場所もあるので、「ただいま!」って言いたくなるような感じ。
12月は、大阪、さいたま、名古屋へのツアーを控えています。デビューから45年間の軌跡をたどるステージを、どうぞお楽しみに。

今後のライブの日程、チケット発売の詳細ほか私の最新情報は、オフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。



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