Yuming Chord
松任谷由実
2023.08.18.O.A
♪Onair Digest♪

私たち日本人は、耳から涼を求める能力が備わっているはず。
今日のコードは「ユーミンが選ぶ!夏に聴きたいスクリーン・ミュージック」です。


■今週のChordは“ユーミンが選ぶ!夏に聴きたいスクリーン・ミュージック”

m1 Step Out
Jose Gonzalez

この曲は、ベン・スティラー監督・主演の映画『LIFE!』のオリジナルサウンドトラックから、ホセ・ゴンザレス「Step Out」。

地下鉄に乗って雑誌「LIFE」の写真管理部に通勤しているウォルター。
変わりばえのない日々を繰り返す彼の唯一の趣味は、現実逃避して空想に浸ること。
ある日、「LIFE」誌最終号の表紙を飾る大切な写真のネガがないことに気づいた彼は、一大決心をしてカメラマンを探す旅に出発する。
その波瀾万丈の道のりは、彼の人生を一変させていく、という話。
空想世界を抜け出して大冒険に挑み続けるウォルターの姿と、行く先々の光景は、爽快な気分を味合わせつつ、生きる勇気を与えてくれます。

そんな1曲でスタートした、『Yuming Chord』。
いきなりですが、国連の専門機関となる世界気象機関が先日発表したのは、「今年7月の世界の平均気温が、観測史上最も高くなる見通しとなった」、というコメント。
その結果を受けて、国連のグテーレス事務総長は、「地球温暖化の時代は終わって、地球沸騰の時代が来た」と表現していたそうです。
ちょっと絶望的な気分になりますが、人間は、この異常事態を知性でのりきるしかありません。
特に、私たち日本人は、耳から涼を求める能力が備わっているはず。

そこで、今日のコードは「ユーミンが選ぶ!夏のスクリーン・ミュージック」です。

川のせせらぎ、寄せ帰る波、氷を削る音、木々をゆらす風、鈴虫の声、そして風鈴・・・。
体感温度を下げてくれる音、というのは色々ありますよね。
例えば、風鈴の音色を聴くと、脳が「風が吹いている」と勘違いして、だまされた脳が末梢神経に体温を下げるよう指示を出して、実際、体温が下がるんだとか。
だまされている、とはいえ、人間の脳って、すごいですよね。

暑いときは、身体の中をすーっと通り抜けていく、サウンドトラックもおすすめ。
と、いうことで、続いては、リュック・ベッソン監督作品、映画『グラン・ブルー(Le Grand Bleu)』です。

1988年に公開されたフランス・イタリア合作映画で、日本でも8月に公開されました。

フリーダイビングの世界記録に挑む2人のダイバーの友情と軋轢、そして、海に生きる男を愛してしまった女性の葛藤を描いたこの映画。

涼し気なサウンド・デザインを手がけたのは、エリック・セラ。
パリ郊外出身で、作曲家の父親の影響で5歳からギターを弾き始め、15歳でバンド結成。
様々なアーティストとともに、ギタリスト・ベーシストとしても活動をしていましたが、リュック・ベッソンと18歳の頃初めて出会い、1980年初めに短編映画へ音楽を作曲。
以来、リュック・ベッソン作品のほとんどの音楽をエリック・セラが手がけています。
では、『グラン・ブルー』のサントラから、「The Big Blue Overture」。


m2 The Big Blue Overture
Eric Serra

お送りしたのは、映画『グラン・ブルー』のサウンドトラックから、「The Big Blue Overture」でした。

『Yuming Chord』、今日は「ユーミンが選ぶ!夏に聴きたいスクリーン・ミュージック」。
続いては、特にお気に入りの1曲です。
2017年に公開された映画『君の名前で僕を呼んで』のオリジナルサウンドトラックから、スフィアン・スティーヴンス「Mystery of Love」。


