Yuming Chord
松任谷由実
2020.08.07.O.A
♪Onair Digest♪
ようやく梅雨が明けたと思ったら、今日はもう立秋です。
暑中お見舞いの時期がいつの間にか終わっていて、今日からは「残暑お見舞い」になるんですね〜。でも、梅雨があけたとたん、残暑というには激しすぎる暑さがやってきました。
なんだか、季節が知らぬ間にどんどん進んでいく、2020年。
こうなったら、ウィルス対策をしっかりしながら、自覚して季節の暮らしを楽しんでいくしかありません。
と、いうわけで今日のコードは「浴衣」です。


■今週のChordは“浴衣”

m1 永遠が見える日
松任谷 由実

お送りしているのは、アルバム『VIVA!6X7』から「永遠が見える日」。

お祭りも花火大会も盆踊りもない、2020年の夏。
浴衣を着る機会が奪われてしまった今こそ、自分好みの浴衣を見つけて、着て欲しい!と、呉服店の娘としては思います。

ちなみに、NPO法人日本ゆかた文化協会のサイトによれば、浴衣の起源は、平安貴族が蒸し風呂に入る時、水蒸気でやけどをしないように着たものが始まり。
「ゆかた」の語源は、その当時の「湯帷子(ゆかたびら)」からだと言われています。後に、綿素材で汗を吸って、風通しの良いことから湯上がり着になっていって、そのまま寝間着になるわけです。
通常の私服と違って素肌の上に着る略装なんですが、江戸後期に銭湯が普及したことで、外出着、社交着になっていくんですが、夏の普段着として全国に定着したのは、明治時代に入ってからだといわれています。
そんなわけで、普段着として多くの人が着ていたのは昭和の半ば過ぎくらいまでかな?

今や、浴衣は普段着というより、特別なときに着るものになりましたけど、しっかり気を遣って着ると、自分もシャキっとするし、場が華やぎますよね。
ドレスコードも、着方によってはちょっとゆるくなっているのかな。気軽なレストランとか、ビアガーデンなんかなら、浴衣でOKですよね。
本来、くつろぐための浴衣ですけど、暑いからといって着崩したり襟元を開け過ぎたりすると、だらしなさが目立って、見る人からは暑苦しくなっちゃうので気をつけて。

あとはやっぱり、浴衣は引き算の美学かも。浴衣もやっぱりTPOが大事かな。
私が外出着として着る場合は敢えて半襟をつけてみたり、足袋をはいてみたり。洋服のコーデと同じで、カジュアルな綿の浴衣でも、帯や帯締めにいいモノを使ったり。バッグをハイブランドにしてみたり。
TPOといえば、和服と同様、浴衣の文様にも色々な意味があります。基本にあるのは縁起かつぎだったり、季節の先取りだったり。特に古典柄に多いですよね。
いわれを知っていると、選ぶ楽しみも増えますよね。粋です!
自分の気持ちをあげるためにも気軽に楽しめる浴衣、おすすめしたいな。

では、ここで、今日のコード「浴衣」にちなんだ1曲を。


m2 My Cherie Amour
Stevie Wonder

お送りしたのは、「愛しい人よ、夏の日のように美しく」と歌う、1969年のヒット曲。Stevie Wonderで「My Cherie Amour」でした。

ここからは、「Yuming's Private Library A to Z」。
私の自宅にあるCDライブラリーから、アルファベット順にピックアップしてお送りしています。
今日は「K」の棚から選んだミュージシャン、「KEANE」です。

彼らはイギリス・イングランド出身の4人組バンド。
2004年、アルバム『Hopes And Fears』でメジャーデビューして、全英初登場1位を獲得。一躍脚光を浴びて、全米でもチャートの常連になりました。
私が彼らの透明感あふれる音楽に魅せられたのは、やはり1stアルバム!『Hopes and Fears』でした。
そこで今日は、そのアルバムの中から「She Has No Time」を選びました。


m3 She Has No Time
KEANE

この曲はボーカルのTomがある女性に恋をしていて、その彼女がTomのことをあまり考えてくれない、と落ち込んでいたTomを慰めるため、ピアノのTimが作ったという裏話も・・・。

「Yuming's Private Library A to Z」、今日は「K」のコーナーから選んだ1曲、KEANEで「She Has No Time」でした。
次回は、「L」の棚から探してきたアーティストの曲をお送りしますね!

続いては、「今こそ聴きたい、ユーミンSONG」。
今日は、埼玉県のラジオネーム<マリマリ>さん、40代主婦の方からのリクエストにおこたえします。
まずはメッセージから、ご紹介します。

埼玉県 ラジオネーム<マリマリ>さん
95年発売アルバム『KATHMANDU』より、「Baby Pink」をリクエストします。
ピンクって可愛らしい色のイメージだけど、何かこう、もっとヘルシーな感じ。温もりとか繊細さ、生命力の強さを感じます。
コロナ禍で人と人との距離を保たなければならなかったり、日常に不安や閉塞感を感じた時でも、ふっ・・・と肩の力を抜いて、自分は今、生きていると実感することができます。
是非、リクエストよろしくお願いいたします。

追伸・・・「KATHMANDU PILGRIM TOUR」にて、ベッドの中で歌うユーミンとピンク色の照明も、とっても可愛かったです。これからもお身体大切に、心に残る曲を作り続けてください。
ずっとずっと応援してます!


m4 Baby Pink
松任谷 由実

お送りしたのは、埼玉県のラジオネーム<マリマリ>さんからのリクエスト、1995年12月リリースのアルバム『KATHMANDU』から、「Baby Pink」でした。

今日は、「浴衣」というコードでお話してきました。
実は、浴衣というコードにしたのは、先週もこの番組でご紹介した「Yuming×荒井呉服店 浴衣マスク」の話から、なんですよね。
浴衣を着る機会がなくなってしまった今年の夏、せめて、“マスクで浴衣を着る気分を楽しんで” ということで、私が実家の荒井呉服店にある浴衣生地を選んで、マスクを作ったんですね。
さらに、マスクケースにもなるジッパーバッグをおつけして発売したところ、即日完売!
ありがたいことですが、せっかくなので、急遽、第2弾の製作を決定して、現在制作中です。
ジッパーバッグのみでしたらまだ在庫があるそうなので、ぜひこちらもご活用ください!
マスクの発売についての詳細とあわせて、ジッパーバッグの販売についても、公式サイトをチェックしてみてください。

そして、他局のお話で恐縮ですが、NHKウィズコロナ・プロジェクト「みんなでエール」と連動した、音楽特集番組「ライブ・エール」に、明日、私、松任谷由実が出演します。
放映は総合テレビほかで、午後7時30分から10時10分まで放映される予定なんですが、私とご縁があって、趣旨に賛同して下さった18組27名のアーティストが歌った動画、「(みんなで)やさしさに包まれたなら」を受けて、NHKホールに登場いたします。
その動画はすでに公開中なので、ぜひ、観ていただきつつ、明日のライブもご覧ください。

こちらのライブも含め、今後の予定や近況は、私のオフィシャルサイトや、TwitterFacebookInstagramを、チェックしてみてくださいね。



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