Yuming Chord
松任谷由実
2020.07.24.O.A
♪Onair Digest♪
今週は、デザイナー、プロデューサー、ミュージシャンなどなど、さまざまな肩書きを持つ藤原ヒロシさんをゲストにお迎えしています!
「King of Street」と称される藤原さんは、ご存知、ロンドンのストリートキッズ!
と、いうわけで今日のコードは「STREET」です。


■今週のChordは“STREET”

m1 TERRITORY
藤原 ヒロシ




●情報をキャッチする
ユーミン:藤原君はどういう風に色々な情報をキャッチするの?

藤原:う〜ん。やっぱりたぶん、人だと思うんですけどね〜。面白い話収集家ではあるんですけど。

ユーミン:人脈豊富だと思いますし。洋邦問わず。

藤原:そんな人脈って程でもないんですけど。でも、なんか昔知り合った面白い人は定期的に連絡とったりしてるタイプかもしれないですね。ユーミンとも、僕が一番すごいな、嬉しいなと思うのは、半年とか全然話もなんにもしてなくてもフワ〜っと毎日連絡とりあってるようにメッセージがきたりするんですよ。で、毎日会ってるような感じで話をして。

ユーミン:で、3年ぐらい空いたりしてね。

藤原:そうそうそう。でも、それってすごいいい事ですよね。

ユーミン:そうですね。自分では(自分の中に)何人かいて。この人が活動してる時は他の6人ぐらいはどこか違う所に散って、眠ってたり色々って感じで。
で、ある人が藤原君とすごくコンタクトをよく取ったりとかそんな感じ。色々、人とは限らず物事すべて。

藤原:はい。そういう人が何人かいると、ブランクがちょっとあると面白い話もたまってたりするじゃないですか。そういう風な感じが多いかもしれないですね。

ユーミン:なんか、お洋服とかも全部とってあるっていうじゃないですか。

藤原:ほとんどありますね。

ユーミン:倉庫を借りて。そんな中でもインデックスっていうか、全部覚えてるの?

藤原:いや〜、全部は覚えてないですけど。好きなものとかは覚えてるかもしれないですね。

ユーミン:時々、点検しに行ったりするんですか?

藤原:点検とまでいかないですけど、今もやっぱり洋服の仕事とかをやってるので、「そういえば、あの時のあの洋服どんな感じだったかな」とか、そういう意味で。

ユーミン:アーカイブ的な。

藤原:うん。サンプルとして、アーカイブ取りに行ったりとかってのはありますね。

ユーミン:きっとそういう時に、その周りの色々な人の顔が浮かんだり。

藤原:そうですね。人の顔が浮かんだり、その時探してるものじゃない物が見つかって探してるもの忘れてきたりとかね。
そういうことあります(笑)。

ユーミン:ネットになって答えが直、手に入るようになったじゃないですか。なんかそうじゃなく、いつも言ってるんだけど、回り道に宝物があったりする。意外に藤原君はそういうものを大事にするんですよね。アナログなところが。

藤原:あんまりGoogle先生に頼らず自分達で違う答えを導きだしたりするのが面白い、それは結構ありますね。

ユーミン:で、新しい曲がね、『TERRITORY』っていうタイトルなんだけど、なんか3次元的じゃなく藤原君はそういうTERRITORYをもっているような気がしますね。

藤原:ありがとうございます。これ、タイトルもまぁ後付け。曲のタイトルって先に決めます?

