11月6日
digest:
11月に入って1週間。今日は七五三というご家庭もあるでしょうね。ユーミンの近況は、春に始まったROAD SHOW TOURも、残すところ今週木曜日と金曜日の仙台サンプラザホールを残すのみ。
さて、10月下旬、ユーミンが大好きな現役バンドの新譜が出ました。それはCOLDPLAY。5枚目のアルバム『MYLO XYLOTO』。前作『VIVA LA VIDA』、邦題『美しき生命』から3年4ヶ月ぶり。COLDPLAYは、2011年の現時点で、世界最高峰のバンドの1つ。今週はその最新サウンドをディスカバリーしていきます。

■Sweet Discovery Info ”COLDPLAYの最新サウンドをディスカバリー”

EVERY TEARDROP IS A WATERFALL / COLDPLAY
ニューアルバム『MYLO XYLOTO』から6月に先行シングルとしてリリースされた曲。
前作収録、グラミー賞の「Song Of The year」を獲得した「VIVA LA VIDA」は素晴らしい曲でした。この曲はさらに深化・進化したサウンド。今回のアルバムでも大成功したブライアン・イーノとのコラボをどれくらい踏襲するんだろうということには興味がありました。ここにも詞の世界としても、歌の通りアナログレコードから世界が広がるのですが、大聖堂感がありますよね。それから自然へ、うっそうした森に移行していって、暗闇で光を見るような、力強さがありますよね。

MYLO XYLOTO / COLDPLAY
インストのタイトルナンバー。前回のアルバム『美しき生命』は‘勇敢さ’とか‘力強さ’が全面に出ていました。
イギリスでは男の子がCOLDPLAYを聴いていると「女々しい」とバカにされるところがあって、フロントマンのクリス・マーティンは、そういう風潮を払拭したかったようです。
「暗闇の中で光を見出そう」。それが『MYLO XYLOTO』に込められたテーマ。 本当にそういう感じがしますよね。
U2は突きつけられる感じが強くて、少し重いけどそこに優しさ、壮麗さや救いがあるところでCOLDPLAYの温度感がフィットしているのかなと思います。

HURTS LIKE HEAVEN / COLDPLAY
今回のアルバムについては、つくっている間、「世界のニュースはかつてないほど悪いことばかり」だったとクリス・マーティンはインタビューで語っています。でも「それでも世界には美しい出来事もたくさんあって、それがテーマなんだ」とも語っています。

US AGAINST THE WORLD / COLDPLAY
COLDPLAYのプロフィールをご紹介します。
1997年、ロンドンの大学で結成。インディーレーベルから初のシングルをリリース。EMI傘下のパーロフォンと契約。2000年8月1stアルバム『PRACHUTES』全英1位。瞬く間にイギリス、そして世界の人気を獲得していきました。

IN MY PLACE / COLDPLAY
どんよりした初夏のハイドパークでこの曲を聴いたとき、グルーミィなロンドンの雲を突き抜けて光が遠くまで届くような、寂寥感とそれを包み込むような優しさがこのバンドの特徴だなと思いました。

MY IRON LUNG / RADIOHEAD
COLDPLAYというバンドには、それまでにイギリスから、あるいはイギリスを経由して世界に発信された音楽が血液として流れています。例えば、初期に、その影響を公言していたのがこのRADIOHEAD。クリス・マーティンの声は乾いているのではなく、濡れた風邪が治りそうな感があり、心地よくてとどまっていたいような気持ちにさせますよね。

BLOW YOUR HOUSE DOWN / U2
そして、クリス・マーティンの‘声’が彷彿させるところもありますが、COLDPLAYがいつも聴くようにしているというU2。女々しさとは縁遠いU2ですから、意識して聞いているのでしょうか。
11月にリリースされるU2のアルバム『アクトゥン・ベイビー』20周年デラックス盤に収録されている未発表曲。

CHARLIE BROWN / COLDPLAY
他にも、これまでの優れた音楽を取り込み、咀嚼し、‘今’の音楽としてクリエイトされた最新サウンドが、今回のCOLDPLAYのニューアルバム『MYLO XYLOTO』です。

DON’T LET IT BREAK YOUR HEART / COLDPLAY
ギターがいい仕事をしていますね。チャーリー・ブラウンという曲もそうですが、スケール感が出ているし、ブライアン・イーノとのコラボで養分を吸収したというか、ギターのミックスが広がりのある方に変わったんじゃないかなと思いますね。そういう進化を経てバンドって前進という結果があるのでしょうね。

Christmas Lights / COLDPLAY
去年の冬に配信のみにでリリースされた曲。本当に今の傷ついた世界を慈愛深く包み込むような、心が現れて温かくなる曲ですね。初めて聴いたとき感動しました。
もうすぐクリスマスの季節になりますね。ロックに求めるものって色々あるけどイノセントというものがすごくありますね。才能もあるけれど努力もしている。メジャーになると疑心暗鬼との戦いですからね。進化すべく素直な姿勢が伝わってきますね。