Yuming Chord
松任谷由実
2024.2.23.O.A
♪Onair Digest♪

春を告げるうたを集めてお送りする音楽特集。今日のコードは「Birds singing 〜春を告げるうた」です。

■今週のChordは“Birds singing 〜春を告げるうた”


m1 Lovin' You
Minnie Riperton



ヒットはしなかったものの、ミニー・リパートンがソングライターの夫、リチャード・ルドルフとともにリリースしたアルバムに注目したのが、モータウン界のスーパースターだったスティーヴィー・ワンダー。
エピックと新たな契約を結んだのを機に、1974年リリースの名盤『Perfect Angel』を共同プロデュースすることになります。
アルバムもヒットしましたが、ミニーの人気を不動にしたのは、1975年にシングルカットしたこの「Lovin' You」の大ヒット。
デモテープにたまたま入っていた鳥のさえずりを使うことを提案したのが、スティーヴィーだったといいます。

春の陽だまりに包まれるような1曲、ミニー・リパートン「Lovin' You」。
そんな1曲でスタートした今日の『Yuming Chord』は、春を告げるうたを集めてお送りする音楽特集。
今日のコードは、「Birds singing 〜春を告げるうた」です。

雪も氷も溶けて野山を潤して、芽吹きがあって花が咲く。
その花の蜜に誘われた虫たちを求めて、鳥たちがやってくる・・・そんな、春はもうすぐ、そこです。

春を告げる鳥、といえば、その筆頭が「鶯(ウグイス)」。
ホーホケキョ、という特徴的な鳴き声は、バードウォッチャーじゃなくても、「あ!ウグイス!」って、気づくことができますよね。
あのさえずりを聴くと、ちょっとうれしくなります。

そして、雲雀(ひばり)も春の鳥。
この時期、川原の草むらや、菜の花畑などに巣をつくって卵をかえして、子育てをします。
空高く昇ったり降りたりしているのは、縄張りを主張しているからだとか。
ヒバリ、という名前は、晴れた日に空高く昇る、という意味の「日・晴(ひ・はる)」が語源だそうです。

「頬白(ホオジロ)」も春の季語になっている鳥です。
オスの求愛行動としての鳴き声がユニークで、鳥の鳴き声を人の言葉に置き換える、「聞きなし」で表現すると「ピッピチュピーチュウ」という鳴き声が、「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」とか、「ちょっとネーチャン酒もってこい」と聞こえるらしいんですが・・・無理やり過ぎるかな?

私が普段、季節に限らずよく目にしている鳥といえば・・・二子玉川で多摩川に合流する、支流の「野川」にウォーキングへ出かけると、水鳥をたくさん見かけます。
うちのほうはね、川が多いんですよ。「仙川」という川も合流しますしね。

これまた地元・世田谷の「岡本民家園」、正式には「岡本公園民家園」というんですが、そこでも、鳥に出会えます。30〜40年前には綺麗じゃなかったんですけれど、区の方針ですごく綺麗にしたんですよ。
私はずーっと住んでいるから、その変化をつぶさに見ています。

苗場から下山したあとも、「SAVE THE SNOW Concert」というコンサートを来週、28日と29日に控えているので、忙しい日々なんですけれど・・・ご近所で春を見つけたいと思います。

では、今日のコード「Birds singing 〜春を告げるうた」にちなんだ1曲を。The Young Rascalsで、「Groovin'」。

m1 Groovin'
The Young Rascals



久しぶりに聴いたけれど、良い曲ですね。
元祖ブルーアイド・ソウル・グループ、ヤング・ラスカルズ。
1967年の全米ナンバーワンヒット作・・・のどかな春の休日に、鳥のさえずりを聴きながらまったりしたくなる名曲です!

