Yuming Chord
松任谷由実
2022.01.07.O.A
♪Onair Digest♪

2022年、初オンエアは日本茶をしみじみと味わいながら、のんびりお送りしていきます。
今日のコードは「仕事始めと、日本茶と。」です。


■今週のChordは“仕事始めと、日本茶と。”

2022年、初オンエアとなる『Yuming Chord』。
1月7日、松の内の今日は、「深海の街」コンサートツアーの第1期の最終公演を終えた静岡から、日本茶をしみじみと味わいながら、のんびりお送りしていきます。
私が今、お邪魔しているのは、静岡駅から歩いて10〜15分ほどのモダンな鷹匠エリアにある、「chagama」という日本茶のお店です。

素敵なお店で、入った瞬間、“バイブスが違う”というか・・・香りももちろんですけれど。

実は最近、松任谷家のお茶の時間も日本茶を淹れることが多いんですが、今日は、私好みのお茶をセレクトしていただいたり、おいしい淹れ方を教えていただこうと思います!
ここでお話を伺うのは、今、私にお茶を自ら淹れてくださった「chagama」の店長、天野裕太さんです。

こちらのお店は、日本一のお茶の産地・静岡にある、創業1877年の老舗、「マルモ森商店」が運営されているそうなんですが、お店の名前が「chagama」と言う通り、今、私の目の前には大きな黒い茶釜が湯気をあげています。
この音やお茶の香りだけで、すっかり心身共にゆるんでしまいますが・・・。茶釜の音があるんですよね。しゅるしゅるしゅる、しんしんしんしんというような音がちゃんと伝わってきます。
先週も言ったかもしれませんけれど、南部鉄器で私も家でお茶を淹れています。

ここでは、訪れた人の好みにあわせてお茶を選んで試飲をさせてもらえるんです。

ユーミン:どうやってその方の好みを知るんですか?

天野:どういう地域のお茶でどういった水色(すいしょく)のお茶を飲まれているかなどいろんなお話をさせてもらった後に、試飲コーナーでお茶を色々体験していただいて、お客様に合ったお茶を提供させていただいています。

ユーミン:今、「つゆひかり」の高い温度で淹れていただいた2煎目、これが先週からいただいたものの中で一番私は好きでした。私がこれを好きだと言う理由・・・天野さんはお分かりになりますか?

天野:お茶は幅広く飲まれているということを伺っていましたので、しっかりと旨みのあるお茶を提供させていただきました。

ユーミン:1煎目のぬるい時もそうなんですが、旨味成分が出ている感じがしますね。

天野:はい。しっかりと旨味を持っているお茶ですので、当店でも人気商品のひとつになっております。

ユーミン:そもそも、どうして静岡は日本一のお茶の産地として発展したんでしょうね。

天野:静岡という土地自体が、日本茶に適している、気候がとても穏やかな土地になっております。また、お茶の種類も、蒸しが浅い、葉の形がしっかりしているお茶から、深く蒸す、葉の細かいお茶まで、幅広く取り扱いが出来るようになっています。

ユーミン:私、今回知ったんですけれども、三大銘茶が、静岡・埼玉・京都、プラスアルファで鹿児島という風になっているようです。埼玉は狭山茶ですよね?

天野:そうですね。埼玉では狭山茶が一番有名なお茶になっています。

ユーミン:京都は宇治ですし、鹿児島は何て言うお茶なんですか?

天野:鹿児島ですと、頴娃(えい)という地域のお茶が生産量が多くなってますね。

ユーミン:九州だと八女茶は知っていたんですけど、それは福岡だそうですね。そんな中で、静岡茶の特徴ってどういうところでしょう?

天野:比較的クセがなく飲みやすいものが多いので、どんな方でも「美味しい」と飲んでいただきやすいところが、特徴の1つに挙げられると思います。

ユーミン:私の中では日本茶に関しての知識は少ないと思うんですけれど、スポーツとかと一緒で、銘柄とか場所、気候とか、勉強していくとどんどん面白くなるんですよね。ルールとか。

天野:はい。おっしゃる通り、土地によってルールは異なりますし、特徴も変わってきます。その土地ならではの特徴が出てくるので、全国のお茶の飲み比べも人気です。

ユーミン:日本人ですからね、日本茶についてもっと知りたいという欲求が先週からものすごく高まってます。老舗のマルモ森商店さんなんですけれども、運営する「chagama」をはじめ、静岡のお茶どころが今、考えていることってありますか?

天野:僕ら「chagama」としましては、若い方にもっとお茶の魅力を発信していきたいと思っておりまして、ちょっと新しい形のパッケージで、50gのキューブの形で茶葉を販売しております。奥にあるドリンクコーナーではお茶のエスプレッソやラテの販売もさせていただいております。

ユーミン:お茶のエスプレッソ!それは聞き捨てならないですね。それを後でテイスティングさせていただいてもいいですか。

天野:はい、かしこまりました。


m2 春よ、来い
松任谷 由実

2022年、最初の『Yuming Chord』。
「仕事始めと、日本茶と。」というコードでお届けしています。

新春にふさわしいですね、日本茶。引き続き、日本茶を飲みながら、2022年の抱負など、ぽつりぽつりと、語ってみようと思います。

今日は、昨年9月にスタートした「深海の街」コンサートツアーの第1期最終公演の地、静岡県・静岡市の老舗製茶問屋、「マルモ森商店」の直営店「chagama」から、お送りしています。
店長の天野裕太さんに、日本茶についてあれこれ、教えていただきながら、気になるお茶をテイスティングして、いくつか、買って帰ろうと思っています!

