Yuming Chord
松任谷由実
2019.07.19.O.A
♪Onair Digest♪
雨が降れば意外とまだ肌寒くて思いがけずカラダを冷やしてしまったり、お天気になればまだ本格的な暑さに慣れていないせいでぐったりしたり・・・、この時期は、体調管理が難しいですよね。
これからやってくる本格的な夏を前に、今からしっかり、カラダを整えておかなきゃなりません!
薄着の季節にもなるから、本気で痩せたいし・・・・・・という方もきっと、多いはず。
そんな願いを、簡単においしく叶えてくれそうな調味料が、あるんです。
今日のコードは「Vinegar」。


■今週のChordは“Vinegar”

m1 Sweet And Sour
Nulbarich

「Vinegar」というのは、英語で「食酢」、食べものとしての「お酢」になりますが、語源はフランス語の「Vinaigre(ビネグル)」で、これは酸っぱいワインのことをさします。
ここからもわかるように、お酢の原料はお酒。
お酒の中のエチルアルコールが空気中に存在する“酢酸菌”の作用で発酵して、お酢ができあがります。で、お酒の原料といえば・・・日本酒ならお米、ワインならブドウ、ビールなら麦・つまり麦芽、になります。

お酒の歴史はかなり古くて、葡萄酒は紀元前5000年前から、ビールの原型は紀元前3000年にはあったということで、当然、お酢もその頃から存在していたと言われています。
日本にお酢の醸造技術を伝えたとされている中国では、紀元前1100年、「周」の時代の書物に、酢造りを担当する役人がいたことが記されていますし、日本では大化の改新の頃、「造酒司(さけのつかさ)」が置かれて、お酒や醤油・味噌のルーツともいわれる「醤(ひしお)」、そして「お酢」が作られた、という記録が残っています。
お酢は、かなり古い歴史のある調味料だったんですね〜。

お酢には殺菌効果があるということを知った日本人は、保存食としての酢漬けや酢じめ、漬物やなます、酢の物、といったものを作って食べるようになりました。
そして、日本で酢の消費量がさらに増えたのは江戸時代。
江戸前の握り鮨が庶民の間で大流行!お鮨に「酢」は欠かせませんよね〜。もちろん、それ以前にも日本の各地で「押しずし」が造られていました。
富山の「マスずし」、京都の「鯖ずし」、そのほか各地にみられる「小鯛の笹ずし」などなど。
「五目ずし」や「稲荷ずし」、「巻きずし」もありますが、すべて酢飯が使われています。

私がよく使うお酢のひとつが「黒酢」。分類としては醸造玄米酢、になるそうです。
そのために褐色をしていて、しっかりとしたうまみと独特の香り、そしてやわらかな酸味が使いやすいお酢。私が愛用しているのは「上海黒酢」。

「バルサミコ酢」も使いますね。これはブドウの果汁3〜7年熟成させて作るものなので、深みや甘みがあります。ドレッシングやマリネのほかに、火を通して食べると酸味がとんで香り高くなります。

日本のお酢といえば「ミツカン」ですが、「ミツカン」のサイトには、世界のお酢が紹介されています。
「ホワイトビネガー」デンプン質原料(コーン、サツマイモ、テンサイ 他)などが原料で、酸度は5%程度で通常のお酢より酸味が強い。食用ではドレッシングに使われる事が多いが、アメリカでは掃除や除菌、草木の肥料、イースターエッグを作るのにも使うとか。

「モルトビネガー」もともとはビールが酢酸発酵したものと言われていますが、現在は、大麦・ライ麦・小麦、とうもろこしなどの穀物が原料。レモンのような香りが特徴で、レモン代わりに使われる事も。

「デーツビネガー」ナツメヤシの一種、デーツが原料。主にデーツが自生する中近東や北アフリカで造られます。
自然な甘みとさっぱりとしたキレがあるのが特徴です。

・・・なんていうお酢もあるそうですが、食べたことがあるお酢はありますか?
お酢を使った料理は世界中でも色々ありますね、ピクルス、ザワークラフト、酢豚、サンラータン、油淋鶏・・・などなど。


m2 Don't Speak
No Doubt

グウェン・ステファニーが在籍していたバンド、ノーダウト。1995年の大ヒット曲です。
前半で、お酢のルーツはお酒で、そこに「酢酸菌」が作用して「お酢」ができたという話をしましたが、さらにさかのぼった古代でも、酢のような酸味のある味付けをしてくれるものがありました。
それは、柑橘類。レモンやライム、オレンジ、ゆずやキンカンなどですよね。
絞ればそのままさわやかな果汁が、味付けに使えます。

ちょっと話は「お酢」から脱線しますが、柑橘類そのものを料理に使うこともよくあります。
いいアクセントになりますよね!

でも、柑橘類を絞っただけでは「酢」とはいえません。果実を原料にしてお酒を造って、それを酢酸菌で発酵させないと「果実酢」にはならないですからね。
これが、最近、飲むお酢としても流行中のリンゴ酢やブルーベリー酢などです。

ちなみに、日本人に大人気のポン酢も作り方からすると「酢」ではありません。
ポン酢は柑橘類の果汁に、お酒やみりん、しょうゆ、砂糖、だし汁などを入れ、「お酢」を加えてできたものなので、発酵させたわけではないからです。
ポン酢の語源はオランダ語で柑橘果汁のことを指しますが、実は、江戸時代に出島のオランダ人が飲んでいたアルコールドリンクの名前が“ポンズ”。
これはアルコールに果実酢や砂糖、スパイスを加えたものだったそうですが、それ自体は日本に馴染まなかったものの、柑橘系の果汁だけがポン酢、と呼ばれて今に至るといいます。

ところで、お酢がカラダにいい、というのはもはや常識。
ざっくりとご紹介すると、糖質や糖質を代謝を促すビタミンB1を一緒に摂取すると、疲労回復やスタミナアップ効果があるといわれていたり、ミネラルの吸収をよくしたり、消化吸収を助けたりして腸内環境を整えてくれたりもします。
最近話題になっているのが、お酢の「美痩せ」効果。

『お酢で!スーッと美やせレシピ』という本によれば、お酢には「脂肪の燃焼を促したり、内臓脂肪を減らすアミノ酸がバランスよく含まれている」「腸内環境を整える効果があるので便秘が解消される」「代謝をよくするミネラルの吸収をアップさせる」・・・・・・といった効果が期待されているそうです。

お酢を1日にどれくらい摂取すればいいのか、というと、健康維持のためには、1日大さじ1杯(15ml)が目安だそうです。
これくらいなら、摂り入れられそうですよね!


m3 満月のフォーチュン
松任谷 由実

今日は「Vinegar」というコードでお話してきました。
実は、お酢は食べるだけじゃなくて、ハウスキーピングにも役立つスグレモノなんですね。魚の臭みをとったりたばこの臭いといったアルカリ性の悪臭を中和したりもするとか。ナチュラルな素材だから、安心して試せますよね。
私たちは1日大さじ1杯のお酢をとる! これで、今年の夏の暑さをのりきりましょ〜!

そして、ベストアルバム『ユーミンからの、恋のうた。』の発売にあわせてお送りしてきた、「松任谷由実 TIME MACHINE TOUR Traveling through 45 years」。
こちらの模様がいよいよ、WOWOWにて放送されます。
伝説のステージの名場面がよみがえるスペシャルなショー、ぜひ、ごらんください!
放映は7月28日(日) の夜8時からとなっています。

そのほか、今後の予定や私の最新情報はオフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。




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