Yuming Chord
松任谷由実
2023.07.07.O.A
♪Onair Digest♪

今日は7月7日、七夕の日。星空にまつわる私の曲を特集しています。
今日のコードは「Stargazing」です。


■今週のChordは“Stargazing”

m1 Weaver of Love〜ORIHIME
松任谷 由実

お送りしているのは、七夕の日にこそ、お届けしたい1曲、「Weaver of Love〜ORIHIME」。
1995年12月にリリースした27枚目のアルバム『KATHMANDU』に収録されています。
そんな1曲でスタートした、「Yuming Chord」。
今日は7月7日、七夕の日。織姫と彦星が天の川を渡って会えるのか、空模様が気になるところ。
でも、実をいうと織姫の星ベガと、彦星の星アルタイルの間の距離は、およそ15光年!
光が進む速さは毎秒30万キロメートルですが、その速さでも15年かかる計算ですから、2人はそう簡単には会えない長距離恋愛ですよね。
そこで、どうにかして2人を逢わせてあげたい、と、いうことで、昔の人は、水を張ったたらいにふたつの星を映して見守ったといいます。
夜風で波立つたらいの中で、ふたつの星が少しでも近づくことができたら・・・、そんな願いをこめて、夕涼み。ロマンティックな風習ですよね。
なんだか、心豊かな夜の過ごし方です。

今日から数日間は、七夕祭りを開催する場所もありますよね。
関東近辺だと、「湘南ひらつか七夕まつり」が今日から3日間、開催されますが、コロナ禍をようやく抜け出して、楽しみにされている方もいらっしゃると思います。
ちなみに、7月のこの時期はまだ梅雨のさなかで雨が心配、ということもあって、旧暦8月に七夕祭りを開催するところの方が多いみたいですね。

七夕といえば、五色の短冊に願いごとを書く日でもあります。
ちなみに、七夕のルーツは、古代中国の神事、「乞巧奠(きっこうでん)」。
「乞巧(きっこう)」とは、「技巧を授かるよう願う、上達を願う」といった意味ですが、7月7日のこの日は、織姫・織女星にあやかって、はた織りや裁縫が上達するよう祈る風習があったことから、願いごとをするようになったわけですね。
のちに、はた織りだけでなく、おもに芸事や書道の上達も願うようになったそうです。

七夕の日の夜空があいにくの天気だったとしても、これからの季節は、星空観察にぴったり!
頭上から真南の地平線にかけて空を流れてゆく天の川や、織姫と彦星が居る夏の大三角、真っ赤に輝く一等星、さそり座のアンタレスなど、見どころ満載の夏!

七夕の星は、夏の大三角を構成する星で、「こと座」のベガ、「わし座」のアルタイル、デネブの3つの星を結んだもの。
天の川をはさんで輝いていますので、ぜひ、東の空を探してみてください。
ちなみに、頭上によく見える時期は、旧歴の七夕、8月になってからだそうですよ。

『Yuming Chord』、今日は「Stargazing」というコードで、星空にまつわる私の曲を特集しています。
続いてお送りするのは、2015年の秋に公開された映画、「リトルプリンス 星の王子さまと私」の主題歌として書き下ろした1曲です。
松任谷由実「気づかず過ぎた初恋」。


m2 気づかず過ぎた初恋
松任谷 由実

翌年、2016年11月にリリースした38枚目のオリジナルアルバム『宇宙図書館』にも、シングルとはバージョンを変えて収録しました。

お送りしたのは「気づかず過ぎた初恋」でした。

続いては、1979年12月リリースのアルバム『悲しいほどお天気』から「ジャコビニ彗星の日」。


m3 ジャコビニ彗星の日
松任谷 由実

“72年10月9日”・・・と日付が入っているこの曲。
歌詞にも、流星群は見られなかった、ということになっていますが、これはホントの話。
実はこの日、多くの人が10月8日の夕方ごろから9日の早朝まで、ジャコビニ彗星を観測していたんですよね。
当時の新聞でも、8日の見出しには「世紀の流星ジャコビニ今夜日本の空に」と書かれていたそうですが、翌日は「幻だった流星ショー」「深夜の観測陣がっくり」という残念な見出しが掲載されていたとか。
“シベリアからも見えなかったよと よく朝弟が新聞ひろげつぶやく”・・・と、歌詞にも出てきますね!

このジャコビニ流星群は、今は「10月りゅう座流星群」と呼ばれているんですが、流星電波観測国際プロジェクトのサイトによると、1998年に日本で、2011年にはヨーロッパで多くの流星を見せたそうです。
軌道の関係上、13年ごとに好条件で見られるそうで、次のチャンスは2024年から2025年あたり、見られたらいいですね。

1972年のジャコビニ流星群騒動のときは、都会の会社の電気やネオンを消したり、富士山に登ってまで観察しに行った人もたくさんいたりしたそうですが、ちょっとしたイベント感、ありますよね。

ちなみに、今年、近々見えるかもしれない流星群は、ペルセウス座流星群。
8月11日の夜から14日の夜までチャンスがあるそうで、国立天文台のサイトによると、いずれの夜も、21時頃から流星が出現し始めて、夜中過ぎ、薄明に近づくにつれて流星の数が多くなると予想されています。

また、前日13日の夜明け近くにも多めの流星が期待されているそうですが、お盆の時期でもあるので、会えなくなった人のことを想いながら、しみじみ、星空観察してみるのもいいですね。

イラストレーターで、天体関係の著書をたくさん書かれた藤井旭さんの本、「星と暮らす。 星を知り、その輝きとともに」によると、“流れ星が光るときは、天の神さまが天の窓を開いて下界をのぞき見していて、そのときに天界の光がもれて流れ星になって走る”という、中央アジアあたりの言い伝えがあるそうです。
そう聞くと、ますます流れ星を見るとありがたい気分になりそうです!

では、今日のコード、「Stargazing」にちなんだ1曲を。
1983年12月リリースのアルバム『VOYAGER』から「青い船で」。


m4 青い船で
松任谷 由実

星空をおだやかな心でながめられる、平和な日々が地球に訪れますように。

『Yuming Chord』。
お送りしたのは、「青い船で」でした。

今日は、「Stargazing」というコードで、私の曲を特集してお届けしてきました。
私は、星空、月、空、宇宙をテーマにした曲、たくさんつくっています。本当に数えきれないくらい!
主要配信サイトで私の楽曲を配信中なので、ぜひ、聴いてみてください!
星空観察プレイリスト、作れると思いますよ。

先日、7月5日にデビュー51年目を新たな気持ちでスタートさせた私ですが、まだまだ、曲を作り続けて、歌い続けて、届け続けますからね!
そんなわけで、デビュー50周年を記念した全54公演のアリーナツアー、大和証券グループpresents 50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー「The Journey」を開催中です。
明日、7月8日土曜日と翌・9日の日曜日は、朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンターにて行われますので、新潟のみなさん、お楽しみに!
今後の公演スケジュールやチケット販売など、詳しくは、松任谷由実公式サイトをごらんください。

なお、来週の『Yuming Chord』では、わたくし、大好きなマティスに会いに出かけます!
現在、東京・上野にある東京都美術館 特別展示室で開催中の「マティス展」は、日本で20年ぶりの大回顧展!
豊かな光と色に満ちたマティスの世界を、私の視点でレポートします。
こちらもぜひ、お楽しみに。

そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッターFacebookインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。



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