Yuming Chord
松任谷由実
2024.1.12.O.A
♪Onair Digest♪

1年で一番寒くなるこの時期は、これで乗り切るしかありません!今日のコードは「Hotpot」です。

■今週のChordは“Hotpot”

m1 Sukiyaki
Tuck & Patti



タック&パティー・・・懐かしい。一時、すごく聴いていた時があります。
ボーカルとギターのデュオ、タック&パティーで「スキヤキ」。

坂本九さんの「上を向いて歩こう」のカバーです。
なぜ、「スキヤキ」になったのか諸説あるようですが、海外のアーティストが「上を向いて歩こう」というタイトルがどうしても覚えられないため、当時の日本を代表する食べ物のひとつ「スキヤキ」と呼ばれたのがはじまりだそうです。

そんな1曲でスタートした『Yuming Chord』。
この冬は暖冬、と言われていますが、とはいえやっぱり、冬は冬。
1年で一番寒くなるこの時期は、これで乗り切るしかありません!
今日のコードは「Hotpot」です。

「Hotpot」とは、鍋料理のこと。鍋物、鍋仕立て、とも翻訳されるんですけど、食卓に熱々の鍋を置いて煮込みながらつつく、という食べ方は、アジアの国々で多い風景。
ヨーロッパではサーブされたものを食べる、というスタイルが普通ですよね。

今はミュージシャンになって、日本全国、津々浦々行きますから、郷土鍋も大抵、経験しているんですけれど、北海道の「石狩鍋」、秋田「きりたんぽ鍋」、山形の「芋煮鍋」、京都の「湯豆腐」。南禅寺に行って、ライブの前に湯豆腐をつつく・・・なんていうこともありました。
広島の「牡蛎の土手鍋」、山梨の「ほうとう鍋」、福岡の「鶏の水炊き」・・・これはね、相当食べています。サウンドで聞くと、なんだかつまらなそうだけれど、実際に博多の鶏鍋、本当に美味しいですよ。

海外の味で思い出すのは・・・シャングリラのとき。
この番組でも何度か話しているかもしれません。ロシアのサーカスアーティストたちが、長い間日本にいますから、寸胴をどこかから借りてきて。忘れもしない、代々木体育館の、楽屋というのか、調理スペースがあって、そこで3種類くらいのボルシチを食べましたよ。

なんと、つい先日、自らボルシチをつくったんです。簡易的なものなんですけれど。
本当のボルシチはね、なかなかヘヴィーなの。厳しい寒さの気候の国のものだから、牛のすね肉か何かから出汁を取って、脂もたっぷり入れて煮込んでいくんです。
私はね、ライトに牛肉の切り落としを買ってきて、何となく細長く切るんですね。それから、材料は全部千切りっぽくするんです。絶対入れるべきは、ビーツ!ほかには、トマト、人参、セロリ、玉ねぎ、にんにく、きのこ類、キャベツ・・・その位。
普通にやると、ただのトマトスープになっちゃうんですよ。ところが、“秘密のペースト”があって。日本にいるロシア人の通訳の友人から、手作りのものをもらったんです。「アジイカ」という・・・味噌というか、ペーストのレシピはよくわからないんだけれど、にんにくとか木の実・・・クルミかなぁ、クミンやフェンネルの味もするし、多分、ディルがすりつぶされて入っているんですけど。その「アジイカ」を最終的に加えると、すごく本格的なボルシチになるんですよ。

では、ここで、今日のコード「Hotpot」にちなんだ1曲を。
ロシアで最も有名な曲のひとつです。
オリガで「カリンカ」。

m1 Kalinka
Origa



今日のコードは「Hotpot」。
実は、松任谷家では1年を通じて鍋をつくることも多いんですけれど。まあ、鍋は失敗が少ないですからね。お野菜がたくさんとれるし、身体も温まりますし。夏でも、身体を冷やすのはよくないからね!
でも、やっぱり鍋は冬!
“養生鍋”なんて言葉もありますけど、体調にあわせた食材やスパイスを使って「ととのえる」・・・そんな薬膳的考えで、冬にどんなものを使ったらいいか調べてみました。

