Yuming Chord
松任谷由実
2020.04.03.O.A
♪Onair Digest♪
今週は宇宙飛行士の山崎直子さんをゲストにお迎えしました。
コードは「新年度スペシャル対談!“懐かしい宇宙”」。
山崎さんに、宇宙滞在中のエピソードや思い出の音楽、宇宙で聴きたいユーミンの1曲などを伺いました。


■今週のChordは“新年度スペシャル対談!〜懐かしい宇宙〜”

m1 瑠璃色の地球
松田 聖子





●宇宙のかけら
ユーミン:宇宙飛行士の山崎直子さんに、ひとことQ & A!
山崎さんが初めて地球を外側から見たときに、どんなことを感じましたか?

山崎:とにかく懐かしいなぁ、という感じ。それは、地球自身が“あ、故郷”と思うと同時にこの宇宙の無重力が懐かしいと思いました。
ちょうど偶然なんですが、10年前に私は国際宇宙ステーションにいっていたので何かその時のことを思い出しますし、もう子供のころからユーミンさんの曲を聴いて育ってきたのでとても嬉しくてドキドキしています。

ユーミン:わ〜、光栄です。
ここで、改めて山崎さんの宇宙飛行士としての経歴をご紹介すると、1999年に国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士候補者に選ばれて、2001年に認定されます。
その後、ソユーズ宇宙船運航技術者、スペースシャトル搭乗運用技術者の資格を取得しつつ、訓練を重ねて、2010年4月、スペースシャトル・ディスカバリー号で宇宙へ飛行します。
15日間の宇宙滞在を経て帰還されました。
山崎さんの、そのときの主なミッションはどんなことだったんですか?

山崎:その時は国際宇宙ステーションがそろそろ完成をするという頃で、私はその最後の組み立て、そして補給ミッションをやってきました。

ユーミン:山崎さんがお書きになったものを拝見したら、8分何秒かで外宇宙に出て、宇宙ステーションISSが近づいてきたときにすっごく感動されたと。

山崎:本当にそうです。まずスペースシャトルで打ちあがると最初はドドドっという振動がしてきて、8分30秒間、最後の1分くらいは3Gという重い力が身体にかかるんですけれども、それが過ぎて8分30秒たってエンジンが止まると、もう身体がふわっと浮く無重力なんですね。

ユーミン:うわ、鳥肌立っちゃう。

山崎:その瞬間に本当に“懐かしい”と感じました。身体中の細胞1個1個が喜んでるというと大げさですけど。

ユーミン:それは胎児に戻るような感覚でしょうか?

山崎:きっとそれはお腹の中にいたころの記憶なのか、あるいはもともと私たちも宇宙のかけらで身体ができていて、なんか宇宙というのが故郷だと思うんですけれども、宇宙が始まったころからの脈々とした歴史が私たちの身体にもつながっているのか、なにかすごく不思議な感じでした。

ユーミン:もちろん私は実際にそういう体験をしたことはないんですけれど、歌を作ったりしているとき自分の中に集中して入っていくと、生意気ですけど同じような感覚・・・身体がなくなっちゃうような、意識だけになるような時があるんですよね。
“懐かしさ”というのは時々感じて歌にしたりしているんですけれど、今お話しを伺っていてそういうことかな、なんて照らし合わせてみました。

それでは、そんな山崎さんからの思い出の1曲をここでお送りしたいと思います。これは山崎さんにとってどんな曲ですか?

山崎:これは私がスペースシャトルに搭乗していた時に、Wake-up Musicとして朝、地上からプレゼントしてもらった曲なんです。Wake-up Musicを聴きながら私たちは朝目覚めて1日を始めるという曲です。

山崎さんがセレクトした曲は松田聖子さんで「瑠璃色の地球」

ユーミン:彼女の声もすごくマシュマロのような包み込む声ですし、作詞の松本さんもよく知っているんだけれど、すごく山崎さんのお目覚めにぴったりな感じが改めてしました。


m2 春よ、来い
松任谷 由実




●宇宙で聴きたい曲
ユーミン:実際の宇宙開発ってどんなところまで来てるんですか?

山崎:最近の流れとしては、今までは国が主体となってきた宇宙開発がどんどん民間が主体となってきています。
人が乗る有人宇宙船でさえも、もうNASAや国が作るのではなく民間企業が独自に作ってそれを国・NASAが買い取るレベルになってきました。ちょうど最近発表がありましたが、野口聡一さんが今度宇宙に行かれるときには、その民間の宇宙船に乗るということも決まったんですね。

さらには宇宙旅行をNASAが解放していくということも正式に発表してくれているので、今まで国際宇宙ステーションに旅行として滞在した人は7人いるんですけれど、これからもっともっと増えていくんじゃないかなと期待しています。

ユーミン:あと20年後くらいには“僕のパパ、宇宙船のパイロット”っていう時代もね、きてますよね。

それでは、山崎さんに私の曲を選んでいただいたんですけれども。
宇宙で聴きたい私の曲ということで、何になりましたでしょうか?

山崎:たくさん聞きたい曲があって悩んだんですけれども、「春よ、来い」をリクエストさせていただきます。

ユーミン:お送りしているのは、今日のゲスト、山崎直子さんに選んでいただいた私の曲、「春よ、来い」。

山崎:いいですね。あらためて感動しています。
宇宙船の中にいると、どうしても自然が恋しくなるんですね。殺風景な風景で緑もない世界なので“地上では今どんな景色なのか? どんな風が吹いているのかな?”ってとても恋しくなるんです。
「春よ、来い」の曲、特に出だし、本当に春が広がって、桜が舞っているような景色が浮かんでくる、そんな曲がとっても好きで自分でもよく聴いています。

山崎さんには、来週も引き続きご登場いただいてリアルな宇宙体験を色々と伺っていきます。




山崎さんに「春よ、来い」をリクエストしていただきましたが、ほかにも宇宙に想いをはせて作った曲、私の宇宙観を反映した曲、あるんですよ。
アルバム『宇宙図書館』も含めて、ぜひ、聴いてみてくださいね。

私のこれまでの全作品が、主要配信サイトにて配信されています。
私自身が選んだプレイリスト、「ユーミンからの、春のうた」も配信中です。

そのほか、今後のスケジュールや最新情報、近況は私のオフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。



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