松任谷由実|Yuming Chord|TOKYOFM|JFN

Yuming Chord
松任谷由実
2020.06.05.O.A

♪Onair Digest♪

今まで通りとはいかなくとも､少しずつ､日常の暮らしを取り戻しつつある今日この頃ですが､いかがお過ごしでしょうか？
｢STAY HOME｣ﾗｲﾌの間､動きまわることなく過ごしていた日々｡
ふりかえってみると､鳥のさえずりや季節の花々に､季節が動いていることを教えてもらったものです｡
そして､ささやかな変化に希望を見つけては､手の届く範囲のごほうびで自分を保っていたような｡
そんな私の毎日を支えてくれたのは､これ｡
今日のｺｰﾄﾞ｢和菓子｣､です！

■今週のChordは“和菓子”

甘い予感
松任谷由実
お送りしているのは､ｱﾙﾊﾞﾑ『OLIVE』から｢甘い予感｣｡

実は､ちょっと先ではありますが､6月16日は､全国和菓子協会が定めた｢和菓子の日｣｡
西暦848年､元号で言うと｢嘉祥｣元年の夏､ときの仁明天皇が､神のお告げによって6月の16日に｢16｣の数にちなんだ菓子を神前に供えたことがﾙｰﾂ｡
疫病をよけて､健康招福を願ったのがその始まりだそうです｡
宮中や江戸幕府などで催されてきた､そんな｢嘉祥の祝｣を現代に復活したのが､｢和菓子の日｣｡
今､この時代にこそ厄除けを願って､6月16日には｢和菓子｣を食べたいですよね！
･･･と､正当化してみたりしますけど､生ｸﾘｰﾑとかﾊﾞﾀｰたっぷり！の洋菓子よりは､ｷﾞﾙﾃｨﾌﾘｰですよね｡

私が｢STAY HOME｣ﾗｲﾌ中に無性に食べたくなったのが､まさに｢和菓子｣｡これまで､そんなに特別好き､というわけでもなかったんですけど､なぜか｢和菓子｣！

いわゆる名品や定番品も､もちろん大好きです｡差し入れを含めて､いただく機会も多いですしね！
たとえば､室町時代後期に京都で創業した｢とらや｣の羊羹！
｢夜の梅｣や｢おもかげ｣が有名ですよね｡｢夜の梅｣は､羊羹を切ったときの断面にうっすらと見える小豆を､夜に咲く梅の花に見立ててつけられた名前｡｢おもかげ｣は沖縄の黒砂糖を使って作られていますが､黒砂糖の独特の風味に､昔食べた懐かしいお菓子を思い起こさせることから｢おもかげ｣という名前がついたとか｡

思いがけず､和菓子の魅力を再発見してしまった､巣ごもり生活｡
まだまだ､新規開拓していきたいと思います！
ではここで1曲､今日のｺｰﾄﾞ｢和菓子｣にちなんだこの曲を｡

Sweetness
Michelle Gayle
ﾛﾝﾄﾞﾝ出身のｼﾝｶﾞｰｿﾝｸﾞﾗｲﾀｰ､ﾐｯｼｪﾙ･ｹﾞｲﾙ､1994年のﾋｯﾄ曲から｢ｽｳｨｰﾄﾈｽ｣でした｡

ここからは､｢Yuming's Private Library A to Z｣｡
私の自宅にあるCDﾗｲﾌﾞﾗﾘｰから､今こそ聴きたい｡そして､いつまでも聴いていたいｱｰﾃｨｽﾄの曲を､ｱﾙﾌｧﾍﾞｯﾄ順にﾋﾟｯｸｱｯﾌﾟしてお送りしています｡

｢STAY HOME｣ﾗｲﾌがきっかけで始まったこのｺｰﾅｰも､今日で6回目｡
今日は｢F｣の棚から選んだこの人､ﾌﾗﾝｿﾜｰｽﾞ･ｱﾙﾃﾞｨです｡
日本でも70年代前半に一大ﾌﾞｰﾑを巻き起こした彼女は､私の永遠のｱｲﾄﾞﾙ！18歳のときに自身で作詞･作曲した｢男の子と女の子｣で歌手ﾃﾞﾋﾞｭｰしたのち､ﾓﾃﾞﾙや女優業も始めて､活動の幅を広げていきました｡

実は､彼女のｱﾙﾊﾞﾑのﾗｲﾅｰ･ﾉｰﾂに､私のｲﾝﾀﾋﾞｭｰが掲載されたり､来日(1996年)したときには､雑誌（｢Frau｣）で対談したりしたことも！
では､そんなﾌﾗﾝｿﾜｰｽﾞ･ｱﾙﾃﾞｨの曲の中から1曲､お送りしましょう｡

