Yuming Chord
松任谷由実
2024.2.9.O.A
♪Onair Digest♪

不安や悲しみが消えない時に背中を押す曲や、自分を奮いたたせる曲など、皆さんからのリクエスト曲をお届けしていきます。今日のコードは「ユーミンからの、希望のうた」です。

■今週のChordは“ユーミンからの、希望のうた”

今週も、オールリクエストでお送りする、「ユーミンからの、希望のうた」。
1曲目は、香川県のラジオネーム「ワニー」さんからのリクエストで、2016年リリースのオリジナルアルバム『宇宙図書館』から、「AVALON」。

m1 AVALON
松任谷 由実



この曲は、私の干支でもある「馬」が主人公の曲です。JRA(日本中央競馬会)のブランド広告「a beautiful race」のために書き下ろした曲です。
この曲をリクエストしてくれた、ラジオネーム「ワニー」さんのメッセージをご紹介しますね。

香川県 ラジオネーム「ワニー」さん
「私の背中を押してくれるユーミンソングは「AVALON」です。
宇宙図書館が発売されたときからのお気に入りでしたが、ライヴやJRAのCMでさらに好きな1曲になりました。
仕事で不安なことがあるとき、この曲を繰り返し聴き、前向きな考えを持って日々挑んでおります。
ユーミンも、これからもお身体に気をつけてお過ごしください。
苗場、新アルバム作成、楽しみにしています。」

ワニーさんは50代の男性会社員ということですが、とっても折り目正しくて、日々ストイックにお仕事されている方なんだろうなって、勝手に想像してみました。
この曲を聴いて背中を押されるなんて、まるで競走馬のようで、私と同志ですね!
そういう規律があることが、“自分を保つ”というのかな・・・自分のテンションをもたらしてくれる決めごとがある方が、生きやすいたちなんですよ。ただ野生のままだと、不安というものがどこに行っちゃうかわからないけれど、そこに規律をひとつ持つことで、能力がより発揮される状態になる。
・・・ということを、歌に盛り込んだわけじゃないんだけれど、自分の姿勢がすごく出た曲だと思っているんです。

お送りしたのは、『宇宙図書館』でもパワフルに歌い上げた1曲、「AVALON」でした。

先週から引き続きお送りする今日のコードは、「ユーミンからの、希望のうた」。
続いては、山梨県にお住まいのラジオネーム「すゆあ」さんからのメッセージです。
リクエストは「Now Is On」です。

山梨県 ラジオネーム「すゆあ」さん
「「今を生きよう」。この歌詞にとても惹かれます。
若い頃は、嫌なことがあると「早く時間が過ぎていかないかなぁ」と思ったり、逆に楽しいときは「この時間が永遠に続けばいいのに」と思うことがありましたが、年齢を重ね、今という時間が前よりもずっと短くなったように感じ、より、丁寧に生きようと思うようになってきました。
ユーミンミュージアムで、ユーミンが最後のフロアに書き残した、「過去の自分が今を支えている 今の自分が未来の自分を支えていく」という言葉の通り、今の私が、明るい未来の希望になれたらいいなぁと思っています。」

本当に、その通りですよね。自分が自分を奮い立たせ、先に進ませる。
このすゆあさんは41歳の方なんですけれど、ちゃんとしてますね。私の40代・・・ちゃんとしているところは人一倍ちゃんとしていて、いい加減なところは相当いい加減だったと思います(笑)。今と比べると、40代はでこぼこしていた。
世の中もちょっと今と違うから、一概に「40代だから・・・」ということは言えないですけれど。

音楽的にはね、この曲は、ヒップホップが世界の音楽の主流になってきた頃で、メロディーを何より大事にしようと思っている私としては、そのうち必ず融合するときが来るぞ、と思っていたんですよ。
だから、ラップとフロウの部分が融合するような曲を作りたいって、すごくトライした曲です。
だから、そこに乗る日本語を見つけるのが大変で、結果、抽象的になったけれど、このあいだ、「The Journey」ツアーでこの曲をやったときに、狙っていたことは正しかったんだって、すごく思えて。だから、そのときの自分の希望が、「The Journey」ツアーで叶った、ということが証明できた1曲なんです。
それをリクエストしてくれて、とっても嬉しいです。

