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2006年03月01日
空前のクラシック・ブーム？！
広報ハヤシ、クドイようですが音痴。
でも実は、10代の頃に8年間バイオリンを習ってました。そうかと言って、今ハヤシにバイオリンをホイっと渡して「弾け！」とは言わない方がよいと思います。たぶんこの世のものとは思えない怖ろしい波動を発し、アナタ様の鼓膜を破壊してしまうと思いますので。
一応そんな過去もあり、自分が足を踏み入れることができなかったクラシック音楽の世界にも憧れがあります。
先日、荒川静香選手が見事に金メダルを獲得したことで、フィギュア・スケートに俄然注目が集まり、荒川選手をはじめ、各国の選手たちが使用したクラシック音楽が話題になっています。荒川選手の「トゥーランドット」とか、村主選手の「ラフマニノフ･ピアノ協奏曲第２番」とか。
そして昨今、「のだめカンタービレ」や「ピアノの森」といった、クラシック音楽を扱った漫画も大人気ですよね。
ハヤシも「のだめカンタービレ」を途中まで読みましたが、実に面白い！
この漫画は、お風呂に入らない、部屋はゴミ溜のように汚い、思い込みが激しいなど、かなりの変人でありながら、ピアノを弾く才能だけはズバ抜けている音大生「のだめ」こと野田恵が主人公。のだめが愛する指揮者の卵・千秋真一など、クラシック音楽家を目指すたくさんの愛すべきキャラクターたちは、本当に魅力的です。
この「のだめカンタービレ」に登場した曲を集めたCDもかなり売れていて、CDショップに行くと、特設コーナーが設けられているのをよくみかけますよね。
そして更に今年はモーツァルト生誕250周年ということもあり、なんだか空前のクラシック・ブームが訪れている予感。
ロックやヒップホップも良いけれど、たまにはクラシックでも聴きながら、癒しの時間を過ごしたいもんな～･･･。クラシックに詳しいと、ちょっと賢く思われるかも知れないしな～･･･。（←不純な考え）
TOKYO FMでは、残念ながら現在、クラシック音楽を紹介するレギュラー番組は放送していません。でも、TOKYO FMの前身であるFM東海が開局した1960年当時からずっと何年にも渡り、ファン垂涎の音源や、名演奏家たちのライブを放送し続けてきました。
そして、その集大成としてまとめられた1冊の本が、ジワジワと売れ続けています。
その本とは、
「伝説のクラシック・ライヴ～収録現場からみた20世紀の名演奏家～」
この本の面白いところは、ただ単にクラシック音楽を紹介しているのではなく、ライヴ収録に携わった番組プロデューサーの視点で書かれているところ。元TOKYO FM社員で、現在は音楽評論家などとして活躍中の東条碩夫氏らによる、ライヴの現場や、大物演奏家たちの裏話など、クラシックに詳しくない人が読んでもとても興味深いエピソードが満載です。
例えば、あの偉大な指揮者・カラヤンのライヴ収録の際、機材トラブルが発生したにもかかわらず、それに気付いていないカラヤンは演奏に大満足で更に冷や汗をかき･･･などといった今だから語れる、現場担当者だから語れる話がたくさん紹介されています。
中でも特に面白かったのは、世界的な作曲家・武満徹氏に作曲を依頼し、それを小澤征爾氏に指揮をしていただくという、最強のコンビによるライヴ企画を実現するまでのエピソード｢《カトレーン》顛末記」。当時ディレクターだった東条氏が、社内調整やスポンサーの了解を得るのに奔走し、一時は会社を首になることまで覚悟したこと、肝心の曲が〆切ギリギリになっても完成しないことにヤキモキしたこと、武満氏や写譜担当の朝田氏が人相も変わるほど作業に没頭した様子などは、そのまま小説とか映画にでもなりそうなほどドラマチック！
その他にも、バーンスタイン、スタニスラフ・ブーニン、ホロヴィッツなどなど、知らない人が居ないほどの名演奏家たちが登場。そしてまた、技術者たちの“音”に対するこだわりの歴史は、感嘆無くして読めません。
メチャメチャ手前味噌で大変恐縮なのですが、TOKYO FMってすごい歴史を持っているんだなぁと、ハヤシも改めて思ったりなんかして。
この「伝説のクラシック ライヴ」は、お近くの書店、ネット書店などで購入できるほか、TOKYO FMのwebサイト「tfm books」からも購入できます。
http://www.tfm.co.jp/books/
発行：TOKYO FM出版
定価：1,600円（本体1,524円＋税）
投稿者 ハヤシ : 2006年03月01日 20:13
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