ユーミン:えっとね両方。ケースバイケース。

藤原:これはもう、一番最後だったんですよ。全部曲ができてから考えたっていうか付けたタイトルなので。

ユーミン:どうやって、ここに至ったんですか? TERRITORYという言葉に。

藤原:歌詞の内容が自分の見える距離の範囲内というか。自分でちゃんと面倒見れる距離の中みたいな感じだったの で。“あ、それって英語だとTERRITORYなのか”っていう。

ユーミン:偉い! 今までの会話が全部生きてる。

藤原:(笑)。そうですよね。ま、TERRITORYの中で生きてるんですよ。だから。


m2 夕涼み
松任谷 由実




●エッジーなもの
ユーミン:話ちょっとそれるけど、シティポップにしろフォークにしろ、ど真ん中。その時代に先頭切ってやってた人のものとかよりも、傍系の物の方が雰囲気を作ってない!? あとで振り返った時に。

藤原:そうかもしれない。でも、ユーミンはど真ん中、ど真ん中でもないか。

ユーミン:ど真ん中でもないのよね。

藤原:違うところで孤立してたんですね(笑)。だって、それっぽいものあんまり無いですもん。

ユーミン:そうね。孤立っていうのか、人がやってないことやりたい性質でもあるので。それがメインストリームになると 違う方向に行ってる傾向はありますね。

藤原:それが本来、重要ですよね。音楽ってそういうものだから。

ユーミン:ファッションはどうかですかね。

藤原:ファッションもそうじゃないですか。

ユーミン:早いよね。藤原君、とにかく。

藤原:何がですか?

ユーミン:話戻ったかもしれないけれど、キャッチが。というか、牽引してるからかな。“藤原ヒロシがいるところに行けばいい”ってみんな企業も何も一般の若者も行くから、“そこがそうなる”っていう。

藤原:いや〜。僕はそれよりはやっぱり、みんなが好きそうなものをほんのちょっと先に察知する能力があるのかなっていう感じですけどね。僕が作るものを流行らせてるわけじゃなく、“流行るものをちょっと先に見つける”っていう方かなとは思ってますけどね。どっちかっていうと。

ユーミン:それも、すごく重要な立場ですね。

藤原:まだ大丈夫かな〜。もうそろそろダメなんじゃないかなと。

ユーミン:でも、そう思う時ない?なんかエッジーなところに結果いると、“これまでかな”なんて思う時ない?

藤原:あります。しかもそれ、時代的にエッジーっていうものがもう存在しえなくなってるんじゃないかと思います。

ユーミン:たしかに。そういう事がカッコ悪いっていうのか。

藤原:なんかエッジーなものって、何かが消えてからじゃないと出てこないような気がするんですけど。

ユーミン:深いですな〜。


藤原ヒロシさんがセレクトした曲は、アルバム『PEARL PIERCE』からユーミンの「夕涼み」。


藤原:この曲のユーミンの声が、他の曲より全然優しいですよね。

ユーミン:あ〜ほんとに!?

藤原:なんでなんですか? この曲を聴くと、ユーミンに「よしよし」って頭を撫ぜてもらいたいなーと思うんですよ(笑)。

ユーミン:撫ぜてるんだもん(笑)。なーんてね。
後に知る言葉だけど、“クオリア”を追求してたかな~。質感っていうか、温度とか匂いとか。
だから、これをフェスでやった時にね、ほんっとにめっちゃ暑かったんだけど、さーって涼しくなる。音楽って、そういう事ができる。

藤原:ね! 一瞬で空気を換えたりはできますよね。

ユーミン:なんか自慢しちゃって(笑)。
さて、来週はワールドワイドな視点で見た今の音楽についてね、そして藤原さんのデザイナーとしてのお仕事についても聞いてみたいと思ってます。ぜひ、来週をお楽しみに!!


そしてね、ここでちょっとお知らせがあるんですよ。
実は荒井呉服店より、私の実家、呉服店ですけども、浴衣の記事を使ったマスクを発売することになりました。今年はお祭りもないし、浴衣を着る機会もないでしょうけれども、素敵なたくさんの柄の中から私が12種類選びまして。一つ一つのマスクが生地のある部分をどんどん使っていくから、一つとして同じマスクはないわけなんですよ。するだけで周りに涼を提供するという、自分で言うのもなんですけど素敵なマスクですから。それからね、他にも色々グッズを作ったんですよ。

詳しくは松任谷由実公式サイトや、TwitterFacebookInstagramを、チェックしてみてくださいね。



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