m1 Now Is On
松任谷 由実



お送りしたのは、アルバム『FROZEN ROSES』から、「Now Is On」でした。

続いては、大阪府のラジオネーム「カスタード」さんからのリクエスト。
2001年リリースのアルバム『acasia』から、「acacia [アカシア]」。

m1 acacia [アカシア]
松任谷 由実



大阪府 ラジオネーム「カスタード」さん
「ユーミンからの希望のうた、リクエストは「acacia [アカシア]」をお願いします。
私の夫の母は、石川県七尾市に住んでいます。
2020年春、コロナ禍となったときには、しばらく義母に会いに行けない日が続きました。
そのときの心許なかった気持ちを綴り、この番組にお便りさせていただきました。
そして今年になって、まさかの能登での地震です。
施設に入所している義母は、幸い周りのスタッフの計らいもあり無事に過ごせているようですが、地震の影響は少なくなく、次に義母に会いに行ける時期はいつなのか、今はまだわかりません。
あのとき、リクエストさせていただいた「acacia」を、また今回も聴かせていただけたら、希望を持ってまた前に進んでいける気がします。
今年の初夏には、能登を涼やかに彩るような、たくさんのアカシアの花が変わらず咲き誇ってくれますよう、夫の故郷である能登の復興を、心から願っています。」

金沢から能登の先端まで、日帰りドライブ旅行に行ったことがありました。金沢を出て、1時間ぐらい走ったあたりかな。野生のアカシアが群生している道を走りまして。初夏だったんですけれど、目に浮かぶなぁ・・・。その後、石川県の観光プロデューサーに就任させていただいてから、視察旅行でまた同じ場所を訪れたりもしました。ちょうどお祭りで。太鼓の音が蘇ってきて、今のニュース映像とかを見ると、本当に、リアルに胸が締め付けられるんですよ。
こうやってリクエストで1つのケース見せていただくと、そこから無数の人の営みというものが、迫ってくるようです。

では、今日最後のリクエストにおこたえします。
東京都にお住まいのラジオネーム「蒼猫」さん、20歳の学生の方からのメッセージ、ご紹介しますね。

東京都 ラジオネーム「蒼猫」さん
「私のとっておきの1曲は、宇宙図書館です。私が小学校1年生の春休みに父親が亡くなりました。
それから喪失感から自ら死んでしまうことまで考えましたが、死にきれませんでした。喪失感を抱えたまま、中学生になり、ある日、家でラジオを聴いていると、宇宙図書館がかかり、いつの間にか泣いてしまっていました。
この出来事のすぐ後に、父の部屋の棚からアルバムが見つかりました。そこには亡くなる前に一緒に出かけた海での写真や貝殻も入っていました。そのとき、「いつの日か また逢えたら 微笑むように」という歌詞が頭の中に流れてきて、いつかまた父に笑って会いたいなと思い、あの日から今までこの曲があったから生きてくることができました。」

良い意味で、重く心に響きます。
そうなんですよね。私も、(この曲で)描いたのが、父親像なんです。自分の父親というより、“父性”、“父という存在”、みたいな。
図書館で偶然手にした本は、何かメッセージがある、という・・・それを実際に体験されている方からのリクエストなので、シンクロしたなって、今、また思いました。

m1 宇宙図書館
松任谷 由実



お送りしたのは、2016年にリリースしたアルバム『宇宙図書館』から、タイトルチューン、「宇宙図書館」でした。

今日は、「ユーミンからの、希望のうた」というコードで、番組公式サイトで募集したリクエストにおこたえしました。

曲を作るとき、正直、誰かの希望になるように、なんてことは全く考えていないんですけれど、こうしてみなさんからの曲にまつわる想いを受け取ると、思いがけないご褒美をもらったような、そんな気分になります。

そして、現在、苗場プリンスホテルの「ブリザーディウム」にて開催中なのが、「SURF&SNOW in Naeba Vol.44」。
チケットは既に完売しているんですけれど、期間限定のスペシャルサイト「NET RESORT『Y-topia』Vol.6」も同時開催中です。
ライブ映像や激レアなコンテンツ配信など、ぜひ覗いてみてください。

こちらの詳細をはじめ、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッター改め「X」Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

過去のO.Aはコチラ!
♪menu♪
番組TOPページ
番組へお便りはコチラ!
Message to Yuming
Yumin最新情報!
Information
TOKYOFM TOPページ

▲ページ上部へ
(c) TOKYO FM