Yuming Chord
松任谷由実
2021.04.23.O.A
♪Onair Digest♪
今日､4月23日は､ｽﾍﾟｲﾝ･ｶﾀﾙｰﾆｬ地方が発祥の｢ｻﾝ･ｼﾞｮﾙﾃﾞｨの日｣｡
今日のｺｰﾄﾞは｢Girl in Me〜心の中のYuming Songs〜｣です｡


■今週のChordは“Girl in Me〜心の中のYuming Songs〜”

m1 やさしさに包まれたなら
荒井 由実
お送りしている曲は､｢やさしさに包まれたなら｣｡
嬉しいことに､たくさんの方に愛されている曲ですが､その大きなきっかけのひとつが､ｼﾞﾌﾞﾘ映画『魔女の宅急便』に使われたこと｡
原作は角野栄子さんの児童文学で､主人公の魔女･ｷｷが修行のために親元を離れて､相棒の黒猫ｼﾞｼﾞとともに､知らない町で独り立ちしていくというｽﾄｰﾘｰ｡
13歳､という年齢･･･自分をふりかえってみると､漠然とした憧れから､現実的な将来の夢を描きはじめる時期｡
私も､原作は読んだことがないんですが､ｼﾞﾌﾞﾘの『魔女の宅急便』はとても好き｡
でも､宮崎駿監督から台本をもらって､書き下ろしのﾃｰﾏ曲を依頼されたときは､一度断って､その後､“｢やさしさ〜｣を使ってもいいですか？”と提案されて､この曲に決まったという逸話があります｡

そんな1曲でｽﾀｰﾄした『Yuming Chord』｡
今日､4月23日は､ｽﾍﾟｲﾝ･ｶﾀﾙｰﾆｬ地方が発祥の｢ｻﾝ･ｼﾞｮﾙﾃﾞｨの日｣｡
龍の怒りを鎮めるため､いけにえに差し出された姫を救った伝説の騎士､ｻﾝ･ｼﾞｮﾙﾃﾞｨが殉教した日で､彼を愛の守護聖人としてたたえると同時に､人々が本や花を贈りあって､愛する気持ちを伝える日になっています｡
この風習が日本に伝わったのが30年ほど前で､ﾊﾞﾚﾝﾀｲﾝﾃﾞｰのような盛り上がりはないものの､2001年には｢こども読書の日｣に定められて､今日から｢こどもの読書週間｣もｽﾀｰﾄするそうです｡

ちなみに､｢ｼﾞｭﾌﾞﾅｲﾙ｣という言葉もありますよね｡
もともとは､少年期､青年期､という意味を表す形容詞ですが､そこから派生して､ﾃｨｰﾝｴｲｼﾞｬｰが読む本をこう呼ぶようにもなりました｡
例えば｢ﾄﾑ･ｿｰﾔｰの冒険｣､｢宝島｣､｢不思議の国のｱﾘｽ｣や｢赤毛のｱﾝ｣など｡
誰の心の中にも､少年･少女のころの自分が住んでいて､特に､春から初夏にかけてのこの時期は､ふと､ﾃｨｰﾝだったころの自分が顔を出すことがあったり･･･しませんか？
ちなみに私の場合は､そのころの自分を招きよせながら､曲をつくったり､詞をかいたりしていることもあるかも･･･｡

そんなわけで､今日のｺｰﾄﾞは｢Girl in Me〜心の中のYuming Songs〜｣｡
続いてお送りするのは､1983年に原田知世さんが出演したﾐｭｰｼﾞｶﾙ､『あしながおじさん』の主題歌として作った曲､｢ﾀﾞﾝﾃﾞﾗｲｵﾝ〜遅咲きのたんぽぽ｣です｡
原田知世さんが歌うｼﾝｸﾞﾙは､1983年7月にﾘﾘｰｽされました｡

『あしながおじさん』は､ｱﾒﾘｶの女性作家ｼﾞｰﾝ･ｳｪﾌﾞｽﾀｰが発表した児童文学で､日本では｢少女名作ｼﾘｰｽﾞ｣とか､岩波少年文庫をはじめ､たくさんの翻訳本が出ています｡私も読んだこと､あったかな･･･｡

では､今日のｺｰﾄﾞ｢Girl in Me〜心の中のYuming Songs〜｣から､｢ﾀﾞﾝﾃﾞﾗｲｵﾝ〜遅咲きのﾀﾝﾎﾟﾎﾟ｣｡
m2 ﾀﾞﾝﾃﾞﾗｲｵﾝ〜遅咲きのﾀﾝﾎﾟﾎﾟ
松任谷 由実
お送りしたのは､1983年のｱﾙﾊﾞﾑ『VOYAGER』から｢ﾀﾞﾝﾃﾞﾗｲｵﾝ〜遅咲きのﾀﾝﾎﾟﾎﾟ｣でした｡

『Yuming Chord』､｢Girl in Me〜心の中のYuming Songs〜｣｡
続いては､1981年6月にﾘﾘｰｽした曲です｡｢守ってあげたい｣｡
m3 守ってあげたい
松任谷 由実
この曲は､ｱﾙﾊﾞﾑ『昨晩お会いしましょう』にも収録しましたが､もとは､角川映画『ねらわれた学園』の主題歌としてかいたものです｡

最後にお送りするのは､1979年にﾘﾘｰｽした8枚目のｵﾘｼﾞﾅﾙｱﾙﾊﾞﾑ､『悲しいほどお天気』から､ﾀｲﾄﾙｿﾝｸﾞの｢悲しいほどお天気｣です｡
このｱﾙﾊﾞﾑは､私小説風の1枚で､主人公がいます｡
実は､ｱﾙﾊﾞﾑのﾀｲﾄﾙも､それぞれの曲にも､英語のﾀｲﾄﾙがついています｡
ｱﾙﾊﾞﾑﾀｲﾄﾙは｢The Gallery in My Heart｣｡
ﾀｲﾄﾙｿﾝｸﾞにもなっているこの曲は､美大生時代の体験も反映されている･･･？

『Yuming Chord』､今日最後の1曲は｢悲しいほどお天気｣｡
m4 悲しいほどお天気
松任谷 由実
お送りしたのは､松任谷由実で｢悲しいほどお天気｣でした｡

今日は､｢Girl in Me〜心の中のYuming Songs〜｣というｺｰﾄﾞで､青春小説のような香りのする私の曲を選んでお届けしてきました｡
今日､ｵﾝｴｱした曲は､きっとどれも､みなさんの心の奥にひそむ､｢ｼﾞｭﾌﾞﾅｲﾙ｣なころの自分を思い出すきっかけになったんじゃないかと思います｡
大人が迷子になったときは､そんなひとときが､再び歩き出すﾋﾝﾄを教えてくれたりもしますよね｡

私自身も､試行錯誤してつくりあげた『SURF & SNOW in Naeba Vol.41』のｽﾃｰｼﾞを終えて､また､新たな旅のｽﾀｰﾄです｡
最新ｱﾙﾊﾞﾑ『深海の街』ﾂｱｰも､秋から始まる予定なので､体調を整えつつ､準備を始めていきたいと思います！

そのほか､私の最新情報や近況は､私の公式ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞやﾂｲｯﾀｰ､ｲﾝｽﾀｸﾞﾗﾑなどでお知らせしています｡
ぜひ､ﾁｪｯｸしてみてくださいね｡
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