Yuming Chord
松任谷由実
2023.12.15.O.A
♪Onair Digest♪

改めて、音楽って、歌って、「祈り」なんだな・・・と、思える2曲です。今日のコードは「Wish for peace」です。

■今週のChordは“Wish for peace”


<BGM. Kissin' Christmas (クリスマスだからじゃない) 2023 / 桑田佳祐&松任谷由実>

いよいよ、リリースが12月20日に迫った『ユーミン乾杯!! 〜松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム〜』。
このアルバムの制作は、ちょうどコロナパンデミックが始まったあたりからなんですね。私自身がシンパシーを感じていたり、信頼していたりするミュージシャンに声をかけて、プロジェクトが始まったわけなんですけれど、いま思うとね、すべて必然だったなと思います。

ふりかえってみると、価値観とか生活様式が大きく変わっていく節目の日々だったし、世界中、あちこちで争いが起きて、それは今なお、終わりが見えないし・・・。そんな状況の中で、音楽を介して仲間たちと交流することで私自身も前向きになれたし、音楽への愛がつまった楽曲を聴いてもらうことで、世の中が少しでも明るく、良くなっていくきっかけになれたらな、という気持ちになったんですよね。

そんなわけで、この番組でも、参加してくれたミュージシャンたちへの感謝の気持ちをこめて、出し惜しみすることなく、収録曲をフルでオンエアしてきたわけなんですが、今日も、『Yuming Chord』としては初オンエアとなる2曲をお送りしたいと思います。

まずは、今回のアルバム『ユーミン乾杯!!』の中でも、とりわけ異彩を放つ1曲、「春よ、来い (Nina Kraviz Remix)」です。

Nina Kraviz(ニーナ・クラヴィッツ)は、ロシア・イルクーツクの出身で、世界的なテクノ・クイーン。“5本の指に入るDJ”と言われているんですよ。

2018年に、プライベートでベルリンを旅したんです。テクノの本場ですから、その時に狙って行った大きなクラブで、ハードテクノを体感して。その時にプロのクラバーといろいろ知り合ったんですが、それがニーナの存在を知った始まりです。
その後、ニーナがDJギグのために来日したタイミングで、私のツアー、“The Journey”に来てくれたり、私もニーナのDJギグに足を運んだりして、意気投合しました。それで、ちょうどコラボアルバム制作中だったので、参加をオファーしてみたら、引き受けてくれたということで、本当に嬉しかったです。

「春よ、来い」は私が提案したんです。やっぱり、ロシア人というアイデンティティを活かしてほしいなと。私も、日本人としてのアイデンティティをぶつけてみたいな、理解してほしいなと思って。
結果、私は、今まで体験したことのないような、遠い遠い、切ない宇宙の子守唄のようなものを感じました。

このリミックスは、「聴く」というより、体感する、没入するための1曲かもしれないです。いろいろな言葉でしばりをつけると、聴く人も先入観を持っちゃうけれど・・・本当に没入して、アブストラクトの絵画を楽しむように漂ってほしいと思います。

それでは、Nina Kraviz, Yumi Matsutoyaで「春よ、来い (Nina Kraviz Remix)」。

m1 春よ、来い (Nina Kraviz Remix)
Nina Kraviz, Yumi Matsutoya



これもね、泣きそうになるんですよ。浮かぶ映像があるんだけど、それは言わないでおきますね。抽象画のような世界なので、多分、リスナーのみなさんも新体験をした人が多いんじゃないかな。
「こんなもの聴いたことない!」っていう人が、近くのドアを開けて新しい世界に入っていってくれることを期待します。

続いてお送りするのが、小室哲哉さんプロデュースによる1曲、乃木坂46 cheers 松任谷由実「守ってあげたい」です。

小室さんとは色々な局面でお会いしているんですが、『Yuming Chord』には、2022年7月のゲストとしてお越しいただいて、その機会を通じて、コラボのお話をお願いしました。

「守ってあげたい」は小室さんが選んでくれたんですけれど、これは、『Yuming Chord』に来てくれたときに、「守ってあげたい」をリクエストしてくれて、そこで披露してくれたエピソードが、もう本当に秀逸で。
それよりたいぶ前に、テレビでご一緒したことがあったんですね。そのときは、我が家から徒歩圏内にあるスタジオで収録をして、私と松任谷が歩いて家に帰る後ろ姿を見て、何か、脳内でこの曲が再生されたんですって。で、自分の人生をそのとき、思わず省みてしまったというお話で。

今回は乃木坂46の方々に歌っていただいたんですが、小室さんのアレンジによって、「守ってあげたい」という曲がもつ、イノセントが感じられて。
私はね、小室さんにも乃木坂の乙女たちにもお手紙で伝えたかもしれないけれど・・・「セレスチャル」という言葉があって、中学生くらいの頃から大事にしている言葉なんです。“天空の”とか、“荘厳”でもなくもっと何かキラキラしているような表現なんですけど、小室さんのサウンドって、どこかそんな感じなんですよ。地上のダンスミュージックをやっているようで、すごく“天空の感じ”がするので、それが見事にこの曲に出ていると思います。


m1 守ってあげたい
乃木坂46 cheers 松任谷由実(produced by 小室哲哉)



私の大好きなユーロ!ABBAにもEnyaにもAURORAにも負けないよ。全員日本人なのに、大好きなサウンドが出来ました。
乃木坂46にやってもらって良かった!小室さんにやってもらって良かった!

お送りしたのは、12月20日発売のアルバム、『ユーミン乾杯!! 〜松任谷由実50周年記念コラボベストアルバム〜』から、乃木坂46 cheers 松任谷由実(produced by 小室哲哉)「守ってあげたい」でした。

今日は、「Wish for peace」というコードで、ロシア出身の世界的テクノ・クイーン、Nina Kravizのリミックスで「春よ、来い」、そして、小室哲哉さんプロデュースによる乃木坂46とのコラボで「守ってあげたい」、こちらの2曲をフルサイズで聴いていただきました。
改めて、音楽って、歌って、「祈り」なんだな・・・と、思える2曲でした。

そしていよいよ、アルバム『ユーミン乾杯!!』のリリースが迫ってきましたが、本当に、早くみなさんに続けて聴いてほしいです!ぜひ、楽しみにしていてくださいね。


そのほか、大和証券グループpresents 50th Anniversary 松任谷由実コンサートツアー「The Journey」の詳細や私の最新インフォメーションは、私の公式ホームページツイッター改め「X」Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。


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