まず、とにかく身体の芯から温めたいときには、にんにく、生姜、唐辛子、にら!などを使うのが良いです。
例えば、その名もずばり薬膳火鍋とか、キムチ鍋、もつ鍋などなど。キムチ鍋は、けっこう作ることがあるかな。簡単ですよね。キムチだけじゃなくて、白菜も量を増すというか・・・やっぱり白菜って、とにかく身体が温まりますよ。
それを鍋に入れて、煮立つくらいまで、“熱気を含む”というのかな。それが身体を温めるポイントですね。そういうものを1種類だけ使って豚肉と合わせると簡単で、いろんなものを入れるよりかえって美味しいの。
例えば、白菜と豚肉だけのミルフィーユ鍋はポピュラーでしょ。
大根と豚肉だけというのが、美味しいんですよ。大根をスライサーで15cm位の長さの短冊型に切っておいて、それを鍋に敷き詰めて、お水をいれて、お酒もちょっと入れて、だしの素をいれて弱火でコトコト煮て。大根が煮えたら豚肉を入れるんですよ。そうするとすぐに出来ちゃうから。ぽん酢とごま油で食べます。

あとは、乾燥にも悩まされるのが冬なんですよね。
身体を潤す食材は、長ネギ、玉ねぎ、大根、里芋、山芋。
薬味的なものとしては、しそ、にんにく、コショウ、生姜、松の実、はちみつなんですけど・・・長ネギだけのすき焼きとか、すごく美味しい。
さっきから言っているように、いろんなものを入れないでやってみると素材の味が際立ちますよ。

最後に鍋の〆、炭水化物ですね。雑炊、うどん、ちゃんぽん、ラーメン・・・色々ありますけれど。
今、思い出しちゃった。名古屋に、大好きな名古屋コーチン鍋のお店があるんですよ。早く閉まっちゃうからライブの日は行けないんだけれど、そこの〆はもちろん「きしめん」です。あと、すき焼きの最後にお餅を入れたりすると美味しいですよ。内容によって使い分けるといいですね。

では! 今日のコード「Hotpot」にちなんだ私の1曲を。「雪の道しるべ」。

m1 雪の道しるべ
松任谷 由実



この曲は、ハウス「北海道シチュー」のコマーシャルとして書きました。気持ちが温かくなるようにね。雪景色の映像が浮かんできます。

お送りしたのは、アルバム『深海の街』から、「雪の道しるべ」でした。

今日は、「Hotpot」というコードで、この時期に食べたくなる「お鍋」の話をお届けしました。

ちなみに、鍋といえば・・・シチューも、鍋料理ですよね。
私、ここ数年、ハウスのシチューのコマーシャルソングを手がけておりまして、今も新曲が流れています。
タイトルが「Let It Rain」というんですが、ぜひ、CMが流れたら耳を傾けてくださいね。

そして、栄養たっぷりのお鍋のようなアルバム・・・コラボベストって、主役級の具が入ったお鍋みたいじゃないですか。お鍋ってコラボですよね。
昨年12月にリリースされたコラボベストアルバム『ユーミン乾杯!!』。
いろんな方々とコラボした楽曲が楽しめます。
聴けば聴くほど、いい!私も、やる気が出ます。創作活動、がんばろうと思える!
ぜひ、アルバムでじっくり聴いてくださいね。

そして、毎年恒例、リハーサルもスタ―トしています。「SURF&SNOW in Naeba Vol.44」。
今年は、2月5日(月)から全8公演、苗場プリンスホテルの「ブリザーディウム」にて、開催します。
そして今年も、「NET RESORT『Y-topia』Vol.6」の開催が決定しています。
ライブ映像ほか、盛りだくさんのコンテンツを配信する、期間限定スペシャルサイト。
すでに、チケット先行発売中です!

「NET RESORT『Y-topia』」の詳細や、最新のインフォメーションは、私の公式ホームページツイッター改め「X」Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

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