Yuming Chord

2018/06/29 O.A【Onair List】

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M1.
La main Parisienne
Malcolm McLaren


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M2.
Know My Baby
Federico Baltimore


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M3.
無限の中の一度
松任谷 由実


2018/06/29 O.A【Onair Digest】

○ONAIR DIGEST
休日もなくコツコツがんばってきた6月も明日で終わりです!
来月は連休もありますし、学生さんたちは夏休みまであと数週間!
大人たちもシフトによっては早めの夏休みをとる、という方もいますよね。
そんな中、私はひと足早いバケーション。なんと30年ぶりくらいに完全プライベートの旅を決行!
いろいろな意味でチャレンジングな旅でした。
と、いうことで、旅先で感じたあれこれ、お話します!
今日のコードは「旅を、やめない。〜音楽をめぐる旅・ヨーロッパ陸路篇〜」。

■今週のChordは “旅を、やめない。〜音楽をめぐる旅・ヨーロッパ陸路篇〜”


La main Parisienne / Malcolm McLarens

お仕事がらみでの旅はほぼ毎年のように出かけていたんですけど、今回は、スケジュールを調整してもらって、完全プライベートの旅へ!
気づいたら、30年ぶり!そんなわけで正直、ちょっと心細かったりもしましたが、姪っ子がベルリンに住んでいるので、まずは彼女をたずねてベルリン、初上陸です。
興味ある場所、見どころはいっぱいあったんですよね。ベルリンの壁に代表される歴史的背景も、建築も、カルチャーもアートも、そして音楽も。

今回、こだわったのは「陸路」で移動、ということ。ベルリンのあとはケルン、そしてパリへと移動したんですが、空路は使わず、ひたすらヨーロッパの大地を車、そして鉄道を使っての旅でした。
その根っこにあったのが、ヨーロッパのダダイズムの動き。
1910年代、第一次大戦に対する抵抗、虚無感から生まれた芸術運動で、既成の価値観や秩序、常識に対しての否定、攻撃、破壊・・・・・・という思想です。
ヨーロッパの各都市で同時多発的に起きたものなんですけど、陸続きだから、お互いに影響しあって発展していったんですよね。で、ドイツの有名な芸術都市といえばミュンヘンなんですが、退廃的すぎてナチスドイツに弾圧されて、ベルリン・ダダが生まれました。その当時の香りを感じるなら、やっぱり陸路かな、と。

実際に降り立ったベルリンの街、ドイツ最大の都市。人口は370万人くらい。面積は東京23区の1.5倍。
この小さな土地が、かつては東西の壁に分断されていたわけです・・・新興都市だったので新しい文化が育ちやすかったんですね。1989年に崩壊したベルリンの壁にも行ってきました。
外国人居住者が多いのですが、そのうち最も多いのはトルコ人です。トルコ料理がおいしくて、帰国後再現してみたり。

食卓にのぼるのはビール、そしてドイツパン、黒くて固いライ麦パンやプレーツェルなどなど。カフェも多いです。
同性愛にはオープン。2001年にライフ・パートナーシップ法が成立して、同性結婚が法的に認められています。2001年から2014年まで市長をつとめたクラウス・ヴォーヴェライト氏もドイツの政治家ではじめて、ゲイであることをカミングアウトしました。

ベルリンはとにかく奥が深いというか、幅が広いというか、対極!といってもいい音楽体験をしてきました。で、まずはベルリンといえばこれ、「ベルリン・フィルハーモニー」!
ホールは舞台をとりかこんで、客席が幾重にも重なるように配置されています。音響もバツグン、と言われています。
そして、ベルリン・フィルの首席指揮者 兼 芸術監督のサイモン・ラトル。16年の任期を、今年6月に終えると聞いて、観に行きました。

そして、その対極の音楽シーン、ドイツといえばテクノ!
ベルリンの、というより世界のクラブシーンの中で最もホットな「ベルクハイン(Berghain)」、潜入してきました。クラバーなら誰もが一度は巡礼したい、と恋焦がれる伝説のスポットです。
まさに!究極の楽園、でした。
そんなわけで、「ベルクハイン」体験で“すごいぞ、テクノ!”という気分を味わって、ケルン、そしてパリへの移動中はこのアーティストの曲を聴きまくりました。Federico Baltimoreです。

さまざまなユニットのメンバーとしても活躍しているFrederic HolyszewskiがFederico Baltimore名義で活動。
クラシックギターやピアノ、ドラムなど様々な楽器を使った繊細でメロウな雰囲気漂う大人のラウンジ・ワールド!

Know My Baby / Federico Baltimore

さきほど、ラトルの話も出ましたが、やっぱりドイツは音楽の国。偉大な音楽家が活躍した場所でもあります。
そんなわけで、バッハが眠るライプツィヒのトーマス教会へも出かけてみました。
バッハはトーマス教会少年合唱団を率いる音楽監督をつとめていたんですよね。

外見はシンプルなんだけど、教会の内部はまず、ステンドグラスがすばらしい!バッハが眠る場所は中にあります。ちなみに、バッハのお墓がここに移されたのは1950年から、ということです。
ライプツィヒはメンデルスゾーンが建てたドイツ初の音楽大学もあります。彼が暮らした家もありました。
サロンではワーグナーやシューマン夫妻を招いて音楽会を開いていたとか。
直筆楽譜や自作の水彩画、オリジナルの家具などが見られます。

そして今回は、そんな偉人が眠る場所を訪れる、というのがひとつのテーマで、ベルリンを拠点にいくつかの都市をめぐって、ドライブでパリへ出かけて、「ペール・ラシェール墓地」に行きました。なかなか渋い旅ですよね。プライベートならでは、です。
ここはパリで一番大きな墓地で、公園のような雰囲気。
ショパンやモディリアーニ、バルザック、イブ・モンタン、エディット・ピアフなどなど、著名人がたくさん眠っています。

そして私のお目当ては・・・ジム・モリソンのお墓。目立たず小さなお墓でした。ドアーズのボーカリストで詩人でもあった彼は、1971年7月3日、27歳の若さで亡くなっています。
ちなみにパリに入ったら、やっぱり音楽もパリ〜♪なセレクトで、ということで、セルジュ・ゲンズブールを聞いていました。

無限の中の一度 / 松任谷 由実

「旅を、やめない。」っていうのは、3枚組みベストアルバム『ユーミンからの、恋のうた。』の、Disc3につけたタイトルです。ピュアな気持ちを失わずに、自分が自分らしく生きていくために大切なこと、それが「旅」。
今回、改めて、「そのとおり!」と、思いました。
今年の夏は、あなたもぜひ、よい旅を!
遠くても近くても、長くても短くても、きっと、何かが変わるはずです。

そして、私の次なる旅は夏フェス イン 国営ひたちなか海浜公園!
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018」で夏フェスデビューが待っています。
私の出演は8月5日(日)、午後4時45分から、「GRASS STAGE」にて。
思いっきり楽しめるステージにするべく、ただいま準備中!どうぞお楽しみに。 さらに、秋からは全国14会場29公演のアリーナツアーがスタートします。
「Ghana presents 松任谷由実TIME MACHINE TOUR Traveling through 45years」。
こちらは伝説のステージがよみがえる究極のツアーです。
他、私の最新情報はオフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。




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