m3 Mystery of Love
Sufjan Stevens

この番組でも、以前、私がカーム・ダウンするとき、眠る前なんかによく聴いている曲、ということでオンエアしたことがあるんですが、寝苦しい夏の夜に、ぴったりですよね。

この作品『君の名前で僕を呼んで(原題:Call Me By Your Name)』は、2017年のイタリア・フランス・ブラジル・アメリカ合衆国合作の映画で、監督はルカ・グァダニーノ、主演はティモシー・シャラメとアーミー・ハマーがつとめました。
原作はエジプト生まれのユダヤ人、アンドレ・アシマンが書いた小説で、映画では、途中までしか描かれていないそうなんですが、続きを描いた続編映画の話もあったそうで・・・気になります。

脚色したのは、『日の名残り』『眺めのいい部屋』なども手がけた、ジェームズ・アイヴォリー。
原作の空気感を再現しつつ、映像ならではの描写力で、第90回アカデミー賞の脚本賞を受賞しています。
ちなみに、歌曲賞にこの「ミステリー・オブ・ラヴ」がノミネートされて話題にもなりました。

内容としては、1983年の夏、北イタリアの美しい避暑地を舞台に、17歳と24歳の青年がおりなすひと夏の恋の行方を描いたラブストーリー。

そしてこの映画、サントラも夏に聴きたい1枚・・・スフィアン・スティーヴンスが書き下ろしたこの曲をはじめ、サイケデリック・ファーズや坂本龍一、ジョルジオ・モロダーなど、物語の舞台となった80sナンバーと、ラヴェルやバッハなどクラシック曲が収録されています。映画も、サントラも、おすすめです!

今日のコードは「ユーミンが選ぶ!夏に聴きたいスクリーン・ミュージック」。

最後は私の曲を。

2013年リリースのアルバム『POP CLASSICO』に収録した1曲。
東映アニメーション映画『虹色ほたる〜永遠の夏休み〜』の主題歌として書き下ろしました。

青空にそこだけ
影おとし 山にかかる雲
儚い夏のような 虹を降らせていた

・・・という、夏らしい歌詞も。

今より間違いなく涼しかった、あの、夏の日に想いをはせて。
「愛と遠い日の未来へ」。


m4 愛と遠い日の未来へ
松任谷 由実

今日は、「ユーミンが選ぶ!夏に聴きたいスクリーン・ミュージック」というコードで、心が躍るホットな曲から、心落ち着くクールな曲までお届けしてきました。
よければサントラをチェックして、ぜひ、脳内リゾート気分を味わってみてください。

ここで、先週に引き続き、公開録音のお知らせです。

わたくし、松任谷由実がパーソナリティを務めるTOKYO FM「Yuming Chord」とニッポン放送「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」。
ふたつの番組で、放送局の垣根を超えた、初のコラボレーション公開収録を開催します!
このイベントでは、デビュー51年目のサプライズ発表をします。
それを皆さんと一緒に乾杯したいと思っているんですよ!
題して「TOKYO FM“Yuming Chord” & ニッポン放送 “松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD”コラボレーション公開録音イベント 〜ユーミンと乾杯!〜」。

9月13日(水)午後4時から、TOKYO FMホールにて開催するこのイベントに、デビュー51年目にちなんで、51組102名様をご招待します。

応募締め切りは、来週、8月25日(金)の23:59まで。
それぞれの番組ホームページに、このイベントのバナーが掲載されていますので、そちらからエントリーしてください。

抽選後の当選発表は、当選者の方のみ、直接メールにてご連絡します。

TOKYO FMとニッポン放送のコラボレーション公開収録イベント、「ユーミンと乾杯!」。
皆さんのご応募、お待ちしています!

そして!
大和証券グループpresents 50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー「The Journey」は、明日、8月19日・土曜と20日・日曜の2日間、愛知県・名古屋市の日本ガイシホールにて開催されます。
全54公演のこのツアーも、もうすぐ折り返し・・・1公演ずつ、全身全霊を込めてお届けしていきますね。

なお、今後のツアーの詳細やスケジュール、そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページX(旧ツイッター)Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。



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