さよならを教えて（Comment Te Dire Adieu）
Francoise Hardy
実は､ｵﾘｼﾞﾅﾙはｱﾒﾘｶの｢It Hurts to Say Goodbye｣というﾀｲﾄﾙのPOPS｡それを､1968年にﾌﾗﾝｽ語でｶﾊﾞｰしたのがこの曲です｡
ちなみに､2枚目にﾘﾘｰｽしたｱﾙﾊﾞﾑ『MISSLIM』にも収録されている､｢私のﾌﾗﾝｿﾜｰｽﾞ｣という曲は､彼女のことを想ってかいた曲です｡

｢Yuming's Private Library A to Z｣､今日は｢F｣のｺｰﾅｰから選んだ1曲､ﾌﾗﾝｿﾜｰｽﾞ･ｱﾙﾃﾞｨで｢さよならを教えて｣でした｡来週は｢G｣の棚から選んできます！

続いては､あなたとつくるﾌﾟﾚｲﾘｽﾄ｢ﾕｰﾐﾝからの､希望のうた｣｡
日常が一変してしまったあの日から､今､ようやく動き出した私たちですが､簡単に､元通り！っていうわけにはいかないですよね｡まだまだ､不安は消えません｡
それでも顔をあげて生きていくために､少しでも希望の光を見出してもらえるような1曲を､そんな想いをこめて､毎週､ﾘｸｴｽﾄにおこたえしています｡

今日は､静岡県のﾗｼﾞｵﾈｰﾑ＜ﾐｽﾏｰﾌﾟﾙ＞さんからのﾘｸｴｽﾄにおこたえしますね｡
まずは､ﾒｯｾｰｼﾞからご紹介しましょう｡

静岡県ﾗｼﾞｵﾈｰﾑ＜ﾐｽﾏｰﾌﾟﾙ＞さん
こんにちは｡自分の体の血と肉はﾕｰﾐﾝの楽曲でできていると言っても過言ではないくらい､ﾕｰﾐﾝ大好きです｡
本当に思いがけない大変な状況になり､しかも､いつ収束するかもわからない不安な毎日です｡
ここ何回かﾕｰﾐﾝｺｰﾄﾞを聴いていて､私にとって勇気づけられる曲は何かとしばらく考えました｡
私は､平常心で心穏やかに過ごせる毎日があってこそ､非常事態に力が発揮できるのではないかと思います｡
だから､勇ましい曲というより､いつも聴いている､むしろ静かな曲こそ私にとっての応援歌なのです｡
私のとっておきの1曲は､｢心のまま｣｡
♪ 時化た海もやがて月を映す銀の鏡になる･･･という一節が特に好きです｡
ﾕｰﾐﾝ､時節がら､本当にお体に気をつけてお過ごしください｡

心のまま
松任谷由実
あなたとつくるﾌﾟﾚｲﾘｽﾄ､｢ﾕｰﾐﾝからの､希望のうた｡｣
お送りしたのは､静岡県のﾗｼﾞｵﾈｰﾑ＜ﾐｽﾏｰﾌﾟﾙ＞さんのﾘｸｴｽﾄで､ｱﾙﾊﾞﾑ『REINCARNATION』から､｢心のまま｣でした｡

今日は､｢和菓子｣というｺｰﾄﾞでお話してきました｡
和菓子には季節限定のものや､行事にあわせてお店に並ぶものがありますよね｡そう考えると､今年は春の桜餅（関西では道明寺？）も､端午の節句を祝う柏餅も､食べ損ねてしまったという方､多いかもしれないですね｡
失われた日常のことを考えると胸が痛いけど､夏になれば､水ようかんに､葛まんじゅう､葛切りもあります！ｿﾌﾄあんみつもいいな～｡
熱々のお茶と､冷たい和菓子も､いいものですよね｡

そして｢和食｣つながりでひとつ､お知らせを｡
今年の秋に公開予定の角川映画『みをつくし料理帳』の主題歌を､私､松任谷由実が書き下ろしました｡ﾀｲﾄﾙは｢散りてなお｣｡
手嶌葵さんが歌ってくれています｡そして､映画の劇中音楽は松任谷正隆さんが手がけております｡
主演の松本穂香さんほか､角川映画といえばこの人！ともいうべき､豪華ｷｬｽﾄも注目ですよ～｡
この秋公開予定の映画『みをつくし料理帳』については､この番組でも､追い追い､ご紹介していきますね｡

そして､番組ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞではあなたと一緒につくるﾌﾟﾚｲﾘｽﾄ､｢ﾕｰﾐﾝからの､希望のうた｡｣のﾘｸｴｽﾄを引き続き募集しています｡
『Yuming Chord』公式ｻｲﾄのﾘｸｴｽﾄﾌｫｰﾑに､ﾒｯｾｰｼﾞとともにお送りください｡
このﾌﾟﾚｲﾘｽﾄはすでに､Spotifyにて配信中ですので､ぜひ､ﾁｪｯｸしてみてくださいね｡

そのほか､今後の予定や近況は､私のｵﾌｨｼｬﾙｻｲﾄや､TwitterやFacebook､Instagramを､ﾁｪｯｸしてみてくださいね｡

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