続いては、春眠暁を覚えず・・・そんな、眠たい春に聴きたい1曲。

m1 Never Gonna Be Alone (feat. Lizzy McAlpine & John Mayer)
Jacob Collier



ジェイコブ・コリアーがコロナ禍のロックダウン中に制作したこの1曲。
共作、そしてゲスト・ヴォーカルにリジー・マカルパインを、そしてギターでジョン・メイヤーを迎えています。
ジェイコブいわく「この曲を作ることで、世界は非常に美しく壊れやすい場所だという僕の思いを表現できた」と語ったそうです。

今日のコードは「Birds singing 〜春を告げるうた」。
鳥のさえずりが聞こえてくる曲を集めてお送りしていますが、鳥、と聞いてよみがえってくる遠い記憶のひとつが、祖母が買っていた文鳥。

文鳥だけじゃないんですけれど・・・ホオジロもインコもいましたね。すごく小さい頃、鳥のえさを買いに、一緒に連れていってもらったことがあります。
たしか、竹でできた鳥かごがいくつもあったなぁ。針金とかじゃなくて竹だったので、アジアンな、中国とか・・・もっと南の方? 行ったことはなかったけれど、インドネシアとか、そんなイメージがありました。温度感というのか、不思議ですね。“原体験を持っている”みたいな・・・。

会話ができる鳥、といえばオウムだけれど、1mくらいの大きなオウムを飼っていた知人もいました。
ロサンゼルスのマリブというところで、「(オウムの)子供ができたから見においでよ」って車で迎えに来てくれて、行きまして。
その子供というのが猫くらいの大きさで、抱かせてもらうとクッと爪で肩とかにしがみつくんですよね。鳥の子供って可愛いんだな、と初めて思いました。

もうひとつ、思い出しついでにね・・・私の実家では、掛け軸が床の間に季節ごとにかかるんですけれど、あれは多分、冬から春のものだと思うんだけれど、「鷹の温鳥(ぬくめどり)」というタイトルだと聞きました。
冬の寒い夜に、鷹が小鳥をつかまえて、その羽毛で足をあたためている図なんだけれど、鷹は翌朝、温めてくれた恩返しのために、小鳥を放すわけ。食べちゃわないで。
その小鳥の飛び去った方向に鷹は狩りには行かない、という言い伝えもあるんだそうですが、そこには、「恩を忘れない」「情けをもつ」という教訓がこめられているんですね。

では、今日のコード、「Birds singing 〜春を告げるうた」にちなんだ私の曲を、最後にお送りします。
私の曲にも鳥のさえずりから始まるものがあったんだ、って、今日思い出したんですけれど、これは、1981年にリリースのアルバム『水の中のASIAへ』(の中の1曲)。その前の年あたりまで、なんだか凝って、東南アジア、香港、シンガポールによく旅をしていて、その温度感というか思い出というか、そういうものを歌にしました。
それでは、「スラバヤ通りの妹へ」。

m1 スラバヤ通りの妹へ
松任谷 由実



今日は、「Birds singing 〜春を告げるうた」というコードで、春を待ちながら過ごす休日の1日にぴったりの音楽を特集してお届けしました。

苗場の「SURF&SNOW」を終えて下山して、東京へ戻ってくると、毎年、春の兆しを感じます。
明るくてにぎやかな鳥のさえずりもそうですけれど、家に帰ると、ちょっとした雑木林がついているので、鳥がいっぱい来るんですよ。
それでね、柔らかくなってカスカスになっちゃっているりんごとかを置くと、いつの間にかなくなっているから、食べてるのかなぁ、なんて。だから、また置こうかなと思っています。天へのお礼じゃないけどね。
とにかく、天気の良い日はね、日の光はとってもまぶしかったり・・・春は少しずつやってきます。

三寒四温・・・この時期は、体調管理も大変ですけれど、重ね着しつつ、春の色を身にまといつつ、のりきりましょうね。

そして、すでに公演を終えた「SURF&SNOW in Naeba Vol.44」ですが、期間限定のスペシャルサイト、「NET RESORT『Y-topia』Vol.6」<https://ytopia.yuming.co.jp/>は、現在もオープンしています。
苗場でのライブの模様をオンデマンド配信で見られるだけでなく、苗場の雰囲気が存分に楽しめるので、よかったらぜひ、参加してみてください。

チケットの発売やオンデマンド配信の詳細、そして、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッター改め「X」Facebookインスタグラムなどでお知らせしています。

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