Yuming Chord
松任谷由実
2020.07.10.O.A
♪Onair Digest♪
“Withコロナ”の日常に慣れてきたかなと思えてきたようで、これまで通りにものごとが運ばない。小さな違和感を感じつつ過ごす毎日ですが、みなさん、健やかにお過ごしでしょうか?
知識を蓄えることは大切ですけど、次々飛び込んでくる情報や様々な憶測にふりまわされて疲れてしまうこともありますよね。
そもそも、“慣れた行動を変えなさい!”って言われ続けることだって、けっこうなストレスです。
そんなとき、ガチガチになった心身をゆるめる方法のひとつが、こちら。
今日のコードは「Meditation」です。


■今週のChordは“Meditation”

m1 BABYLON
松任谷 由実

お送りしているのは、アルバム『DA・DI・DA』から「BABYLON」。
N.Yで100年以上続くファッション業界メディア、WWD(Women's Wear Daily)日本版の記事によると、新型コロナウィルス感染の恐怖や、生活環境の変化、深刻な経済状況による精神的な負担から、“心の健康”に気を使うアメリカ人が急増したといいます。免疫力を高めるビタミンやインナービューティ製品が売れたり、さまざまな機関や企業が、心を安定させるためにメディテーションを推奨。
専用のアプリなどを使った「マインドフルネス」への取り組みを通じて、
刻々と変わり続ける状況に不安を感じたり、ふりまわされたりすることなく、“今、自分が居るべき場所に居る”ことに意識を向けようとする人が増えたそうです。

かつては、「瞑想」という言葉にうさん臭さを感じていた人も多かったですけど、今はだいぶ、一般的になってきましたし、イメージも変わってきましたね。
かくいう私は、すでにだいぶ前になりますけど、瞑想を本格的に学んだことがあります。
ビートルズのメンバーにも影響を与えた、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが提唱する超越瞑想(トランセンデンタル・メディテーション、通称TM)ですね。超越瞑想は「マントラ瞑想法」といわれていて、各自に与えられたマントラ、単語というか言葉を、目を閉じて心の中で唱えることで意識を深みに導いていく、そんな瞑想法。この番組でも触れたことがありますけど、これは今も続けています。

そんなわけで、定義は様々ありますが、「瞑想」とは、心を穏やかにゆるめて、自分への意識を高めたり、気づきをを得たりする。そんな行為と状態のこと。
もっとシンプルに言えば、日々めまぐるしく活動している脳を意識的に休ませること。そして、自分と向き合うこと。それが、瞑想で得られるというわけなんですね。

そんなわけで、私も自己流とはいえ、瞑想に取り組んでいるわけですが、瞑想による脳の変化の研究も進んでいるようで、驚くべき効果が色々とあるということが、科学的に証明されているんですって。

その中でも、おっ!と思ったのは、瞑想を行う習慣がある人は、記憶力を司る海馬の密度が高まるため、記憶力がアップする。ハーバード大学の研究によると、8週間の瞑想を行ったことで、海馬の灰白質が5%増加。萎縮していた海馬が回復したというデータも。

瞑想を行うと、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌がおさえられて、ストレスが減少して自律神経が整えられ、免疫力が高まる。
染色体DNAの両端にあって、細胞分裂を助けて染色体を保護する物質「テロメア」。この「テロメア」が働くと、古い細胞を新しく分裂再生して、アンチエイジングになる。普通、細胞分裂を繰り返していくとだんだん減っていくのだが、瞑想を行うと、テロメアが短くなるスピードを遅くする、「テロメラーゼ」という酵素を分泌しやすくして、若々しさを保つことができる。

“信じるも信じないも、あなた次第!”って気分でしょうか?
でも、私は納得!

あとは、私の場合、読書も瞑想に近い体験ができる気がするんですよね。
その世界に没入していく感じ?
例えば、おすすめの一冊は、ジャック・ロンドンの短編、「火を熾す」。
極寒の土地で、次の野営地へ向かう男と犬が、凍死の恐怖におびえつつ、「命を生かす」ことの象徴ともいえる「火」を必死に熾す男の話なんですが、何より、夏の暑い日に読むと、五感がキーン!と冴えてきて、間違いなく、涼しくなれる気がします。

では、ここで、今日のコード「Meditation」にちなんだ1曲を。


m2 Teardrop
Massive Attack

1998年の名盤『メザニン』からの1曲。
ボーカルはコクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーです。
マッシヴ・アタックのサウンドは瞑想におすすめではないでしょうか。

お送りしたのはマッシヴ・アタックで「ティアドロップ」でした。

ここからは、「Yuming's Private Library A to Z」。
私の自宅にあるCDライブラリーから、アルファベット順にピックアップしてお送りしています。
今日は「J」の棚から選んだミュージシャン、ジャネット・ジャクソンです。言わずもがな、マイケル・ジャクソンの妹!

