2008年、記念すべき元日にお迎えしたのは、なんと、
『IPCC=気候変動に関する政府間パネル』の、パチャウリ議長です!
先日来日されたときに、国連までインタビューにお邪魔してきました。


(パチャウリ議長にお目にかかれるとあって、ハチドリ高柳の緊張はマックス!
実は2〜3日前から、よく眠れずにいたのです。。。でも、お目にかかったパチャウリさんは、
優しくてとってもいい方♪「僕のことを、モンスターだとでも思っていたのかい?」ですって!)

IPCCというのは、英語で『Intergovernmental Panel on Climate Change』。
日本語では、『気候変動に関する政府間パネル』と訳されています。
2007年、『不都合な真実』で話題になったアル・ゴア氏とともに、
ノーベル平和賞を受賞したことでも、有名になりました。

このIPCCは、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)との協力の元、
1988年に設立されました。
その任務は、「二酸化炭素などの温室効果ガス増加に伴う地球温暖化の、
科学的・技術的・社会的・経済的評価を行い、得られた知見を政策決定者始め、
広く一般に利用してもらうこと」。

・・・・・・・ちょっと難しいですよね。

ま、要するに、温暖化の問題を、
世界中の科学者や研究者などを集めて研究している機関です。
現在、130カ国以上、2500人あまりの研究者からなり、
ここの発表するデータが、今の世の中的な「温暖化とは?」「気候変動とは?」の、
元になっている、というわけ。

その機関の議長が、インドご出身のラジェンドラ・クマル・パチャウリ氏。
まずは、「今、地球ってどんなことになっちゃってるの?」とうかがってみました。

「人間社会は、産業化が始まった150年ほど前から発展してきましたが、
同時に、生態系や天然資源に多くのダメージを与えてしまいました。
その結果が、気候変動であり海面上昇なわけですが、不幸なことにこの気候変動の影響は、
貧しい国により大きく出てきてしまいます。
なぜなら、例えば国土の多くが海水面下にあるオランダは、壁や堤防を築いて、
潮の流れをせき止めることが出来ますが、バングラデシュやモルディブなどの貧しい国は、
海面上昇の影響を受けることがわかっていても、堤防を築くお金や資材がないのです。
そのような事実を、知ってほしいと思います。」

そうですよね。
私たちが不用意に排出する、温室効果ガスと呼ばれるCO2などのガスが、
結果的に気候変動や海面上昇を招き、その影響は、私たちではなく、
遠い南の島や、貧しい国の人々にダイレクトに働いてしまうのです。
ですから、私たち先進国の人間が、もっともっと気をつけなくてはいけないのです。

ではパチャウリ議長、この番組のリスナーのような若い人々に出来ることは、どんなことですか?

「まずは知ることですね。気候変動に関する知識を身につけたり、
なぜ気候変動が起きているのかを知ったりすれば、自然に、
その問題が自分たちの将来にいかに大きな影響を与えるか、理解できるようになると思います。
そしてそうなれば、今度は何かをしなくては、と思うようになります。
若者が重要なのは、大人にも影響を与えられるからです。
若者がアクションを起こしているのを見て、大人も「正しいことをしなくては」と思うようになる。
そんな、いい影響を与えられるような行動をとってほしいと思いますね。」

そう。若者に出来ることって、案外たくさんあるのです。
クルマにばかり乗るのではなく、たまには歩いてみたり、電車やバスに乗ってみたり。
シャワー中の水を止めたり、レジ袋を断ったり。
考えただけでも、たくさんあります。

今まで、「わかってはいるけど、なかなか実行に移せなかった」という方、
年も明けたし、ここがいいチャンス!
2008年は、「知識を実行に変える」年にしてみませんか?
そうすれば、地球の未来を、アナタが救えるかもしれませんよ!!