ユーミン:先ほど「え!」っと思った、煎茶エスプレッソを試飲してみたいんですけれど、決まっている銘柄をエスプレッソにするんですか?

天野:はい。僕らの場合は、梅ケ島という日本で一番標高が高いところで栽培された「やぶきた」という品種を使っております。

ユーミン:すごい!エスプレッソの音がする。これは天野さんが何度もおっしゃっている、「若い人にも日本茶を広めたい」に直結しますね。

天野:新しい角度から、日本茶の提供を色々検討しているような形ですね。このエスプレッソだけを飲みに、東京だったり、地方から多くいらっしゃいます。

ユーミン:これは試飲ではなく、1杯324円で提供されてます。
エスプレッソってことは、すごい高温の蒸気を使うわけですよね。

天野:そうですね。コーヒーと全く同じマシンを使用しているので、圧力をかけて、お茶に含まれている甘味・苦味・渋み・旨味の要素が全てひとまとめになって、出てくるものになっています。

ユーミン:「甘味・旨味は低い温度で」という玉露の印象があったので、高温で圧縮してっていうのが、目からうろこでした。常々「お茶はリキッドを飲むにあらず」って言ってるんですけどね。「時間を飲むものだ」と言ってるんですけど、お茶によって時間の経ち方がこれまた微妙に違います。

日本茶エスプレッソ、淹れていただきました。いただこうと思います。
・・・うん、パンチが効いてる。新しい体験ですね。苦味・渋味っていうのをネガティブに捉えていたけれど、それが良い特徴になっていて、「こういうものがあるんだ」という、日本茶なことは確かなんだけれど、体験したことのない、味の世界が広がりました。
グリーンも綺麗です。すごいです、日本茶エスプレッソ。全国からこれを目当てに来られる方が多いっていうのは分かる気がします。

今、こうして140年以上もの歴史を誇る老舗のお茶問屋さんの直営店に居るわけですが、私自身の活動も、今年はデビュー50周年というメモリアルイヤーなんです。
1972年、シングル「返事はいらない」でデビューしてから50年になるんですが、数年前から「もうちょっとすると50年だ」っていうのを意識していたので・・・仕方ないですね、意識しても。

今年の7月5日が50周年のメモリアルデーになるわけなんですけれど、その日はまだツアー中で、兵庫のアクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)大ホールで迎えることになります。

その当日はどんな気分なんだろう・・・1日違うだけで年が変わるみたいに、1日1日の積み重ねにどこか区切りがある、というだけの感覚なんですけど、同業者、新人などにとっては、“これから50年”って考えたら、すごく膨大な時間かもしれませんね。
過ぎた時間を振り返るとあっという間なんだけど、これから向かうというのとでは、全然感覚が違うだろうなと思います。でも日々一歩ずつと言うか、粛々とやることで、物事は続いていくのかなっていうことは思います。
回り道はないね。とにかく自分に飽きないことですね。そうすれば進んでいけるかな。そして続けたかったら、続けるしかないですね。やめたらそこで終わるから。そのためにも自分に飽きないことのみ、と、生意気ながら言っても誰も文句は言わないかな(笑)みたいな50年であります。

では、今年1年、私自身も、リスナーのあなたも、すこやかに、にこやかに過ごせますように・・・という願いをこめて私の曲を。


m3 返事はいらない
荒井 由実

お送りしたのは、「返事はいらない」でした。

これがデビュー曲。300枚しか売れなかったシングルなんですけど。この時には、先の時間というのは全く想像しようとも思わないし、想像も出来なかった。

今日は「仕事始めと、日本茶と。」というコードで、お茶どころ静岡で、日本茶の魅力にひたりつつ、ゆったりと新しい年のスタートを切りました。
スタートにふさわしい香り、色、味。今日「chagama」でいただいたお茶を、私もこのあと本気で品定めして、“松任谷家のティータイム”で美味しく淹れて、本格的な仕事始めに備えたいと思います!

2週にわたって「chagama」の店長、天野さんにお茶を淹れていただいたり、話を伺いました。ありがとうございました。では、天野さんからお茶のファンの方々にひと言。

天野:スタッフみんな笑顔で、お茶を淹れてお待ちしていますので、ぜひ遊びに来てください。

今年は、3月から「深海の街コンサートツアー」第2期、41公演が予定されています。

詳細なスケジュールほか、チケット販売の情報、そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッターインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。

デビュー50周年のメモリアルイヤーである2022年!
今年もどうぞ、松任谷由実を、ごひいきに。





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