今回は1997年にリリースされた『The Velvet Rope』から1曲お送りします。このアルバムは、ドメスティックバイオレンスや同性愛、SMに至るまで、様々なテーマを歌ったアルバムでしたが、私が選んだのは、リード・シングルにもなっていた「GOT 'TIL IT'S GONE」です。
これはジョニ・ミッチェルの名作「BIG YELLOW TAXI」をサンプリングした1曲。


m3 GOT 'TIL IT'S GONE
Janet Jackson

「Yuming's Private Library A to Z」、今日は「J」のコーナーから選んだ1曲、ジャネット・ジャクソンで「GOT 'TIL IT'S GONE」でした。次回は、「K」の棚からお送りしますね。
続いては、「今こそ聴きたい、ユーミンSONG」リクエスト。
新しい日常生活をスタートさせて、いよいよ夏もやってきたわけですが、今年はいつものように、派手に遊びに出かけよう!という気分には、どこかなれませんよね。
そこで、こんなときこそ、音楽を聴きながら、今ならでは、の夏体験を。
そんな想いをこめて、リクエストにおこたえしています。
今日は、神奈川県のラジオネーム<くりくりゆう>さん、18歳の学生の方からいただきました。

神奈川県 ラジオネーム<くりくりゆう>さん
僕のとっておきの1曲は「夕涼み」です。
ユーミンの曲を知ったのは家の車に入っていた1枚のアルバムでした。
そのアルバムに入っていたこの曲、歌詞は悲しめに感じるのですが、メロディーは爽やかで、曲名からそうですが夏にぴったりの曲だなと思っています。
今年の夏はまだ我慢の時期かもしれませんが、この曲を聴きながら夏を感じたいと思います。
では、<くりくりゆう>さんからのリクエスト、1982年6月にリリースした『PEARL PIERCE』松任谷由実で「夕涼み」。


m4 夕涼み
松任谷 由実

今日は、「Meditation」というコードでお話してきました。
ちなみに、瞑想法は色々とあります。今はアプリがたくさんあるみたいなので、気軽にやってみたらいいんじゃないかな。
ぜひ、みなさんそれぞれ、ご自分にあった方法をリサーチしてみてください。

手始めに、手軽にできる瞑想への第一歩、っていうのを調べてみるとね、呼吸、息を吐いて、「吸う」ってことを意識してみる。
たとえば、お茶やコーヒーなどを飲んで、香りや味に集中すれば、ちょっとした瞑想的体験の入り口になるそうです。これなら今すぐ、できますよね。
ネイルケアやボディオイルを塗ったり・・・といった、無心になれる自分ケアも、瞑想につながるそうです。確かに、単純作業って、瞑想の入り口ですよね。ちょっと手の込んだお料理とかも、瞑想に近いかもしれない。

そして昔から行われているのが「火を見つめる」という瞑想。ゆらぐ火には集中しやすいですよね。アロマキャンドルとか、香りも瞑想の世界へ誘ってくれます。
ちなみに、火は「獣を寄せ付けず、自分の身を守ってくれる」という、祖先からの刷り込みもあって、不安な気持ちが安定するそうですよ〜。
そして、音楽もまた、「Meditation」への身近な入り口!
番組ホームページでは引き続き、「今こそ聴きたい、ユーミンSONG」のリクエストを募集しています。
『Yuming Chord』公式サイトのリクエストフォームに、メッセージとともにお送りください。

また、この番組に届いたリクエスト曲を集めたプレイリスト、「ユーミンからの、希望のうた」は、すでにSpotifyにて配信中なので、こちらも聴いてみてくださいね。

そのほか、今後の予定や近況は、私のオフィシャルサイトや、TwitterFacebookInstagramを、チェックしてみてくださいね。



過去のO.Aはコチラ!
♪menu♪
番組TOPページ
番組へお便りはコチラ!
Message to Yuming
Yumin最新情報!
Information
TOKYOFM TOPページ

▲ページ上部へ
(c) TOKYO FM